約 148,387 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6471.html
118日目・朝- 京太郎「さて、朝だけどどうするかなぁ」 京太郎「さて、誰かの部屋に行ってみるか……って言っても二つしかないんだけど」 京太郎「さて、入るかな」コンコン ガチャッ 一「まぁ京太郎だよね」 京太郎「なんだよまぁって」 一「別に……入る?」 京太郎「なんで?」 一「良いから、どうする?」ニコニコ 京太郎「入るぞ?」 一「どうぞどうぞ」スッ 京太郎「うぃーもがっ」 一「みんな眠ってマース」 京太郎「な、なんでだよ!?」ボソッ 一「そりゃ寝起きドッキリだよ、誰にしかける?」ボソボソッ 京太郎(なんだと?) 京太郎(どういういたずらしてくれようか?)ムムッ 京太郎「」グィッ 一「きゃっ!?」 ドンッ 一(か、壁ドンッ!?)カァァッ 京太郎「一、目をつむれ……」ボソッ 一「ッ!!?」グッ 一(く、来るの!?来るの!?) 京太郎「ふん」ギュッ 一「ふが」 京太郎「……」 一(なんで、鼻つままれてるんだろ?) 京太郎「じょ、冗談でしたー」テヘ 一「……」グッ 京太郎「へ?」 ドカッ 衣「朝御飯だー」 透華「朝御飯ですわね」 純「なんでお前ほっぺた腫れてんだ?」 京太郎「……さ、さぁ?」 智紀(あれは……)チラッ 歩(間違いない……)チラッ 一「ふんっ」モグモグ 京太郎「朝御飯美味かったぁ~」 京太郎「他の部屋行くかなぁ」ウン 京太郎「ハギヨシさーん」コンコン ハギヨシ「おや、どうしました?」 京太郎「少し良いですか?」 ハギヨシ「はい、どうぞ」スッ 京太郎「どうもです」 ハギヨシ「ふふっ、どうしました?」 京太郎「ハギヨシさんは、悩みとか無いんですか?」 ハギヨシ「……無いわけではないですよ」 京太郎(あれ、既視感が……) 京太郎「たとえば?」 ハギヨシ「私がいなくなったら龍門渕家はどうなるのかと、いや、正確には私が安心して透華お嬢様や衣様を任せられるに人間がいないことが悩みです」 京太郎「え、なにかあるんですか?」 ハギヨシ「えぇ、私がいなくなったら……京太郎君に後を継いでもらいたいと、いかがでしょう?」フフッ 京太郎「……」 京太郎「ふざけないでください」 ハギヨシ「京太郎君?」 京太郎「勝手にいなくなるとか、ふざけんなよ」グッ ハギヨシ「私の代わりなら、京太郎君に任せ」 京太郎「だからっ!代わりはいるとか、そんなこと衣や透華の前で言えるのかよハギヨシさん!」グィッ ハギヨシ「ッ!?」 京太郎「本気でなにかあるなら、どうしてもなにかしたいなら、透華たちに言ってください」 ハギヨシ「……」 京太郎「あいつらが悲しむことぐらい容易に想像できるでしょう?」 ハギヨシ「……そうですね」 京太郎「龍門渕の家族の一員なんでしょう、ハギヨシさんは?」 ハギヨシ「そうですね」フッ 京太郎「だから―――」 ハギヨシ「いやはや、京太郎君がそこまで私に惚れこんでいるとは意外でした」フフッ 京太郎「へ?」 ハギヨシ「いえ冗談ですよ、茶目っ気です」 京太郎「はぁ!?」 ハギヨシ「いえいえ、本当に申し訳ない」 京太郎「ふ、ふざけないでくださいよ本当に!もう帰りますからね!」フィッ ハギヨシ「まぁまぁ」 京太郎「まぁ、本当に冗談で良かったですよ、あいつらも……俺も悲しいし」ハハッ バタンッ ハギヨシ「……あんな熱い言葉を受けては、どうしようもありませんね」フフッ 京太郎「まったくもう、ハギヨシさんは、でもよかったぁ」ホッ 京太郎「出かけるかなぁっと」グッ 京太郎(へへへっ) 京太郎(適当に歩くかなぁ) 京太郎「ここが会場かぁ……まだ開いてないのは当然か」ゴクッ 京太郎「ん、あれって……野依プロ?」 理沙「ッ!?」タタタッ 京太郎「ぬおっ!」ビクッ 理沙「須賀!須賀京太郎!」ビシッ 京太郎「ちょ、なにかしました!?」 理沙「別に!」プンスコ 京太郎「なんで怒ってるんです?」 理沙「怒ってない!暴食!」 京太郎「まぁ、そうなんですけど」アハハ 理沙「はやり、言ってた!」 京太郎「あぁはやりさんから、ですよね……確か一世代前の憤怒だったと?」 理沙「そう!ごめん!急いでるから!」 京太郎「そうなんですか、わざわざお時間ありがとうございました」ペコッ 理沙「別に!また!」タタタッ 京太郎「……なんだったんだ?」 理沙(男の人に声かけたのはじめて!)タタタッ 京太郎(……はやりさんの知り合いだからな、癖があるのは当然か) 昼- 京太郎「昼はおづするかなぁ」 京太郎(昼過ぎになんないとみんな来ないみたいだしなぁ) 京太郎(ここは!) 京太郎「咏さんに電話、してみっかなぁ」 プルルルッ 咏『もしもし、どうしたん?』 京太郎「お昼一緒にどうですか?」 咏『ん、オッケーだよ、会場近くならあたしも今から近いし~』 京太郎「……つもる話しもあるので」 咏『……うん』 京太郎「それじゃ」プツッ (気合いれないとな) 京太郎「うるせぇよ」 カランッ 京太郎「……どうも」 咏「うん」 京太郎「……わかってますよね?」 咏「うん、わかってるよ」ハハッ 京太郎「なんで、黙って―――」 咏「とりあえずお腹一杯にしようよ、ね?」ニコッ 京太郎(……) 京太郎「わかりました、ちゃんと話してくださいね?」 咏「うん、ちゃんと話すから」ニコッ 京太郎「まったくもぉ」 咏「えへへ、隣行っていい?」 京太郎「……どうぞ」スッ 咏「ありがと!」ギュッ 京太郎「だ、抱きつかないでください」 咏「えー」 京太郎(本当にあとで話してくれるんだろうなぁ!) 咏「一杯食べたし、場所移そうか!」 京太郎「ん、了解です」 咏「えっと、京ちゃんが泊まってるとこにしようぜー」 京太郎「……どうしましょう?」 咏「うちでも良いよ、ちょっと距離あるけど」 三尋木咏家- 京太郎「さて……」 咏「わっかんねー……とは言わないけどさ」ハァッ 京太郎「なんで教えてくれなかったんですか……咏さんが大罪だったって」 咏「教えられるわけねぇじゃん」 京太郎「どうして?」 咏「怖かったから」 京太郎「怖かった……?」 咏「大罪ってのは巨大な力を得る代わりに大罪が着いてるんだよ……他の大罪にいなかったかな、力を使いすぎて体にキテる奴」 京太郎(池田とか、恭子さんとかか?) 咏「覚えがあるんなら話は早いんだけど、あまりに酷使しすぎると体に後遺症が残る」 京太郎「はい?」 咏「まだ大丈夫なんだろうけど、生命力っていうかその類のもんが無くなんだよ……まぁ弱ってても他の大罪に倒されて大罪が無くなる可能性もあんだけどさ」 京太郎「大罪って無くなるんですか?」 咏「ん、ただ暴食は他の大罪を喰う力を持ってる」 京太郎「え、喰う?」 咏「そう、魔物を喰う力、それによって他の大罪を喰える、しかも相手が弱ってなくてもそれができるのは暴食だけ……敗北ってのは、ある意味では大罪からの解放なんだけどさ」 京太郎「大罪からの、解放……?」 咏「そう、大罪なんて力は使用者の生命力を削っていく……だから慕ちゃん、旧暴食・色欲の子は誰かが力を使いすぎて後遺症を発生したりする前に、全員の大罪を喰おうとしたってわけだ」 京太郎「ちょ、ちょっと……」 咏「サイコ的な力、オカルト的な力をもっとも発揮しやすいのは麻雀というゲーム、だから大罪なんてもんが発現するのは麻雀をしている奴らだけ、まったく馬鹿な話だよ」ハハッ 咏「結果、慕ちゃんははやりんを除いた全員を喰って……生命力が弱まってたところをはやりんにやられた」 京太郎「弱ってる時にやられて……」 咏「そう、慕ちゃんは暴食を失った……はやりんの大罪だけを残してね、結果がこの状況……その後にどうなったかなんてのは知らんし、わっかんねー」 京太郎「そこは、はやりさんに聞くしかないと?」 咏「でも、怖かったから……だから、京ちゃんには教えたくなかった……納得、してくれたかな?」 京太郎「……はい」コクリ 咏「ん、良かった」ニコッ 咏「それでさ京ちゃん……どうする?」ギュッ 京太郎「……一応聞いておきます、どうするとは?」 咏「決まってんじゃん♪」 京太郎「一緒にいますか、夜までですけど」 咏「オッケー、今が1時だから、夜まで6時間かな!?」 京太郎(七時……まぁそれでいいか) 咏「ね、外行く?家にいる?それとも、ベッド?あ、お風呂!?京ちゃんマニアックだなぁ」カァッ 京太郎(なんだこのテンション、わっかんねー) 京太郎「咏さんはエロいなぁ~」ポンポン 咏「なっ!わ、わかんねー!」 京太郎「わかんないことないでしょ、まぁ普通に話でもしてましょうよね?」 咏「まぁ、うん」コクリッ 京太郎「そういえば今日、野依プロに会いましたよ」 咏「ん、理沙ちゃん?」 京太郎「はい、やっぱ怒ってるようにしか見えませんでした」 咏「いやぁ、一ヶ月もすれば大体わかるよ、あの子緊張しぃだから……たぶんだけど京ちゃん相手に緊張したんだろうね」 京太郎「俺相手に?」 咏「仮にも有名人だし、それに男だしさ」 京太郎「男の人苦手なんですか?」 咏「うん、アラフォーたちはね」 京太郎「ん?」 咏「なんでもないって、まぁ根気よく話してれば仲良くなれるってー」アハハ 咏「京ちゃん、先、先っぽだけだから」ハァハァッ 京太郎「なんですか、発情中のネコですか、変態ですか、若干引きますよ」 咏(……ちょっと興奮したかも) 京太郎(ん……悪寒が?)ゾクッ 京太郎「そういえば健夜さんなんですけど」 咏「ん、すこやん?」 京太郎「異常に強くありません?」 咏「そうだね、あれが大罪じゃなくて良かったよ……まぁ結局大罪面子は私もふくめて誰もすこやんには勝てなかったからねぇ、正直今の世代でも勝てないよあれには、わっかんねー」 京太郎「どうやって勝つのが正解ですかね?」 咏「ん、今じゃ無理だろうなぁ、あれに勝つには天性の才能が必要だよ……今の状態を一部でも引き継いで人生を再開できれば別なんだろうけど……まぁ、そんなことできないっつーの!」アハハ 京太郎(なるほどなぁ) 夜- 咏「それじゃ、またね京ちゃん!」 京太郎「はい、気を付けて」フリフリ 京太郎「……さて、晩御飯どうするかなぁ」 京太郎(みんな着いたってメール届いてる) 京太郎「みんなと食べる御飯は美味いなぁ」 透華「当然ですわね!」 衣「家族だからな!」 智紀「龍門渕ファミリー……」 純「なんか危なそうだな」 一「純君と京太郎が黒いスーツ来て立つだけで威圧感凄そう」 透華「おもしろいこと言いますわね!」 歩「やめましょうお嬢様!」 ハギヨシ「ふふっ」 京太郎「衣、どうだ?」 衣「どうだとは?」 京太郎「いや、特になんでもないんだけどしいていうなら調子?」 衣「実に良好だぞ!ファミレスに行ったからだな!」 京太郎「おう、来年も再来年も連れて行ってやるからな!」 衣「来年はまだ自分の力で行ける!」エッヘン 京太郎「そうかそうか、なら良かったよ」ナデナデ 衣「うん!」ニコッ 衣「ん」ギュッ 京太郎「衣?」 衣「温かい」ニコッ 京太郎「……そっか」ニッ 夜- 京太郎「夜かぁ……」フゥ (行くんだろ?) 京太郎「……ああ、行くか!」スクッ 公園- 京太郎「……さて」 はやり「ん、待ってたよ~」 白望「ダル……」 恭子「そんな言うほど待ってませんやん」 淡「遅いぞ京太郎ー!」 華菜「遅いし須賀ァ!」ニッ 京太郎「さて、また大集合ですけど……どうして?」 はやり「インターハイのルールを違反することになるかもしれないから一応言っておこうかと思ったんだよ☆」 京太郎「インターハイに出てる同士での麻雀ですか?」 はやり「そうそう、あとこの状況の異常性についてだね」 京太郎「……大罪を潰し合わないから?」 華菜「潰し合う?」 恭子「どういうことです?」 はやり「大罪同士は戦うのが普通なんだよ、それでもこうして全員が残ってるってことはなにがあってもおかしくない」 京太郎「つまりは……」 はやり「その通り、大罪同士が争わないことによっておこる以上に関しては全員で対処することになるから、ネ?」 京太郎「了解です」 淡「うん、オッケー!」 白望「ダルいけど……うん」 恭子「異常ってなんですか、やりますけど」 華菜「了解だし」 はやり「それじゃ、またねってことで今日はこれで解散!」パンッ 京太郎(異常……ねぇ) 自室- 京太郎「さて、寝るかなぁ~」パチンッ 京太郎(カピーはそろそろ帰ってきたかな?) 118日目終了- ?「ん、いらっしゃい」 京太郎「あれ?」 ?「ここからだって話はしただろ?」 京太郎「あぁ、確か言ってた」 ?「うん、覚えてたならあら怒らない」ウンウン ?「二週目のためのことか、まぁここからカテゴリ別に分けようか」 ?「気にするな、5日丁度に戦いを始めてもあと一日あるから私に聞きたいことがあったらそこでも、それ以降でも聞ける」フフッ ?「さて、二週目のためのなにが知りたい、特典やらそこについての軽い説明くらいするぞ」 ?「教師ルートについてだね、ある特殊なアイテムを手に入れるか、EDを見て『?の牌』を手に入れるのが良い、現状じゃ瑞原はやりがあとED2をクリアするだけだな」 ?「特典としてはプロ勢や大人勢との好感度が初期からそこそこ高い」 ?「さらに言うと、選べる高校が初期の三校と宮守と阿知賀が可能になるわけだ」 ?「まぁ難易度は若干高いがな、ちゃんと一周をクリアした上での状態ならそこまで難しいこともないだろう」 ?「ちゃんとした闘牌は少ないけれど、悪くはないと思うぞ……教師と生徒なんてことにもなるが」ハハッ ?「それじゃ、頑張って……応援してるよ」 119日目・朝- 京太郎「朝だな!」 京太郎「他の部屋行くかぁ」 京太郎「再び」コンコンッ 歩「ん、京太郎どうしたの?」 京太郎「なんとなくだ!」 歩「じゃあ寝起きドッキリしようよ」 京太郎(一と同じ思考だと?) 京太郎(純にどっきりしかけるかな!) 歩(純さんってのは意外!) 京太郎「歩、寝たのか……早いなぁ」 京太郎(だが俺は)スッ 純「うぅん……」zzz 京太郎「浴衣の上から失礼!」 ムニュッ 純「んぁ……ん?」パチッ 京太郎(起きるのはえぇ) 純「……」 京太郎「お前って女の子だったんだな」キラッ 純「ッ~~~!?」カァァッ ボッ 京太郎(ぐふっ……悔いなしっ……!)ガクッ 純(お、女の子って、胸揉まれたぁっ!)カァァッ 京太郎「朝御飯おいしいなぁ」 智紀「なんか、痛そう?」 京太郎「んなわけないだろ」アハハ 衣「どうしたのだ純?」 純「な、なんでもねぇって!」 透華「顔が赤いですわよ、風邪なんてごめんですわよ?」 純「大丈夫だって!」 一(これはやらかしたなぁ) 歩(寝るんじゃなかった、見逃した!) 会場- 京太郎「京太郎それじゃあしっかりな」 透華「二回目なんですから当然でしてよ!」 京太郎「鶴賀とは別になるか同じになるか……」 一「それじゃあね!」 京太郎「おう、しっかり見てるからなー」 京太郎「はぁ、ドキドキするなぁッ」 『龍門渕高校……』 『Bブロックです!』 京太郎(周囲がざわついてるな……) 京太郎「Bブロックは他には……宮守に永水、挙句に姫松もで……上に行けば臨海まであんのか、リベンジだな」 京太郎(どうなることやらって感じだな)ハァッ 京太郎「お疲れー」 透華「Bブロック……臨海との再戦になりますわね」 純「負けねぇぜ」 一「試合は明々後日だね」 智紀「めぼしい高校は無いみたいだし、一戦目は楽みたい」 衣「今度は勝つぞ!」ゴッ 京太郎「おう、頑張れよ!」 歩(私が出ることにはなりませんように!)グッ 昼- 京太郎「さて、どうするかなぁ……」ウム 京太郎「ん、どうするんだ?」 透華「まぁ智紀に京太郎が預けた情報を見るのが妥当ですわね」 智紀「ついでに敵情調査も」 純「臨海女子の試合を見てくる必要もあるだろうからなぁ」 ハギヨシ「そこは私が見てこようと思っています」 一「萩原さんなら安心だしね」 衣「よし、頑張るぞ!」 歩「私も偵察、頑張ります!」グッ 京太郎「一はどうだ、やっぱ臨海と同じブロックって思うところあるか?」 一「そりゃぁね、悔しかったし」 京太郎「……去年泣いてたしな」 一「う、うるさいよ!」 京太郎「まぁ去年とは違うってとこ見せてやれよ」ニッ 一「当然だよ、去年までのボクとは違うんだから」ニコッ 昼過ぎ- 京太郎「どうするかなぁ」 京太郎「出かけるかなぁ!」 京太郎(さて、適当に歩くか!) 京太郎「あれ、福与さん」 恒子「須賀君じゃん!」 京太郎「あれですか、明後日からの試合の打ち合わせとか?」 恒子「そうそう、まぁどこが勝ちあがるかすこやんはわかってるって言ってたけど」 京太郎「さすがだなぁ」 恒子「やっぱり年の功って奴だね!そういえばこのあとまた打ち合わせだった、それじゃあね!」フリフリ 京太郎「はい、それじゃ」フリフリ 夕方- 京太郎「さて、どうするか!」 京太郎「また出かけるかなぁ」 京太郎(また歩くぜ!) 京太郎「おっと」ドンッ ??「きゃっ」トサッ 京太郎「す、すいません」スッ ??「あ、すみません、どうも」スクッ 京太郎「えっと針生プロ?」 えり「あ、す、須賀京太郎さん?」 京太郎「はい、咏さんからお話しはかねがね」 えり「はい、こちらも三尋木プロと噂は聞いてますよ」 京太郎「よろしくお願いします、で良いんですかね?」 えり「まぁ、これから色々会うこともあるでしょうから」ニコッ 京太郎「じゃあ、よろしおくお願いします」ペコッ えり「はい、よろしくお願いします」ペコッ えり「それじゃ私はこれから打ち合わせがあるので」 京太郎「はい、それじゃ」 えり「はい、また」ニコッ 夕方2- 京太郎「ん、どうすっか」 京太郎「どっち行くかな」 京太郎「みんなの部屋に行くかな」 京太郎「さて」コンコン 京太郎「……あれ?」 歩「ん、京太郎か」 京太郎「ん、歩だけか?」 歩「うん、みんなはそれぞれどっか行っちゃって」 京太郎「大方風呂とか清澄とかに会いに行ったかだな」 歩「そうだねぇ、入って良いよ」 京太郎「なんか話でもするか、暇だろ」 歩「まぁね」 京太郎「ゲームでもするかぁ」 歩「いやらしいのじゃなきゃね」 京太郎「お前はどんなのを想像してんだよ、携帯ゲームとかにしとこうぜ」 歩「ちょっと待って、出すから」 京太郎「おう」 昼- 京太郎「さて、どこと食べるかなぁ」 京太郎「あぁ、なんか胃が痛いなぁ」 透華「明後日は鶴賀の試合ですわね」 一「部屋で見れば良いよねぇ」 智紀「直に見たいけど」 京太郎「そしたらついてくぞー」 京太郎「歩は補欠だけど、しっかりな」 歩「だからわかってるって、これでも強くなってるってことは知ってるでしょ?」 京太郎「まぁ知ってるんだけどな」 歩「じゃあ信用してよね」 京太郎「……なんだかお前、ほっとけないんだよなぁ」 歩「……なんか恥ずかしいんだけど」カァッ 自室- 京太郎「ん、電話だと?」 はやり『もしもし京ちゃん、はやりんだよ☆』 京太郎「どうしました?」 はやり『ちょっと厄介なことがあってね、みんなに集合かけたんだけど、良いかな?』 京太郎「ん、みんなにですか……」 京太郎「じゃあ行きます」 はやり『じゃあ場所は昨日の公園ね!』 京太郎「了解です」 プツッ 京太郎「さて、どういうことだ?」 公園- 京太郎「お待たせしました」タッタッタッ 恭子「揃ったなぁ」 華菜「で、なんで呼ばれたし?」 白望「ダルい、早く」 はやり「わかったってば~」 淡「む~早く帰んないと怒るられるー」 はやり「うんうん、さてさて今すぐ全員でこの場で大罪奪い合う?」 京太郎「!?」 はやり「そう、誰もそんなことしたくないよね……そう、そんなんじゃ十年前の二の舞みたいになっちゃうからね」 京太郎(はやりさんが勝ち残ったっていう十年前のか……) 白望「なんでそんなことを?」 はやり「強制力だよ、私たちが争わないから大罪を回収しようとする強制力……トシさん曰くそれが今回“宮永咲”って子になった」 京太郎「ッ!?」 淡「え、咲が!?」 はやり「うん、覚醒ははじまったばかりだからまだそれほどじゃないけど元々が強いみたいだね、いずれ自分から回収しだすよ」 京太郎「そんな、咲を害みたいに!」 はやり「トシさんからの話しかないけど、強制力に負けたらそれなりに大きい後遺症が残るよ……大罪持ちはね?」 華菜「須賀、間違いなく害だよ、宮永は」 京太郎「おい池田ァッ!」 はやり「咲ちゃんを助けるなら、早めに倒してあげるしかないよ……暴食の力、でね?」 京太郎「ッ……クソッ!」ドカッ 白望「八つ当たりしてもしょうがない」 京太郎「でもっ……でもなぁっ……」 はやり(ごめんね、京ちゃん……でも本当なんだよ?) 自室- 京太郎「あぁ、どうすりゃいい?」パチンッ 京太郎(咲を倒す……みんなを助けるために……) 119日目終了- ?「いらっしゃい」 京太郎「昨日も来たはずなんだけどなぁ」 ?「だろうけど、記憶が曖昧になるのは仕方ないことだよ」 京太郎「ん~」 ?「さて、今日は何が聞きたい?」 ?「決戦のことか……そこまで難しくはないはずだ、現状じゃあな」 ?「朝にどうするかを決めて決戦をするのは夜だ、そこまでは準備、特殊なイベントばっか」 ?「まぁ決戦前の準備、みんな色々手助けしてくれるだろうから頑張りな」 ?「あぁあと言っておくと、大罪を喰えるようになったけど……」スッ ?「喰うことをお勧めしておくよ、大罪との深い関係を持ってるよね?」 池田華菜(憤怒) 末原恭子(嫉妬) 小瀬川白望(怠惰) 瑞原はやり(強欲) 大星淡 (高慢) ?「持ってるのはこの五つだね」 ?「明日、全員と会うことになるから喰っておいても良いかもね、絆がある状態じゃ喰う時に麻雀は必要ないから、まぁ取っておいて正解だったってこと」 ?「……でも心を持ってる『瑞原はやり』は喰わないで置いた方がいいかもね」 ?「それじゃ、明日以降、頑張って」ニコッ 120日目・朝- 京太郎「俺が……咲を倒す?」 京太郎「なにが強制力だ……そんな立場に咲を置いてけるか……」 (そう、それでいい、さて仲間を先に選択しよう……地獄までついてきてくれるようなやつをな) 京太郎「咏さんだな」ウン (三尋木咏、プロレベルを呼ぶのは良いな) 京太郎「あと一人……」 京太郎「透華、だな」 (最初期から一緒の二人か) 京太郎「まぁ、そうなるな……咲とも付き合いが長いし」 (さて、行くか) 京太郎「おう、二人に連絡してから……出かけるかな」スッ 京太郎「……」 (大罪、喰っておけ力になる) 京太郎「なに言ってんだお前は」ボソッ (忠告だよ……お前だって喰った方が良いとは思ってるんだろ?) 京太郎「俺は……」ピタッ 京太郎「喰うか……」 (寝るぞ) 京太郎「……は?」 (こっちから向こうの世界に行くにはそれが一番早い) 京太郎「……」 (わざわざ戦わずに喰う方法はそんぐらいだ) 京太郎「……帰るのか」ハァッ 嫉妬の部屋- 京太郎「恭子さん」 恭子「ん、どうしたん須賀君?」 京太郎「すみません……事情の方は」 恭子「わかっとるよ」 京太郎「あ、えっと……」 恭子「そっちの須賀君じゃない方の須賀君が教えてくれたからね」 京太郎(余計なことを……) 恭子「えぇよ」 京太郎「でも、こっから大会が!」 恭子「須賀君にもらったって言ってもええ力やからね……信じとるよ、大事な幼馴染助けてき?」 京太郎「……了解、です」スッ 憤怒の部屋- 京太郎「えっとだな……?」 華菜「さっさとしろよ」 京太郎「良いのか、個人戦……」 華菜「あたしの実力舐めんなよ?んなもん自力でどうにでもなるし」 京太郎「……本当、か?本当に良いのか?」 華菜「良いって言ってるだろ馬鹿、さっさとしろし、京太郎」ニッ 京太郎「……ありがとな、華菜」スッ 怠惰の部屋- 京太郎「あぁ、すまんな」 白望「ん~なにが?」 京太郎「そのままの意味だよ」 白望「ダルいから早く、別にどうでも良いし……このまま面倒なことになるぐらいなら早くしてもらった方が良い」 京太郎「おう、色々と悪いな……」 白望「……ん」ニコッ 京太郎「じゃあ」スッ 高慢の部屋- 京太郎「淡」 淡「ん、キョータロ、えっと……や、優しくしてね?」 京太郎「なに勘違いしてるんだ?」 淡「へ?」 京太郎「いや、大罪を喰うんだぞ?」 淡「だ、だってそっちのは『京太郎が喰いに来る、心の準備しておけ』って言ってたから!」カァッ 京太郎「あぁ、それに関しては、うん、すまん」 淡「もぉ~早くしなよ!」 京太郎「良いのか、あっけないな」 淡「まぁ高校100年生は大罪が無くなった程度じゃまったく気にしないんだよ!」ビシィッ 京太郎「……ありがとな」ニッ 淡「ん!」ニコッ 京太郎「……」スッ 強欲の部屋- 京太郎「さて……」 はやり「ダメだよ、絶対にダメだから!」 京太郎(いつになく、真面目だな) はやり「だめ、やだよ……もう疲れてるでしょ?」 京太郎「でも、ここで俺だけが喰わないと大変なことになるんでしょう、咏さんから聞きました」 はやり「ダメだって、お願い、やめてよ京ちゃん!」グスッ 京太郎(犯罪くせぇ) はやり「ね、やめてくれない?」ポロポロ 京太郎「いえ、それでも俺が……」 はやり「そんなに、あの子を救いたい?京ちゃん、もしかしたら壊れちゃうかもしれないよ?」 京太郎(俺は……) 京太郎「わかりました」 (おい!) 京太郎「しょうがねぇだろ」 はやり「良かった」ガクッ 京太郎「ちょ、はやりさん!?」 はやり「良かったよ、京ちゃん……」ギュッ 京太郎「はい……」 (喰わないんだったら連れて行ったらよかったんじゃないか?) 京太郎「そんなこと言っても後の祭りだろ、それに……これで良かったんだよ」フッ 昼- 京太郎「ん、ふぁ~」 京太郎「ちょっと疲れたな」ヨット 京太郎「さて、昼か……どうするか?」 京太郎「よし、宮守のみんなと合流しよう!」グッ 京太郎「久しぶりです」 豊音「久しぶりだよー!」ダキッ エイスリン「ヒサシブリ!」ダキッ 京太郎「ぬおっ!」 京太郎(やっこい!) 白望「ん」 京太郎「お、おうシロ!」 白望「さっきぶり」ボソッ 塞「久しぶりだねー」 胡桃「一緒に御飯するんでしょ?」 京太郎「ん、そうですね……トシさんは?」 塞「今日は忙しいって」 京太郎「なるほど、そうでしたか」 塞「じゃあ食べに行こうー!」 豊エ「オー!」 胡桃「こうやって京太郎と一緒にっていうのも久しぶりだね!」 京太郎「そうですねぇ」 京太郎「胡桃さん、オカルトの調子はどうです?」 胡桃「うん、おかげさまでね」グッ 胡桃「京ちゃんとこにも負けないよ!」 京太郎「はは、それは楽しみですね」 胡桃「ふふん!」エッヘン 京太郎(まぁそう簡単にはいかないよなぁ、お互い) 昼過ぎ- 京太郎「それじゃ」 豊音「またねー」フリフリ エイスリン「アソビニキテ!」 京太郎「了解です」ニッ 塞「お互い正々堂々って伝えておいて」 胡桃「勝つけど!」 京太郎「はい、そのように伝えときますよ」 白望「……頑張って」 京太郎「……おう」グッ 夕方- 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎「龍門渕か、ハギヨシさんの部屋か……」 京太郎「……」コンコンッ 京太郎「歩か」 歩「かってなに?」 京太郎「また置いて行かれたか」ブワッ 歩「そうじゃないって!」 京太郎「まぁ良いか、とりあえず入れてくれー」 歩「はい、どうぞ」 京太郎「ふぅ……」 歩「今夜、なにかするの?」 京太郎「へ?」 歩「お嬢様が、言ってたから」 京太郎「そうだな、お前らも見に来ればわかるさ……この力の行く末をさ」 歩「?」 京太郎「なんでもない」ナデナデ 歩「ちょ、やめてよ!」カァッ 夕方2- 京太郎「最後の息抜きってところか……」グッ 京太郎「なんだかこの状況になって怖くなったのか……人と話したいな」 京太郎「ん~」コンコンッ ガチャッ 衣「京太郎……?」 京太郎「衣、だけか?」 衣「うむ、お留守番だ!」 京太郎「そうか、ちょっと話せるか?」 衣「今晩の、か」スッ 京太郎「おう」 京太郎「咲を助けるためだから、な」 衣「透華と咲が打ち合ったらそれは……ルール違反になるんじゃないのか?」 京太郎「そこは俺の太いパイプでな、しかもインハイの場所も借りれたし」 衣「今までのことが役に立ったな」 京太郎「咏さんと透華と咲、なんの縁なんだか」ハハッ 衣「思うところがあるのか、やはり」 京太郎「そうだな……さて、行ってくる」 衣「うん」ニコッ 会場- 京太郎「……さて」 咏「待たせたね京ちゃん」 透華「えぇ、まだ宮永さんは来てませんのね」 京太郎「はい……」グッ 咏「大罪の争いか、十年越しだなぁ」ハハッ 透華「大罪とか本当にオカルトすぎてわけがわかりませんけれど、京太郎のためですわね」 咏「へぇ……言うじゃん、私も京ちゃんのためにわざわざ来たんだし?」 京太郎「あ、あの……こ、今回は咲を助けるために、ね?」 透華「わかってますわよ」ゴゴゴッ 咏「私たちが争うのはまだこの時じゃないからねぇ」ゴゴゴッ 京太郎「あ、あの……ふ、二人とも?」 「京ちゃんから呼び出されたのは私もだけどね?」ゴッ 京太郎「ッ!」 咲「お待たせ」ニコッ 京太郎「咲、お前をそんなクソみたいな役目からとっとと解放する」 咲「私が回収するよ、京ちゃんの大罪……あぁ、あとあそこで見てる強欲も」フフッ はやり「ッ」ビクッ 京太郎「……ギャラリーはそこそこいるからなぁ」 透華「京太郎と仲が良い方は一通りですわね」 咏「ん~さっきの惚気のせいで一分殺気も浴びたけどねぇ」ハハッ 咲「京ちゃん、大人しく負けてくれないかな?」 京太郎「断る……」 咲「なら、強制的にもらうよ……もう6つも大罪持ってるんだもん、どうなっちゃうかわかんないよ?」 京太郎「だな、だけどさ……こうするのが一番だ」 咲「負けても被害者を自分だけにする気だったんでしょ?」 京太郎「ははっ、やっぱ付き合いが長いとバレるなぁ」 咲「当然だよ、京ちゃんのことは大体わかるんだから」ニコッ 京太郎「はは、じゃあはじめようぜ」ゴッ 咲「そうだね」ゴゥッ 透華「わたくしたちのこともお忘れにならないように!」ズズッ 咏「さて、本気で行くぜ!」ボゥッ 京太郎(間違いは許されないぞ……) 咲「親は、京ちゃんかぁ」 咏「三体一だけど平気かい?」 咲「はい、全部倒します」ゴッ 透華「なんでしょう、疎外感……」 京太郎「行くぞ!」 P能力『マギウス・スタイル』発動 効果:天江衣の“魔を断つ力”を使用できる 効果2:専用能力しか使用できなくなる 咏「わっかんねーけど、やれるだけやるっつーの!」 透華「さて、熱くなってきましたわ!」 咲「へぇ、おもしろい」ニコッ EX能力『強制力』発動 効果:自分のオカルトが強化される P能力『魔王の戦場』発動 効果:自分以外のP能力をすべて無効にする 京太郎「力を借りますよ、エイスリンさん!」 エイスリン「ガンバッテ!」 京太郎「よし!」ニッ 能力『アートリック』発動 効果:前の和了判定を強制的に最上位にする 咲「見てる人たちにも友達一杯だね」ゴッ 能力『魔神の風格』発動 効果:自分の和了判定を最下位にし次の点を100にする 京太郎「借りますよ塞さん!」 塞「塞いじゃって!」 京太郎「了解!」 能力『心鎮壺のレプリカ(喰)』発動 効果:相手の能力を無効にする 咲「無駄だよ!」 能力『魔王の魔手』 効果:効果の対象にならない 咏(ここは、邪魔をしないで見てるか) 透華(冷えてきましたわね) 京太郎「チィッ!」 京太郎「見せてやるよ……」キュィンッ 咲「眼が、青く!?」 京太郎「見えてる!」 能力『牌を殺すということ』発動 効果:発動された能力すべてを無効にする 京太郎(さっきから、能力発動の時になにも……) (そうだ、この状況でお前の持つ絆が力を貸している) 京太郎(は?) (これが、絆の力だ) 京太郎「なにがなにかわかんねぇけど……やるか!」キュィン EX能力『絆』発動 条件:自分が持つ絆が10以上 効果:すべての能力がクリティカルになる ◇効果処理開始 京太郎「これが―――牌を殺すということだ!」ザンッ 能力『牌を殺すということ』 効果:自分の能力以外のすべての能力を無効にする 咲「なっ!」 能力『魔王の魔手』無効 能力『心鎮壺のレプリカ(喰)』不発 咲「牌の感覚がっ!」 能力『魔神の風格』無効 京太郎(そして俺の牌譜が描かれる!) 能力『アートリック』 効果:前の和了判定が最上位になる ◇効果処理終了 京太郎「テンパイ」パタッ 咲「私もだよ」パタッ 咏「チッ、さすがにきっついねぇ」 透華「焼き鳥、屈辱ですわ」 京太郎(ちっ、互角か!) (二人もそろそろ温まってきたみたいだな、お前もそろそろやれ) 京太郎(どういうことだ?) (そのままの意味だよ、俺も強力してやる) 京太郎(いや、使わないさ) (宝の持ち腐れだな) 京太郎(そういうつもりで喰ったわけじゃないしなぁ) (ふん、馬鹿が) 京太郎「さて、フルスロットルで、行くぜ!」 P能力『クリア・マインド』発動 効果:すべての能力がチェーン可能になる 咏「今度は、逃がさないぜ!」ゴッ P能力『鳥の詩』発動 効果:和了判定を一つ上げる 透華「せめて、役に立って見せますわ」スゥ P能力『冷やしとーか(真)』 効果:和了判定にて出た安価数値を二倍にする 咲「あぁもう」イラッ P能力『魔王の緊急指令』 効果:自の能力すべての使用回数を元に戻す 京太郎(良い調子だ!) 咏(まぁ、どうにでもなるんじゃね、知らんけど) 透華(先ほどから……) 咲「あははっ!麻雀って楽しいよね!」 京太郎「なぁ、咲……強制力になったお前は、次がツモれるってわかったりするのか?」 咲「どうしたの今更、当然だよ、この力はすごいよ」ニコッ 京太郎「楽しいか?」 咲「もちろん、だって完成する手がなんとなくだけど、見えるんだよ?」 京太郎「そうか、だったらさ、俺を相手にしても見続けてみせろよ!」キュィン 能力『卓の死点』発動 効果:オカルト80以上の全員を点数判定-30する 咲「また目が青く、でも!」 能力『魔神の風格』をチェーン発動 効果:自分の和了判定を最下位にし次の点を100にする 京太郎「無駄だ!トップ・クリア・マインド!……デルタ・アクセル・シンクロォォォッ!」ゴゥッ! 能力『トップ・クリア・マインド』発動 効果:能力の発動を無効にする 咲「なっ!?」 能力『魔神の風格』無効 透華「しかし、敵は京太郎だけではなくってよ?」 能力『凍結とーか』 効果:相手は点数プラス効果を持つオカルトを発動できない 京太郎(……喰う!) (お前、味方相手でも見境ないな) 京太郎(美味そう!) (あぁ、馬鹿っぽい) 京太郎「」ギンッ 能力『魔物喰い』チェーン発動 効果:対象のオカルト能力を無効にし次のコンマ下二桁を01にする 透華(な、なんで私ですの!?) 咲(京ちゃん、私の味方してくれるの?)パァッ 能力『魔王の邪眼』チェーン発動 効果:自分以外のすべての点数を-20 京太郎(な、この力……!?) (あいつが一回お前とつながったのを覚えてるか?) 京太郎(お、おう) (欠片の力、瑞原はやりが力を貸してくれてる) 京太郎「……そっか」ククッ 咲「どうしたの京ちゃん?」 京太郎「大罪としてつながってるとか、喰ってるとかだけでなにかつながりがあると思ったら全然違うんだよ」 咲「え?」 京太郎「そうだ、これは俺だけの力じゃない」ハハッ 咲「……」 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」 咲「へぇ」 京太郎「力を借ります。はやりさん!」 はやり「京ちゃん、頑張って☆」 京太郎「いただくぜ!」ゴッ 能力『強欲』チェーン発動 判定:クリティカル 効果:対象の能力を奪い、増減効果の場合有利な方に+10される 咲「ッ!賢しい!」 能力『魔王の断罪』チェーン発動 効果:ここまでのチェーンで発動した能力すべてを無効にする 効果2:この効果にチェーンはできない 咏「おっと、踏み台にぐらい使えるだろ」フッ 能力『火力の極致』をチェーン発動 ※チェーンできないものにも可能 効果:対象の能力を無効にし、相手のオカルト力と同じ数値だけ点数をプラスする 京太郎(ありがとう咏さん、まだまだやるか!) 京太郎(これで、終わりにする) 咏(追撃はしない、優しいねぇ) 咲(こ、こない?) ◇効果処理開始 咏「さて、押しつぶすぜ!」ゴッ 能力『火力の極致』 効果:対象の能力を無効にし、相手のオカルト力と同じ数値だけ点数をプラスする 対象:宮永咲オカルト『100』 咲「なんでこんなっ!」 能力『魔王の断罪』無効 京太郎「咲……俺がそこから引きずり出す!」ゴッ 能力『強欲』 効果:対象の能力を奪い、増減効果の場合有利な方に+10される 対象:宮永咲『魔王の邪眼』 効果:自分以外のすべての点数を-20 咲「な、なんでッ!?」 能力『魔王の邪眼』強奪 京太郎「次は透華だ!」ギンッ 能力『魔物喰い』 効果:対象のオカルト能力を無効にし次のコンマ下二桁を01にする 透咏咲「なんで!?」 透華(今日は厄日ですわ!) 能力『凍結とーか』無効 京太郎「咲!」キュィン 咲「ッ!?」 京太郎「今のお前とでは、見えてるものが違うんだッ!」ダンッ 能力『卓の死点』発動 効果:オカルト80以上の全員を点数判定-30する ◇効果処理終了 京太郎「くっ、さすがにキツイなぁ」タンッ 咲「あはは」タンッ 『卓の死点』効果適用 咏「オーラスか」タンッ 『卓の死点』効果適用 透華「ほんと、凄まじいですわ、ね」タンッ 『卓の死点』効果適用 咲「でも、これで流れればっ!おしまい!」タンッ 京太郎「……悪いな咲」 咲「え?」 京太郎「ロン……清老頭……役満だ」 咲「そ、んな……」 咏(終わったね) 透華(終わりました、の?) 京太郎「……これで、終わりだ」スッ ◇順位 トップ 京太郎 79+89=168 二着 咏 65+101=166 三着 咲 79+00=79 ラス 透華 00+00=00 咲「わ、たしは……回収、しないと、なのにっ」 京太郎「悪いな……」スッ 咲「これが?」 京太郎「あぁ、これが絆の力だよ」 咲「そっか、そうなんだ……」 (喰うなら弱ってる今だぞ?) 京太郎(わかってるよ……) 京太郎「いくぞ」スッ 咏「はぁ、ひと段落ってね」 透華「なんの役にも立てませんでしたわ」 咏「まぁまぁ、ずっとあんたの話は聞いてたのに合同合宿の時もまともに話してないからね、つもる話もあるでしょ。知らんけど」 透華「ありませんわよそんな話、だってお互いのことなんて京太郎から聞いてますもの」 咏「まぁそうだけどね、あの子も一緒で」 透華「そうですわね」 豊音「京ちゃんが勝ったよ!良かったよぉー!」 胡桃「で、これってなんだったの?」 塞「さぁ?」 エイスリン「スゴカッタ!」 白望「うん、良かったんだよこれで、めでたしめでたし」フッ 美穂子「はぁ、これで安心ね……なにがなんだかわからないけれど」ニコッ 華菜(良かった、あいつらが仲睦まじげに話してる時の怖いキャプテンはいなくなった!それにしても、良くやったし……京太郎!)グッ 雅枝「結局なんやったんや?」 洋榎「盛大な告白ってわけでもなかったし」 絹恵「エキシビジョン?」 恭子「そんなわけあらへんです……でも、よし良くやったな京太郎君」フフッ 照「……帰ろうか、淡」 淡「良いの?」 照「うん……咲とは、これからだから」 淡「そっか」ニコッ 淡(やったね、京太郎!)ニコッ はやり「はぁぁ~良かったよぉ~」ガクッ 晴絵「……なにが?なんか変な感覚したけど」 健夜「なかなかやるね、あの子たち」ハハッ はや晴「!?」 睦月「凄まじかったな」 桃子「そうっすねー」 佳織「優勝、したいね」 智美「ワハハ、いやしんぼさんめ」 ゆみ「そうだな、図々しく優勝の座を目指すとしよう」 一「勝ったぁ!」 智紀「良かった、透華残念だったけど」 純「そこは触れないでやれよ?」 歩「それにしても本当に良かったですねぇ」 衣「うむ、なんの戦いだったかまったくわからないが京太郎が勝って私は嬉しいぞ!」 ハギヨシ「あ、京太郎君と宮永さんが倒れましたよ」 「!?」 透華「ハハハ、ハギヨシぃ!」 咏「もういなくなってんじゃね、知らんけど」 純「さすが」 一「頭が上がらないねぇ」 智紀「たぶん一生」 歩「それじゃ行きましょう!」 美穂子「私も行きます!」 白望「私も」 はやり「私もだよね☆」 桃子「うわキツイ、私もいくっすよ!」 透華「では、行きますわよ!」ダッ! ダッダッダッ 咏「どこに運んだか聞いてなくね、知らんけど」タッタッタッ 京太郎「ん……」 「よう」 京太郎「あれ、ここって……夢の」 「まぁそうだな、もう強欲しか残ってないが、それを喰わない選択をしたのはお前だ……つまり」 京太郎「争わないと強制力が?」 「そうだ、次はまた宮永咲かもしれないしそうじゃないかもしれない、それとお前は戦い続ける」 京太郎「また、同じことをするさ、はやりさんは俺の身をことを思って拒絶したんだから」 「そうか、好きにしろ」 京太郎「おう……」 「そろそろ起きろ、待ってる人間が山ほどいるぞ」 京太郎「おう」 京太郎「んぅ……」 透華「起きましたの!?」 京太郎「……おう、咲は?」 咏「そこにいるぜぃ」 京太郎「ん、起きた?」 はやり「京ちゃんよりは疲労が少ないんじゃないかな?」 白望「喰われただけなら問題ないはず」 トシ「生憎、強制力を喰うなんてはじめて見るからねぇ」 恭子「まぁあえて言うなら……」 白望「起きたけどね?」 京太郎「早く言ってよ!?」 淡「もう起きてるけどね!」 咲「あはは」 京太郎「……大丈夫か?」 咲「うん、ちょっと前からおかしかったんだけど、もう大丈夫だよ」ニコッ 京太郎「おう、なら良かったよ」 桃子「良かったっすね~」 京太郎「モモ、明日試合なんじゃないのか?」 桃子「あ」 純「忘れてたな」 智紀「笑止」 桃子「きょ、京さんが起きたんで私はこれでお暇しますっす!」ダダダッ 京太郎「ていうかここホテルの部屋か」 ハギヨシ「はい、それではみなさん、出ていきましょうか」 咲「私も?」 透華「当然ですわ!」グイッ 咲「あぁ、京ちゃん~!」 バタンッ 京太郎「あはは……」 それから、まぁ色々あったよ 弱体化した大罪の面々のみんなだけど、俺の喰い残しが若干ながらあったのか体にしみついたオカルトか……みんな、大罪に似たようなことをしていた 龍門渕もっていうか、準々決勝じゃ純は神代さんとシロと漫さん相手っていう結構厳しい戦いだけど奮闘 智紀は俺の情報が役に立ったのか巴さんとエイスリンさんと由子さんとやりあったけど、ごめん相変わらず情報少なかったな 一は相変わらず安定した打ち筋で、春さんと胡桃さんと洋榎さん相手に頑張ってたけど、洋榎さんはさすがの強さだ 透華は冷え冷えの状態で初美さんと塞さんと絹恵さんの三人とだったけれど、塞さんが試合終了後、ずいぶん疲れてたから控え室まで連れて行ったら透華にめちゃめちゃ怒られた 衣は、まぁさすがだったよ、相手も霞さんと豊音さんと恭子さんが相手だったけど相手にとって不足なしだった、正直俺じゃ勝てるかわかんねぇよな そして準決勝では姫松と有珠山と臨海が相手で、まぁ色々あったわけだが……龍門渕は…… 『そして優勝は、出場二回目!長野代表の龍門渕高校だぁぁぁぁぁ!』 京太郎「やったぁぁぁぁぁぁ!」 純「なんで誰よりも喜んでんだよ」 透華「や゛り゛ま゛じだわ゛ぁ゛~!」ビェェン 一「ほらほら、目立っちゃってるから」 透華「どう゛ぜん゛でずわ゛!」 衣「やったぞぉぉ!」ダキッ 京太郎「やったなぁぁ!」 智紀「……計算内」グスッ 京太郎「お前も嬉しいくせになぁ」ナデナデ 智紀「と、当然!」 一「と、ともきーが」 純「大声だした……!?」 えり「で、では今の心境を聞いてみたいと思います」ヒキッ 透華「やりましたわよぉぉぉ!」 一「だからぁ」 京太郎「龍門渕万歳!」 智紀「ジーク・リュウモンブチ!」 衣「至極当然である!」 透華「今夜は私たちの祝勝パーティーでしてよぉ!みなさん歓迎いたしますわぁ!」 \ワァァァァァ!!/ 京太郎「……大丈夫なんっすか?」 ハギヨシ「こんなこともあろうかと会場の準備はしてあります」フッ パーティー会場- 透華「152番ですわ!」 洋榎「マジで、ビンゴしたんか!?こんなわけわからん数のビンゴで!?」 透華「愛宕洋榎さんにはこのハワイ旅行家族分をプレゼントいたしますわ!」 絹恵「やったなお姉ちゃん!」 洋榎「さすがセレブや!」 透華「良くってよ良くってよ!まだまだ商品はありましてよ!」 衣「賞金は無いが、純金はあるぞ!」 \オォォォォッ!/ 京太郎「あはは、楽しそうですね」 ハギヨシ「思ったより多かったようですが、なんとかなりそうですね」 京太郎「……出ていくって件はどうするんです?」 ハギヨシ「……」 京太郎「冗談じゃないことぐらいわかりますよ」 ハギヨシ「お嬢様たちを置いて出ていくことなんてできませんよ、今の私には」フッ 京太郎「そりゃ良かった」ニッ 透華「98番ですわ!」 ハギヨシ「おっとビンゴのようです」 京太郎「え、ずるい、俺まで全然開いてない!」 ハギヨシ「では私は行ってまいります」フフッ 京太郎「こんなビンゴほんとにすんのかよ」 純「どうした?」 一「なにかあったの?」 智紀「残念そうな顔」 京太郎「はは、いやな……俺ってたぶんお前らから離れられないなって」 純「ど、どうしたんだよいきなり」 京太郎「まぁ確かにそう言いたくなるだろうけどさ……透華や衣」 透華「34番!」 衣「おぉノノカ!お前には……超効果抜群、高級豊胸グッズと豊胸マッサージ店への年間パスをプレゼントだ!」 京太郎「純」 純「オレか?」 京太郎「一」 一「ボク?」 京太郎「智紀」 智紀「……?」 透華「88番!」 京太郎「それに歩」 歩「ん?」ヒョイ 京太郎「ハギヨシさん」 ハギヨシ「はい?」 京太郎「……みんながいる龍門渕が俺は大好きだ」ハハッ 京太郎「だから俺はきっと……」 透華「1番!」 京太郎「お、ビンゴ!行ってくる!」タタッ 純「あいつらしいな」 一「うん、京太郎らしい」 智紀「でもあれが京太郎」 歩「ですね……あれが京太郎です」 ハギヨシ「そんな彼だから―――」フフッ 透華「京太郎には私をプレゼントですわぁ!」ダキッ 衣「ずるいぞ、衣もだ!」ダキッ 京太郎「ちょ、やめろ!やめろください!やめてっ!なんか殺気が!」 咲「京ちゃぁん!」 はやり「浮気は許さないぞ☆」 咏「年増が言ってらぁ」 白望「どの口が」 桃子「言うんっすかねぇ?」 ハギヨシ「沢山の人に好かれるんでしょう」 純「それが問題を起こしそうなんだよなぁ」 京太郎「ちょ、離せ二人とも!」 透華「京太郎!今すぐ誰が好きか選ぶんですのよ!」 京太郎「はぁ!?」 透華「京太郎の彼女候補は立候補!選ばないようならここで決着をつけますわ!」 ドタドタドタッ 健夜「京太郎君!私だよぉ!」 はやり「いいや私だね!」 咏「それはどうかな?」 晴絵「私に決まってるよね!」 衣「片腹大激痛!」 透華「さぁ京太郎、選びなさい!」 京太郎「えっと、ハギヨシさん!」 ハギヨシ「御意」 透華「おどきなさい、ハギヨシ!」 ハギヨシ「フフッ、友人の頼みですので申し訳ありません、ではある程度の場所までお運びします」ニコッ 京太郎「助かります!」 シュバッ 衣「ハギヨシが命令を……?」 透華「拒否した……ふ、ふふふっ、フフフフッ、えぇ良いですわ、貴方がその気なら!京太郎を」 はやり「京ちゃんを捕まえた人が京ちゃんと一晩過ごすんだゾ☆」 オォォォォッ!! 透華「私の出番が!」 衣「やれやれ……行くぞぉ!」 純「ったく、行くか!」 智紀「こういうの苦手……」 一「行かないの?」 智紀「……行く」 歩「負けませんよぉ!」 透華「京太郎は、龍門渕のものですわぁぁぁぁッ!」 結局、あの後俺がどうなったのかはともかくだな あれから二年経った今、俺はフリーだってことは確かだ そして麻雀を続けているってこともな…… 『長野県、男女混合麻雀大会個人戦高等部決勝戦が、今開始されます!』 三年生の俺は、あれからさらに強くなったと思いたい 『清澄高校三年、帰ってきたインターミドルチャンプ、原村和!』 和「よろしくお願いします、またオカルトだらけですか」ハァ 『鶴賀学園三年、消えるリーチと捨て牌、東横桃子!』 桃子「嶺上さんが敗退とは驚きましたっすね」 『龍門渕高校三年、男子個人戦インターハイ二連覇、須賀京太郎!』 和「迷子になって不戦敗です」ハァ 桃子「相変わらずっすね」ハハッ 京太郎「まぁへんにしっかりされてもなぁ?」 桃子「確かに……」 『そして昨年インターミドルチャンプ、清澄高校一年、夢乃マホ!』 マホ「お願いします」ゴッ まぁ大罪が二人も残ってれば新しい強制力が生まれるのは当然なわけだ…… 桃子「今年もっすか」 和「マホは強いですよ?」 そりゃそうだろう、わかってるさ マホ「大罪、回収させてもらいます!」ゴゥッ 京太郎「あぁ……俺たちの絆パワーでお前を倒す!」ゴッ きっと俺たちは、戦い続ける 麻雀って、楽しいからな! カンッ-
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6417.html
霞「さて、みんなの着替えも済んだことですし午前の仕事を分担しましょうか」 霞「二人は文化祭を回りつつ宣伝、集客」 霞「ばらばらでも二人で行動してもいいわよ」 霞「残った四人は接客・お茶入れをします」 霞「基本的に一人一卓、強そうな人が来た場合はその時々で相談ね」 霞「それじゃあ始めましょうか」 京太郎「えーっと、俺の仕事はー」 京太郎「俺と憩さんが集客ですね」 憩「せやね、どこ行こか?」 京太郎「遊ぶ気満々すね」 憩「京太郎くんと遊べるんやから張り切らんとね」ニコッ 京太郎「そ、そうですね」テレッ 憩「あ、京太郎くん照れとるーぅ」 京太郎「照れてません!」 憩「照れとる!」 京太郎「照れてません!」 泉「手いれ取る?」 憩「照れとる!」 泉「ひゅ~どろどろ~」 京太郎「照れてませんってば!」 憩「照れてますーぅ!」 泉「あ、あの……」 京太郎「絶対照れてません!」 憩「ぜーったい照れとる!」 泉「ここまで無視されると……もう……」 京太郎「ん?泉いたのか」 泉「酷くないですか!?」 憩「ひぃっ!」 泉「怖いですよね?そうでしょうそうでしょう」 憩「いつの間に!」 泉「そっち!?手の込んだメーキャップよりも突っ込むところそこなんですか!?」 京太郎「千里山はお化け屋敷だったっけ?」 泉「はい、こっちですよ」 京太郎「面白そうだし行ってみましょうよ」 憩「お、お化け屋敷……」ガクガク 泉「荒川さんはお化け屋敷苦手ですか?」フフッ 憩「そ、そんなことないですーぅ!」 憩「ここやな、一緒にいくで京太郎くん!」グイッ 京太郎「えっ、あっ、憩さん!?」 泉「行ってらっしゃーい」 ヒュードロドロ カァーカァー 京太郎「和風のお化け屋敷ですか、よく用意しましたね」 憩「うぅ……」 京太郎「憩さん?」 憩「ちょっと待ってな、すぐ行くから」ガクガク 京太郎「待ってますよ、ゆっくり行きましょう」 憩「うん……おおきに」 「……ら……し……」 怜「トリプルや!!!」クワッ 憩「ひゃあっ!」ダキッ 京太郎「んんっ!?」 怜「見える……見えるで……」クワッ クワッ クワッ←赤い目 憩「いや、いやぁ……来んといてぇ」ナミダメ 怜「トリプルや!!!」 憩「きゃあぁっ!」ギュッ 京太郎「憩さん!当たってます!」 憩「きゃああっ!」ギュッ 京太郎(小っちゃいけど……ありだな)グッ 怜「ふふっ、ええ仕事したな」ドヤッ 【廊下】 京太郎「落ち着きましたか?」ナデナデ 憩「……うん」ションボリ 京太郎「憩さん、お化け屋敷苦手だったんですね」 憩「ごめんな……」 京太郎「なんで謝るんですか?誰だって苦手なものはあるじゃないですか」 京太郎「元気出して笑ってくださいよ、いつも通り」 憩「これで、ええか?」ニコッ 京太郎「はい、上出来です」ニコッ 憩「……なぁ」 京太郎「はい?」ナデナデ 憩「いつまで頭撫でとるん?」 京太郎「さあ?」 咏「よーっす、おっ仲良さそうじゃん」 憩「まあ……ね」 京太郎「色々あったんだよ」 咏「お化け屋敷の奥にあるベッドでやらかしてきたとかかぃ?」ケラケラ 京太郎「?なんだそりゃ」 憩「やらかっ……///」カァァ 咏「そろそろ戻ってこいってさ、仕事分担しなおすんだと」 京太郎「はいはい、行きましょうか」 憩「うん」 咏「あ、そういや宣伝はしてきたん?」 京太郎「宣伝……だと?」 憩「一応やってたつもりやで」 咏「ふーん、まいっか速く行こうぜー」 京太郎「今度は接客か、どんな人が来るんだろうなー」 郁乃「いらっしゃいませ~、二番の卓へどうぞ~」 京太郎「郁乃さんはああいうのもできるのか」 京太郎「お客さんが来たな、上手く接客しよう……」 煌「コスプレ雀荘とは実にすばらです!」 京太郎(裏声)「いらっしゃいませー」 煌「おや?貴方は準決勝ではお見かけしませんでしたが?」 京太郎(裏声)「今学期から入部したので、お手柔らかにお願いします」 煌「そうでしたか、初心者の方!なるほどすばらです!」 京太郎(罪悪感が半端ねー!) 哩「よろしく」 哩(姫子ば下してバツゲームばさせる!)メラメラ 姫子「よろしくお願いします」 姫子(部長ば倒して罰ゲームばさせる!)メラメラ 京太郎(裏声)「よろしくお願いします」 京太郎(なんでこの二人もいるんだよ!) 京太郎(裏声)「終わり……ですね」 煌「なんともすばら!姫子と部長を相手にトップとは!」 京太郎(裏声)「そ、そうでしょうか?」 煌「はい、たいっへんにすばらです!」グイッ 京太郎(顔近いって!) 煌「さあさあ!それでは罰ゲームを!」 哩「遠慮なく」 京太郎(裏声)「えーっと、それじゃあ……」 京太郎(裏声)「おしりペンペンで」 煌「な、なるほど……」 姫子「花田がすばら言わん!?」 哩「おしりペンペン……よか」コウコツ 姫子「ぶ、ぶちょー!?」 京太郎(裏声)「卓に手をついておしりを出してください」 哩(この命令される感じ……たまらん) 京太郎(……ごくり) 京太郎「いきますよー」ペシッ 哩「んっ」 ペシッ 哩「あっ」 ペシッペシッペシッ 哩「あっ、あっ、んんっ!///」 姫子「ぶちょー……」 京太郎(やばい、白水さんがすごくエロい)ペシッペシッ 哩「もっと!もっとぉ!」 煌(あ、あわわ、なんということでしょう……ん?) 煌「ウィッグ?」 京太郎「なにっ!」 姫子「急に声ば低くなった?」 煌「というか、貴方は須賀さんではありませんか!」 哩「つぎぃ、はやくぅ……」ビクン 京太郎「やばっ!」 煌「まあ、騙される方も騙される方ですからね。ここがコスプレ雀荘ということを失念していました」 煌「ただ、姫子には注意した方がいいですよ」ボソッ 京太郎「えっ」 姫子「」ゴゴゴゴゴ 哩「つよくぅ、つよく……っ」ビクンビクン 京太郎「……あーこれ無理だわ」 京太郎「亀甲縛りの刑ってなんでだよ」 京太郎「次も接客か、頑張って行こう」 ゾロゾロ 京太郎「早速お客さんが来たな」 京太郎(裏声)「いらっしゃいませー」 穏乃「お願いします!」 初美「よろしくですよー」 梢「宜しくお願いします」 京太郎(裏声)「よろしくお願いします」 初美「須賀くんはいないのですかー?」 京太郎(裏声)「外回りの方に行ってますので」 穏乃「お姉さん、大阪の人なのに関西弁じゃないんですね!」 京太郎(それはお前もだろ!) 梢「そうですね、不思議です」 京太郎(あんたもでしょ!?) 京太郎(裏声)「あ、あはは、じゃあ始めましょうか」 初美「和了れなかったのですよー」 穏乃「お姉さん強いですね!どうしてそんなに強いんですか!」 京太郎(裏声)「え、いや……」 梢「負けてしまいましたか……」 穏乃「落ち込まないでくださいよ!まだ次がありますから!」 梢「そう……ですね、ありがとうございます」 初美「それで罰ゲームはどうするんですかー?」 京太郎(裏声)「罰ゲームをするので、ついてきてください」キリッ 梢「はいっ!」ビクッ 梢(何でしょうか……今の) 梢(まるで殿方のような……でもこの方はどこからどう見ても女性の方ですし……)カァァ 京太郎(裏声)「離れると危ないので」ニギッ 梢「はうっ///」 梢(この方の手、とても逞しい) 梢(でも私をどこへ連れて行くつもりなのでしょうか?) 京太郎(裏声)「着きました」 梢「ここは……?」 梢(人気が無い、ここって……まるで……いやでも私たちは女性同士ですし、そんな……)カァァ 京太郎(裏声)「こちらを向いてもらってもよろしいでしょうか」 梢「!」ドキッ 梢「はい……」ドクンドクン 梢(これが告白、というものなのでしょうか……)ドクンドクン 京太郎(裏声)「これが俺の正体のハンサム顔だ!」ババーン! 梢「」ポカーン 京太郎「」ババーン! 京太郎「さ、帰りましょうか」 京太郎(裏声)「お待たせしましたー」 穏乃「あ、ありがとうございましたー……」イソイソ←一部始終を見てた 初美「なのですよー」イソイソ←上に同じ 京太郎「……なんかさっきの対局で変な感じがしたけど……まいっか」 京太郎「放課後はどうしよっかな」 霞「京太郎くーん、片づけ手伝ってくれるかしらー」 京太郎「今行っきまーす!」 京太郎「コスプレのまんまなんすね」 霞「着替えるのも面倒くさいからね」 京太郎「俺は何をすれば?」 霞「そうね……誰か適当な人を手伝ってくれる?」 京太郎「了解です!」 霞「よろしくね」 咏「んしょ、んしょ」 京太郎(ダンボールを棚の上に乗っけようとしてるけど高さが足りねえのか……よし) 京太郎「咏、手伝おうか?」 咏「ふんっ」プイッ 京太郎「まだ怒ってんのか?」 咏「当たり前だろ、バカ」ツーン 咏「それにお前の手助けなんかいらねーっつうの」 京太郎「あれはごめん、って」 咏「もういいからあっち行けよ」 咏「んしょっ!」 ダンボール山「」グラッ 京太郎「あぶねえっ!」 京太郎「咏っ!」ダッ 咏「――――っ!」 ドサッドサドサッ 霞「咏ちゃん!?」 京太郎「いっつっつ……」 咏「京太郎……?」 京太郎「怪我、ねえか?」 咏「お、おう……」 郁乃「二人とも大丈夫……はっ!」 憩「ふ、二人とも、それは大胆すぎるっちゅうか、その……」モジモジ 京太郎「へ?」 咏「は?」 京太郎「…………」←咏を押し倒してる 咏「…………」←京太郎に押し倒されてる 京太郎「あっ、えーっと……」 咏「……」カァァ 咏「はっ!はやく離れろ!」 京太郎「すまん……」 咏「ふんっだ!」プイッ 京太郎(はぁ……なんでまたこうなるんだよ) 咏(……京太郎) 咏(私が京太郎とそんなことになるなんて……まだ百年も先だよな) 咏(……素直になりてえな) 咏「……ありがとよ」ボソッ 京太郎「さーてと、もう夕方か」 京太郎「どこいこっかなー」 京太郎「勉強するか」 京太郎「街に行けば今日文化祭に来てた人とも会えたかもしれなかったけど、宿題出てるしな」 京太郎「大人しく行こう」 京太郎「……誰か誘ってみよっかな」 京太郎「早速この問題から解いてみよう!」 ポキッ 京太郎「うっ、芯出しすぎたか、もう一回!」 ポキッ 京太郎「失敗失敗、やり直しだ」 ポキッ 京太郎「えい!」 ポキッ 京太郎「……」 ポキッ 京太郎「……メゲるわ……」 夜 京太郎「メゲずにもいっかい!」 京太郎「不屈の闘志の京太郎に敵はない!」 京太郎「今度は課題のプリントを片付けるぞ!」 カキカキ 京太郎「ふむふむ」 カキカキ 京太郎「なるほどなるほど」 カキカキ 京太郎「うっし!完成だ!」 京太郎「不屈の闘志の京太郎に敵は無いんだぜ!ヒャッホー!」カチャッ 京太郎「……ん?」 コーヒー「」ドバァッ 京太郎「…………」 京太郎「嘘……だろ……」 京太郎「あーもうなんかもう!やってられないんだぜ!」 【一日目】終 【10月第2週 休日】 【三箇牧・千里山合同文化祭】 【二日目】 京太郎「今日は千里山の方でやるんだよな」 京太郎「ちょっと早めにでてくか」 京太郎「千里山まで結構かかるんだよな」 京太郎「そういえば前の体育祭のときは泉と行ったっけ?」 京太郎「あ、でもあれは三箇牧か」 セーラ「なーにブツブツ言うとんのや?」パシッ 京太郎「痛っ!って、江口さんですか」 セーラ「須賀と会うんは久しぶりやな」 京太郎「話すのは体育祭以来ですね」 セーラ「いっつも竜華とか怜とかとおるからなー、たまにはオレとも話そうや!」 京太郎「そうですねーじゃあ何について話しましょうか」 セーラ「んーせやなー」 セーラ「せや、オレトランクス派なんやけど―――」ムグッ 京太郎「女の子が下着の話を男子にするものじゃありません」 セーラ「オレはオトコや!」 京太郎「いえ、どこからどう見ても女の子です」 京太郎「……そういえば、江口さんは文化祭でなにやるんですか?」 セーラ「オレは大道具作ったで!」 京太郎「妖怪とかにはならなかったんすか?」 セーラ「あ……それは……やな」ポッ 京太郎「のっぺらぼうとか?」 セーラ「せやったら良かったんやけど……化け猫なんや」 京太郎「化け猫?」 セーラ「ネコ耳にしっぽ付けて、襲い掛かるいうやつなんや」 京太郎「あー、憩さんみたいな感じですか」 セーラ「浩子に無理やり着せられたんや……」 京太郎「でも結構似合いそうですけどね」 セーラ「似合わん似合わん」プイプイ 京太郎「江口さん元が可愛いから似合うと思うんだけどなぁ」 セーラ「!」バッ セーラ「かっかわい!?」 京太郎「江口さん可愛いなぁって」 セーラ「……~~~!」カァァ セーラ「須賀のアホー!」ダダダダダダダ 京太郎「ええええええっ!」 京太郎「何で逃げるんすか!待ってくださいよ!」 セーラ「嫌やー!」ダダダダダダ 京太郎「準備も終わったし、二日目も頑張るぞ!」 京太郎「接客かー」フヘー 京太郎「また裏声でやらなきゃなんだよな……」 霞「あ、そのことなんだけど『チャンピオンはいないんですか!』っていう人がいっぱいいてね」 霞「人寄せパンダってことでウィッグは取ってやって頂戴」 京太郎「制服はどうするんです?」 霞「うちはコスプレ雀荘よ?何言ってるのかしら」 京太郎「」 京太郎「裏声出さないでいいってのは楽だな」 京太郎「お、誰か来たな」 京太郎「いらっしゃいませー……え」 菫「……あ」 菫「…………」マジマジ 菫「そうか、つまり君はそういうやつだったんだな」 京太郎「エーミールですか!」 はやり「あっ!理沙ちゃん理沙ちゃん!須賀くんがいるよっ☆」 理沙「久しぶり!」プンスカ 菫「瑞原プロに……野依プロ!?」 京太郎「どうも、お久しぶりです」 菫「おい、この二人と知り合いなのか?」ボソボソ 京太郎「ええ、まあ」 菫「…………」 菫「私にはお前のことがわからないよ……」 「京ちゃん!危ないよ!」 「ばか!見捨てられねえだろ!」 「京太郎!」 京太郎(……なんだ、今の) 京太郎(咲とモモの声が聞こえたような……) 京太郎(あっ、俺の番か)トン はやり「ロン、12000」 京太郎「まだ一巡目ですよ!?」 はやり「人和じゃないだけラッキーだったよ」 京太郎「跳満でも十分アンラッキーなんですけどね」 理沙「ドンマイ!」プンスカ 京太郎「ありがとうございます」 京太郎「じゃあ次行きましょうか……」 理沙「ロン!」 京太郎「ハコワレ……」 菫「まあその……なんだ、すまなかった」 理沙「ごめん!」プンスカ はやり「ごめんね」 京太郎「いえ、俺が弱いだけですから……」 京太郎「罰ゲーム、どうします?」 はやり「そういえばそんなルールだったね、それじゃあ……」 はやり「ねーねー、理沙ちゃんブログやってたよね?」 理沙「一応!」プンスカ はやり「菫ちゃんは?」 菫「わっ、私ですか!?」 はやり「うんっ☆」 菫「い、一応やっております」 はやり「それじゃあ須賀君への罰ゲーム!」 はやり「はやりたちとツーショットを撮ってブログにアップするよっ☆」 京太郎「それって、この状態で……ですか?」 はやり「もちろん☆」 京太郎「……わかりました、いいですよ」 はやり「まずははやりからだよ!」 理沙「撮影!」プンスカ! はやり「ほら須賀くん、もっと近くに!」ムギュッ モニュッ 京太郎「Oh……」 京太郎(なんたるおもち!なんたる巨乳よ!まさにこれは母のめぐみ!) 理沙「チーズ!」プンスカ! はやり「うん!いい笑顔だね!次は理沙ちゃん!」 理沙「近く!」ムギュッ フニュッ 京太郎(これもまたはやりさんではないほどだがやわらかく、すばらなおもち!) はやり「はい、チーズ!」パシャッ はやり「さーさー次は菫ちゃんだよ!」 菫「は、はい……」 はやり「ほらほらもっと近くに寄って!」プッシュ 菫「うぐっ」フニュッ 京太郎(これもなかなかのなかなか……) 理沙「チーズ!」プンスカ! はやり「いい写真が撮れたよ!それじゃあね須賀くん!」 理沙「バイバイ!」 菫「じゃあな」 京太郎「はい、またのお越しを!」ニコニコ 京太郎「いい罰ゲームだった、実にいい罰ゲームだった」 昼 京太郎「今度は俺と霞さんで集客ですか」 霞「よろしくね」 京太郎「じゃあどこ行きましょうか?」 霞「うーん、今日は体育館かしらね」 京太郎「ライブ会場ですか」 霞「生徒さんがいっぱいいると思うから行ってみましょう」 キーミート ハイ! イッショガイチバン! 霞「みんな楽しそうね」 京太郎「ですねー」 ザワザワ ワーワー 霞「段々人が増えてきたわね」 京太郎「はぐれないように気を付けてくださいよ?」 霞「京太郎くんこそね」 京太郎「もちろんっすよ」 霞「ふふっ……んっ」 京太郎「どうしました?」 霞「い、いま……誰かが、その……ぅっ!」モゾモゾ 京太郎「大丈夫ですか!?」 霞「大丈夫だから、楽しんでて」ハァハァ 京太郎「……ひょっとして、痴漢、とか?」 霞「」コクッ 京太郎「……それじゃあ出ましょうか、気分悪いですよね」 霞「……もうどこかに行ったみたいだから、大丈夫よ」 京太郎「そうですか……」 霞「ほら、もっと楽しみましょう?」ニコッ 京太郎「……はい」 京太郎「霞さん、無理しなくていいんですよ」 霞「大丈夫だから、ね?そろそろ帰りましょうか」 京太郎「……はい」 桃子「あ、京太郎!」 京太郎「モモ!?」 桃子「一か月ぶりっすね!」ムギュッ 京太郎「モモ、当たってる当たってる!」 桃子「わかってないっすねー、当たってるんじゃなくて、当ててるんすよ」ニコッ 京太郎「……」ゴクリ 霞「京太郎くん?」ゴゴゴゴゴ 京太郎「すみません霞さん、こいつ幼馴染なんですよ」 霞「わかってるわよ」ムギュッ 京太郎「はあっ!?」 京太郎「霞さん!当たってますよ!」 霞「当ててるの♪」 桃子「むむっ、私に対抗するとでも?」 霞「知らなかった?京太郎くんは年上好きなのよ」 桃子「本当っすか!」 京太郎「年齢なんて関係ねーよ」 桃子「それ見ろっす!京太郎はおっぱいが好きなんっすよ!」 京太郎「モモ、公衆の面前で何言ってんだ!」 霞「おっぱいでも私の方が勝ってるけどね」 桃子「ぐぬぬ……とにかく私は負けないっすからね!」 京太郎(なんかすっごい満足感) 昼 照「…………」 京太郎「いらっしゃいま……せ」 照「……京……」アワレミ 京太郎「……はい」※女子の制服 照「に、似合ってると思う……よ」 京太郎「顔引き攣ってんぞ」 智葉「宮永照!」 照「うわ……」 智葉「ここであったが百年目!」 照「インターハイで打ったじゃん」 桃子「あっ!」 桃子「ここで会ったが百年目っすね!」 照「それもう聞いた」 桃子「ふっふっふ、今日こそは負けないっすよ」 智葉「私もだ、はやく打とう」 照「…………」 京太郎「なーに突っ立ってんだ?はやく卓につけよ」 京太郎「打とうぜ、麻雀」 京太郎「うがー勝てねー!」 桃子「ふふっ、やっぱり私には遠く及ばないみたいっすね!」 京太郎「結構僅差だったじゃねえか」 智葉「…………私って何なんだ?」 照(京とモモ……懐かしい) 照(でも、足りない) 京太郎「そうだ照、罰ゲームはどうするんだ?」 照「罰ゲーム?」 京太郎「辻垣内さんに何か一つ罰ゲームを与えていいんだぜ」 智葉「もういい!何でも来い!」 照「ん……じゃあ……」 照「ここに寿司がある、食べて」 智葉「寿司、だと?」 照「辻垣内さんが好きそうな大トロだよ」 智葉「確かに、確かに好きだが……」 京太郎「どーせわさびを入れてあるとかなんだろ」 照「ぎくっ」 桃子「そういえば出店にわさび大量寿司が売ってたっすね」 照「ぎくぎくっ」 智葉「やはり裏があったわけか」 照「ぎくぎくぎくっ」 照「ばれてしまっては仕方がない、さあ食べようか」アーン 智葉「や、やめろ!」 照「食べちゃえば終わるから、ね?」 桃子「それ食べてる人、確か思いっきりむせて死にかけてたっすよ」 智葉「っ、それ見ろ!」 照「ルールは従うためにあるんだよ」グイグイ 智葉「そのルールを知らなかったお前が言うな!」 照「あ、UFOだ」 智葉「なにっ!どこだ!」 照「えいっ」ヒョイ 智葉「」パクッ 智葉「…………」 智葉「げほっ、げほっ!」 智葉「からっ!みずっ!げほっ!水をくれ!」 京太郎「はい、ただいま!」 智葉「がはっ!ごほっ、けほっけほっ、おえっ」 桃子「うわぁ……」 照「つ、辻垣内さん大丈夫?」 智葉「ごほっ、けはっ、ぜぇ、はっっ!」 京太郎「大丈夫ですか!これ、飲んで」 智葉「んっ、んぅ……はぁ、はぁ……」 照「……ごめん」 智葉「いいんだ、負けた私が悪いんだ……」 智葉「須賀も、すまなかったな。もう帰るよ……」トボトボ 京太郎「辻垣内さん!」 照「…………」ズーン 照「……ごめん」 京太郎「謝るなら辻垣内さんにだな」 桃子「私も行ってあげるっすよ」 照「うん、行こう」 京太郎「……照!」 照「……何?」 京太郎「お前が戻ってくるの、待ってるから!」 照「…………」 照「私に勝てたらね」 京太郎「もうすぐ文化祭も終わりか」 京太郎「後は投票結果の発表とキャンプファイヤーだけ」 京太郎「最後まで楽しもう!」 放課後 京太郎「霞さーん、俺何すればいいっすかー」 霞「特にすることもないし、どっか適当にぶらついて来なさいな」 京太郎「いいんですか!」 霞「京太郎くんのおかげでプロが二人も来たんだもの、それに照ちゃんも」 霞「さ、行ってきなさい」 京太郎「ではお言葉に甘えて行ってきまーす!」 京太郎「適当にぶらつくっつっても女子高だし何もないよなー」 京太郎「……女子更衣室にでも忍び込むか?」 京太郎「いやいや、それは違う、違うようん」 京太郎「……暇だ」 恒子「およ?」 京太郎「……あっ」 恒子「君……確かー」 京太郎(福与アナ?どうしてここに?) えり「福与アナ、一体何を?」 京太郎(針生アナまで?) 恒子「ねーねー針生アナ、この子誰だっけ?」 えり「この子?うーん……」マジマジ 京太郎(おお、なんかいい匂いがする)ドキドキ 恒子「気になるよねー」マジマジ 京太郎「って!俺ですよ!須賀京太郎!会ったことあるじゃないですか!」 恒子「須賀?……あー電話帳にあったよーなないよーな」 えり「ああ、男子個人戦チャンピオンの」 京太郎「そうです!その須賀です!」 恒子「そういえばいたねーそんなの」 京太郎「そんなのって……」 えり「福与アナ、この際ですし最後は須賀くんでいいんじゃないんですか?」 恒子「だね!さっさと済ませちゃおう!」 京太郎(針生アナの方が年上だったよな……?) 京太郎「取材って何のですか?」 えり「最近の高校生事情とかですね」 京太郎「恋愛とか部活とか?」 恒子「そーそー、恋愛が真っ先に出てくるあたり須賀くんもそっちの人間なんだね!」 京太郎「そっちってどっちですか」 恒子「針生アナとは逆の方!」 えり「」イラッ 京太郎「失礼ですよね思いっきり」 恒子「というわけで体育館裏!」 えり「いやなんでですか」 恒子「ほらナイショの話は体育館裏でって言うでしょ!」 京太郎「女子高なんで頻度は少ないですよ」 恒子「あ、そだねー」 京太郎(針生アナがいるとツッコミ楽だな) えり(須賀くんがいるとつっこまなくてもいいんですね……) 恒子「そんじゃこっち側の須賀くんには恋愛事情を訊いちゃおうかな!」 京太郎「だからこっちってどっちですか」 恒子「そんでどうなの?好きな子いるの?」 恒子「麻雀部の子だったりする?それとも千里山の方?ひょっとして遠距離?」 えり「福与アナ、がっつきすぎですよ」 恒子「こんくらいの距離感がいいんだよ!それでどうなの?」 京太郎「好きな人……ですか」 えり「いるかいないかで十分ですよ」 恒子「どーせなら誰かとか訊きたいなー」 えり「プライバシーは大事ですよ」 京太郎(好きな人なんて考えたことないしなー) 京太郎(……何て答えよう) 京太郎(好き……恋愛の好きとは違うけど) 京太郎「幼馴染が好きです」キリッ えり「幼馴染さん……ですか」 恒子「確か宮永照と宮永咲ともう一人……誰だっけ?」 えり「東横選手ですよ」 恒子「あ、あーいたねそんなの」 京太郎「影が薄いからわからないですよね」 恒子「そーそー」 えり「だから失礼ですってば」 恒子「じゃあ須賀くんは幼馴染三人でハーレムを作ろうと画策している、と」 京太郎「根も葉もないこと書かないでくださいよ」 恒子「根はあるよ根は!」 えり「葉がなければだめです」 恒子「ぶー」 京太郎「なんだか姉妹みたいですね」 恒子「私と姉妹だったら針生アナはストレスで死んじゃうよ」 えり「自覚があるのなら自重してください」 恒子「あっはっは、私ってバカ!」 えり「そっちの自嘲じゃないです」 恒子「それじゃー次ね」 恒子「じゃあさ!須賀くんがプロで付き合うなら誰?」 えり「そんな内容でしたか?」 恒子「気になるじゃん!すこやんにも頼まれてたし!」 えり「はぁ……」 恒子「で、どーなのどーなの?」 京太郎「えっ、えぇぇ……」 えり「無理して答えなくていいですからね」 恒子「そんなんだから針生アナは生き遅れるんですよー」 えり「なっ、福与アナだって彼氏いない歴=年齢じゃないですか!」 恒子「針生アナこそずっと女子校通いの箱入り娘!」 えり「どうしてそれを!」 恒子「ウ○くる!?でやってた!」 えり「フリーじゃないですから出てませんよ」 恒子「あそっかー」 えり「」イラッ 京太郎(大変そうだなー) 恒子「そんで誰なの?」 京太郎「針生アナ、じゃだめですか?」 恒子「えっ」 えり「えっ……」 えり「えっ?」 京太郎「なんで二回も聞き返したんですか」 えり「まず確認しましょう、質問内容は?」 恒子「プロで付き合うなら誰?」 えり「それに対する須賀くんの回答は?」 京太郎「針生アナじゃだめですか?」 えり「」テレッ 恒子「あれ?針生アナ照れてない?照れてなくなくなくなくない?」 えり「照れてませんから!大体なんで『プロで』と訊いたのに私なんですか!」 京太郎「プロ以上に針生アナの方がかっこいいと思ったので……」 京太郎「テレビで見るときはいっつもキリッとしてますし、今みたいに福与アナを上手く抑えてるじゃないですか」 恒子「むむっ、その言いぐさだと私が馬かなにかみたいだね」 えり「お馬鹿さんですからね」 恒子「むむっ」 京太郎「スタイルいいし、顔も可愛いです、というか綺麗ですし」 京太郎「それでいて苦労人で、頼りになってそこに惹かれるっていうかなんというか……」 恒子「つまり須賀くんは針生アナのヒモになりたい、と」 えり(ヒモ……聞こえは悪いですけど一生一緒に……ってことですよね) えり(ということは……その……)カァァ 恒子「おや?針生アナも満更でもない感じ?」 えり「ば、バカ言わないでください!もうっ!」カァァ 京太郎「クールそうな針生アナもそんなに顔赤くしたりするんですね、可愛いです」 えり「」ボンッ! 恒子「お、おう……やるねぇ」 京太郎「あれ?今何かおかしなこと言いました?」 恒子「無自覚か……」 えり「……可愛い……私が……えへへ……///」 恒子「ありゃりゃ、針生アナがポンコツになっちゃったからここまでだね」 恒子「それじゃあまたどこかで遭おう!」 京太郎「はい、さようなら」 恒子「いい返事だな!ほら行きますよ」 えり「…………えへへ」 京太郎「福与アナも敬語は使うんだな……ってそりゃそうか」 京太郎「そろそろ体育館に行くか」 「麻雀部対決の結果はーーー!」 「18%三箇牧、82%千里山ということで!」 「千里山女子高校麻雀部の勝利ィィィイイイ!」 京太郎「……負けたか」 霞「京太郎くん、ここにいたのね」 京太郎「霞さん、その……すみませんでした」 霞「京太郎くんの責任じゃないわよ、それで千里山の方の要求なんだけど」 『練習のために男子チャンピオンをレンタルできる権利』 京太郎「えっ、何すかそれ」 霞「権利って言ってるからいつでも何回でも使えるのよね」 京太郎「ええっ」 霞「まあそういうルールと日本語だからね、休日に来てくれればいいって」 京太郎「えええっ」 霞「平日にも何回来てもいいけど、毎月最低一回は来るように、ですって」 京太郎「拒否権は……」 霞「諦めなさい」 京太郎「…………」 京太郎「そんなのないっすよおおお!」 京太郎「気を取り直してキャンプファイヤーだ!フォークダンスだ!」 京太郎「前半は校外の人も参加するらしい、後半は校内の人で踊るそうだ」 京太郎「俺も参加するぞ!」 京太郎「さーて相手はいないかなー」キョロキョロ 京太郎「おっ、あの人は……!」 京太郎「針生アナー!」 えり「」ビクッ 京太郎「また会えましたね!」 えり「私はあれですからね!ただ取材のために来たので!」 京太郎「福与アナはいらっしゃらないみたいっすけど?」 えり「あぅ、そ、それは……」 えり(言えない!須賀くんにまた会えるかもと思って来ちゃいました、なんて)テレッ えり(それに須賀くんだってクールな私がす、すすす好きって言ってくれたんですから、そんな浮ついたところなんて……)カァァ えり(でも、あそこまで言ってくれたんですし……)モジモジ えり(未来のある須賀くんに私みたいな年増が近づくなんて恐れ多い……)ズーン 京太郎「じゃあ、取材ついでと言ってはなんですけど、一緒に踊りませんか?」 えり「はい!よろこんで!」ニコッ えり「えっ」 京太郎「えっ」 京太郎「まあ踊りましょうか」 えり「……はい」 えり「…………」カァァ 京太郎(フォークダンスっつっても案外暇だなー) 京太郎(なんか話しかけてみるか) 京太郎(そういえばさっきから顔赤いよな) 京太郎(福与アナが言うには箱入り娘だったらしいし、高橋真○アナみたいな感じだったのか?) 京太郎(いや、なんかイメージ違うな) 京太郎(男が苦手だからなのかな……?)ウーン えり(須賀くんがさっきからずっと見てきます……)カァァ 京太郎(また赤くなってる、ひょっとして体調が悪いからなのか?) えり(私の顔に何かついてるんでしょうか……?) 京太郎「あのー針生アナ?」 えり「はい、なんでしょうか?」 京太郎「さっきから顔赤いですけど、大丈夫ですか?」 えり(赤い……私ったらまた須賀くんを意識して……)カァァ 京太郎「ほらまた、ちょっと失礼しますね」スッ えり「えっ?」 ピタッ←頬に手を当てる えり「……~~~~ッ!」カァァーッ 京太郎「やっぱり熱いですね、風邪とか?」 京太郎(ほっぺやわらけー) えり「か、風邪じゃないですから!大丈夫です!」 京太郎「あ、そうですか」 えり「はい、なので続きを」 京太郎「わかりました、でも無理なようなら行ってくださいね」 京太郎「針生アナが倒れたりしたら一大事なので」 えり「……お気遣いありがとうございます」 京太郎「どういたしまして」 えり(男の人はオオカミだとお母さんに言われてましたけど……優しいじゃないですか) 京太郎「ようやく終わった……」 京太郎「針生アナの手もほっぺもやわらかかったなー、なんか幸せだ」 京太郎「他は誰がいるのかな?」 憩「あ、京太郎くーん!」 憩「探したで!ウチと踊らへん?」 京太郎「いいですけど、後半でもよかったのでは?」 憩「わかってないなー、ここで踊るからこそウチらの仲良しさがアピールできるんや!」 京太郎「ああーなるほど」 京太郎「わかってないですけどわかりました、それじゃあ……」スッ 京太郎「お手をどうぞ、お姫様」ニコッ 憩「もう、京太郎くんはキザやなぁ」 京太郎「そうですかね?」 憩「~♪」 京太郎「楽しいですか?」 憩「もちろん!」 京太郎「でも明日から学校なんですよね……」ズーン 憩「せやな……」ズーン 京太郎「なんで振替休日とかないんでしょうか……」 京太郎(学校と言えば、憩さんの試験の結果ってどうだったんだろうか) 京太郎(前は照も憩さんも学年一位だって言ってたよな) 京太郎「そういえば、試験の結果って?」 憩「ウチの?」 京太郎「はい」 憩「あー……ウチは学年7位やったんよ」 京太郎「7位、ですか」 憩「うん、せやからお父さんに怒られてな、連れ戻されてもうた」 京太郎「…………そうなんですか」 憩「元々勉強は頑張るって条件やったから当然なんやけどね、あはは」 京太郎「じゃあまた試験で頑張れば戻ってくるってことですよね」 憩「さあ、わからん」 憩「多分無理や、お父さんが許してくれへんさかい」 京太郎「そう……ですか」 憩「でも麻雀部の活動はオッケーやから、そないにしんみりせんでええんよ?」 京太郎「ですね、じゃあもっと楽しみましょうか」 憩「……お手柔らかにな」 京太郎(……なら、どうして秘書さんの話をしたときに誤魔化したんだ) 京太郎(俺の思い違いだったのか……?) 「おっとごめんよ」ドンッ 京太郎「えっ」 憩「へ?」 チュッ 京太郎「……っ」 憩「……ん!」ムグッ 京太郎「す、すみません!」バッ 憩「こ、こっちこそ!」バッ 京太郎「…………」カァァ 憩「…………///」カァァ 憩「……その、ごめん、先帰るわ!」ドヒューン 京太郎「あっ、憩さん!」 京太郎「…………二回目、か」 京太郎「そろそろ後半だな、次は誰がいるかなー」 京太郎「絶対憩さんも嫌がってるよな……もうやだ」 エイスリン「ドシタノ?」 京太郎「エイスリンさん、いえなんでもないですよ」 エイスリン「ソーナノ?」 京太郎「そーなんす」 京太郎「エイスリンさんは一緒に踊る人とかいないんですか?」 エイスリン「ボッチダカラネ……」 京太郎「それじゃあ……」スッ 京太郎「Shall we dance?」 エイスリン「Sure!」 エイスリン「チャッチャカチャンチャン♪」 京太郎「楽しいですか?」 エイスリン「ウン!」 京太郎「そういえば、エイスリンさんの夢って何なんですか?」 エイスリン「ユメ?」 京太郎「dreamです、眠らない方の」 エイスリン「フムナル!」ポンッ エイスリン「artist!」 京太郎「あー画家、ですか」 エイスリン「!」グッ エイスリン「…………!」カキカキ バッ! |ベレー帽を被る大きな男の人、エイスリンの絵| 京太郎(でかっ!3mくらいないか!?) 京太郎(大きな男の人……お父さん?でもすごく大きいよな……) 京太郎「あっ、おじいさんに教わるってことですか?」 エイスリン「」コクッコクッ 京太郎「エイスリンさんのおじいさんは画家なんですね」 エイスリン「エッヘン!」 京太郎「じゃあ、いつかはエイスリンさんともお別れしないといけないんっすね」 エイスリン「…………ァ」 京太郎「…………」 エイスリン「……イヤダ」シュン 京太郎「俺も……です」 京太郎「だからこそ、今このときを楽しみましょうよ」 エイスリン「…………」コクッ 京太郎「Continue to dance!ですよ!」ニコッ エイスリン「!」パァァ エイスリン「Enjoy now!」ニコッ 京太郎「その意気です、頑張りましょう!」 エイスリン「オー!」 京太郎(何この青春してる感) 京太郎「そろそろ終わりも近い、か」 京太郎「最後は誰と踊ろっかなー……っとあれは……」 京太郎「おーい咏ー!」 咏「おっ、京太郎!」 京太郎「よかったら一緒に踊んねえか?」 咏「へっ、京太郎がナンパかーでっかくなったじゃん」 京太郎「お前がちっちぇんだよ」 咏「なんだとー!」ウデグルグル 京太郎「効かぬ!効かぬぞ!」アタマオサエ 咏「ぬおー!」ススメナイ 京太郎「はっはっはー!」 京太郎「文化祭どうだった?」 咏「まー良かったんじゃないの?知らんけど」 京太郎「知らんって……」 京太郎「そういえばよ」 咏「んーなんだー?」 京太郎「機嫌直ったんだな」 咏「まーなー」 咏「あ、だからっつってもお前を許したわけじゃないかんな!」 京太郎「わかってるよ、悪かった」 咏「あんな服見たら誰でも引っ張るに決まってんだろ、しゃあねえんだよ」 京太郎「そんなもんかなー」 咏「そんなもんなんじゃねえの?あっはっは!」 京太郎「まあ実際お前の裸見たところでなーんも思わねえけどな!」 咏「あっ!お前それは許さねえかんな!」 京太郎「へへっじゃあ俺に追いついてみやがれ!」ドヒューン 咏「せっけー!待てよー!」 京太郎「いーやだーねー!」 京太郎「学校終わりー!」 京太郎「今日は部活で打ち上げもあるらしいけどどうしよっかなー」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6429.html
【冬休み一日目】 憧「朝から女子の……触るとかほんっとあり得ない!」 京太郎「寝相だったんだからしょうがないだろ!ってかそれが嫌なら布団離せばよかったじゃねえか!」 憧「そ、それは……っ」 京太郎「何だよ?」 憧「せっかく須賀が敷いてくれたのに悪いと思って……」 京太郎「…………」 憧「……ちょっとは、信じてたのに」 京太郎「……お、おう」 京太郎(何だろう、俺がとんでもないことやっちゃったみたいになってるんだけど……) 京太郎「じゃ、じゃあ俺朝飯作るから、新子さんは待っててくれ」 憧「御馳走様でした」 京太郎「お粗末さん、どうだった?俺の朝飯」 憧「……良かったと思うわよ」 京太郎「ん、そっか」 憧「それじゃ、もう帰るから」 京太郎「おう、またいつでも来いよ!」 憧「誰が来るか、べーっ!」 ガチャ バタム 晴絵「お前らー忘れ物は無いなー」 穏乃「はーい!」 玄「当然なのです!」 灼「問題ない」 宥「マフラーに、手袋に、セーターに、ちゃんちゃんこに、ホッカイロに、湯たんぽ、七輪……大丈夫です」 憧「七輪持ってるんだ!?」 晴絵「あ、そうだ、望から連絡があったんだけど三日くらい家族旅行に行くから憧はここに泊まってろだってさ」 憧「ここ、って……須賀の部屋に!?」 晴絵「石戸先生の家に泊まればいいさ、ひょっとして須賀くんの部屋が良かった?」 憧「そんなわけないでしょ!何なのよウチはもう……」 晴絵「ま、私たちも大阪観光するから、何かあったら連絡ね」 憧「ちょっ、なら私も連れて行ってよ!」 晴絵「ごっめーん、この車五人乗りなんだー」 玄「憧ちゃんもそろそろ男の子と仲良くなった方がいいと思うから、頑張ってね!」 憧「行き六人乗ってたよね!頑張るって何を!?」 宥「じゃあね~」 穏乃「憧なら大丈夫!」 灼「それじゃ……」 憧「しず!?宥姉に灼さんまで!」 ブロロロロロロ 憧「なんで、なんでこんなことに……」ガクッ 京太郎「新子さん?もう行ったんじゃないのか?」 憧「うるさいわよバカ!」ゲシゲシゲシゲシ 京太郎「暴力反対!脛痛いから!」 朝 京太郎「冬休みの初日だし、ジョギングに行こう」 京太郎「ふぅ……特に何もなかったな」 京太郎「今日から冬休み、頑張っていくぞー!」 昼 京太郎「昨日の鍋パーティー、憩さんたちがいればもっと楽しかったんだろうな……」 京太郎「…………」 京太郎「一回憩さんの家に行ってみよう」 京太郎「確かあっちの方だったよな」 【荒川邸】 京太郎「うわっ」 京太郎(なんつー豪邸だよ……) 京太郎(門大きいし、中も広そうだし、流石は大病院の院長ってか) 京太郎(でも、どうやって入ればいいんだ……?) 京太郎(ここは正面突破がベストだろうな) 京太郎(そうと決まればチャイムは……あった) 京太郎(指の腹でしっかりと押して……) 京太郎(…………) 京太郎(んんっ!?) 京太郎(押せない!押そうと思っているのにいざとなると緊張して押せない!) 京太郎(落ち着け……落ち着くんだ京太郎、モモたちの家に行くときのように……) 京太郎(深呼吸するんだ……) 京太郎(よし!)ポチッ ピンポーン 京太郎(押してしまったぁぁあっぁああ!!) 京太郎(やばい、どうしよう、同姓の他の人のだったらどうしよう!誰もいなかったらどうしよう!うわぁあぁぁあぁああ!!) 秘書『入りなさい』 ギギィィィィ 京太郎(あっ、開いた) 京太郎(門から家まで長い、一本道じゃなかったら迷うぞ……) 京太郎(ここにチャイムは……ないか) コンコン 京太郎「こ、こんにちはー、須賀京太郎というものですがー」 ガチャ 秘書「院長が貴方を待ってるわ、はやく上がって頂戴」 京太郎「お邪魔しまーす……」 秘書「で、今日は何をしに来たのかしら」 京太郎「憩さんについて聞きに来たんですけど」 秘書「貴方は、お嬢様に戻って来てほしいのかしら?」 京太郎「勿論です、憩さんも俺たちと同じ、清々荘の住人なんですから」 秘書「……そう」 秘書「この先に院長がいるわ、私はここまで」 秘書「それじゃあ、頑張って頂戴」ガチャ 秘書「院長、須賀様がお見えになられました」 京太郎(まずは元気のいい高校生でいってみよう!) 京太郎「こんにちはっ!」 荒川父「…………」ジロッ 京太郎(えっ、なにもう怖い、帰りたい、漏れそう) 荒川父「ははっ」 荒川父「元気がいいな、入りたまえ」 京太郎「はいっ!失礼します!」 荒川父「座るといい、それとそこの紅茶もどうぞ」 京太郎「はい、ありがとうございます」 荒川父「君が須賀京太郎君、そうだね?」 荒川父「話は憩と秘書から聞いているよ、それに国麻も見た」 荒川父「新聞で見た通り、なかなかいい顔をしているね」 京太郎「そうですか?そう言われると……照れますね」 荒川父「……それで、そんな君がここに何の用だい?」 京太郎「えっと、ですね……」 京太郎(今日は憩さんの話を聞きに来たんだよな……) 京太郎(秘書さんの『連れ戻した』っていうのも気になるし) 京太郎(それこそ、憩さんの『高校だけでも自由でいたいなー』っていうのも気になる) 京太郎(何を聞けばいいんだ?) 京太郎「まずお聞きしたいことがあるんですけど……」 荒川父「うむ、何でも聞きたまえ」 京太郎「じゃあ……憩さんを『連れ戻した』っていうのはどういうことなんですか?」 荒川父「それは憩から聞いていなかったかな、憩の試験の点数が悪かったからたるんでいると思って連れ戻したんだよ」 京太郎「……あ」 京太郎(そういえば憩さんもそんなことを言っていたような) 荒川父「君が聞きたいのはそれだけかい?」 京太郎(あれ?でも確か今回の憩さんの試験の成績は……) 京太郎「憩さんの成績、今回は1位でしたよね?」 京太郎「それなら、憩さんがここに住む理由はもうないのではないでしょうか?」 荒川父「…………」 荒川父「なるほど、君はやはり憩に帰ってきてほしいんだね」 荒川父「……だが、残念ながらそれはできない」 荒川父「ここから先は私たち家族の話なんでね、君の聞きたいことがそれだけなら私はそろそろお暇するよ」 荒川父「午後から診療があるのでね、さあ、どうする?」 京太郎「言われるがままに出てきてしまった」 京太郎「なんだか緊張したし、仕方ない、うん」 京太郎「それにしても、憩さんをこっちに返せない理由か……」 京太郎「お父さんはもう話してくれなさそうだし、他の人に聞くしかないか」 夜 京太郎「はぁ……疲れた」 京太郎「今日はあと何しよ……」 京太郎「…………」 京太郎「エイスリンさんを説得してみよう」 京太郎「……今ならエイスリンさん起きてるかな?」 京太郎「まずはエイスリンさんを誘ってみよう」 京太郎「場所は……霞さんの卓を貸してもらえばいいか」 京太郎「そうと決まればメールで……」ピッ 京太郎「…………」 京太郎「返ってこない……だと……」 京太郎「……はぁ」 京太郎「他のことしよ」 夜 京太郎「エイスリンさんからは返ってこないし……」 京太郎「他の人にメールしてみよう」 京太郎「今日家に行ったんだし、憩さんに何か言っておくべきかな」 京太郎「さてと、どう送ろう」 京太郎『今日憩さんのお父様へご挨拶に行きました』 京太郎「単純志向でいこう」ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『ええっΣ(・□・;) お父さんそんなこと言ってなかったんやけど…… でもなんで?』 京太郎『憩さんがどうしてまだ実家に残っているのかを聞きたかったんですよ 結局よくわからないままなんですけどね』ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『それは…… 京太郎くんでも無理、かも』 京太郎「やっぱり無理……なのか」 京太郎「けど、諦めずに聞けば聞きだせるかもしれない」 京太郎「……どうすればいい」 京太郎「…………」 京太郎『わかりました、家族の話ですもんね 込み入ったことを聞いてすみませんでした おやすみなさい』 京太郎「…………」ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『こっちも……ごめんな おやすみ』 京太郎「なんで逃げたんだろ……」 京太郎「気を取り直して雅枝さんにメールしてみよう」 京太郎「監督のノウハウとかも聞いておきたいし」 京太郎「といってもそこまで統率力はいらないよな……?」 京太郎『こんばんは!須賀です! リーダーシップについてコツを教えて下さい!』ピッ ヴーッ ヴーッ 雅枝『なんや、藪から棒に』 京太郎『ほら、今度大会じゃないですか 俺が一年の監督になるんでそれに向けての志?を教えてほしいな、と』ピッ ヴーッ ヴーッ 雅枝『そういうことか、なら――――』 雅枝『――――ということを念頭に置けばええと思うで』 京太郎『なるほど、わかりました!』ピッ ヴーッ ヴーッ 雅枝『夜遅くまで感心やな ゆっくり寝るんやで』 京太郎『ありがとうございました!』ピッ 京太郎「よしっ、何かがつかめた気がするぞ!」 【冬休み一日目】終 【冬休み二日目】 京太郎「布団から出たくねえ……あったけえー」ヌクヌク 京太郎「はぁ……何もしたくない……」 朝 京太郎「このままでいると体に悪そうだからちょっとでかけるか」 京太郎「……やっぱりやめようかな」 京太郎(本屋まで来てみたけど……) 京太郎(寒いから中に入ろう) ウィーン 京太郎(あったけ~) 京太郎「……あ」 照「京?」 京太郎「朝から本屋って凄いな、感心するぞ」 照「そうかな、用は済んだから私は帰るけど、京は何をしているの?」 京太郎「あー、俺はちょっと寄り道をな」 照「……そう、じゃあね」 京太郎「ん、またな」 ウィーン 京太郎「朝から照と外で会うとはな……」 京太郎「あれ?今のは照も誘って一緒に散歩すればよかったんじゃないか?」 散歩へ行った! 昼 京太郎(これからどうしようって思ったけど……) 京太郎(このまま何かがつっかえたままなんて嫌だ) 京太郎(ってなわけで来ちゃった……) 【荒川】 京太郎(やっぱり広いなぁ……) ピンポーン 秘書『今日は何の用?』 京太郎「今日は……」 京太郎「憩さんのお父さんとまた話せればな、と」 秘書『冬休みの昼間から御苦労なことね、遊びに行く友だちとかはいないの?』 京太郎「遊びに行くほどの友だちは……いないです」 秘書『そう、院長に聞いてみるわね』 京太郎「今の件必要だったんですか!?」 秘書『一寸そこで待っていて頂戴』 京太郎「はい」 秘書『今日は無理だそうよ』 京太郎「そうなんすか……じゃあ……」 京太郎「もう帰りますね」 秘書『あら、てっきりお嬢様を押し倒しに来たのかと』 京太郎「こんなところでするわけないでしょう、というかそんなことしませんから!」 秘書『それでも本当のところは……』 京太郎「機会があれば、そりゃあ……」 秘書『ですって、お嬢様』 京太郎「えっ!憩さんそこにいるんですか!?」 秘書『いないわよ、何を言っているの』 京太郎「何なんすかもう……」 秘書『またのお越しをお待ちしております』 京太郎「話ぶったぎった!?ってそうじゃない」 京太郎「こちらこそ失礼しました」ペコッ 京太郎(今日は無理かぁ、今度行けばまた話せるかな……) 夜 京太郎「今日も誰かにメールしてみようかな……」 京太郎「そういえば明日から合宿じゃねえか、後で準備しないとな」 京太郎「チームは違うけど、もこにしてみよう」 京太郎「そういえば他のチームはどこに泊まるんだろう?」 京太郎「俺らと同じところだと鉢合わせできるかもしれないけど……」 京太郎『もこ、起きてるか? 俺のチーム明日から合宿なんだけど もこだったらお菓子に何持っていく?』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『舌が纏う磯海の香り、伯方の味』 京太郎『のりしお味か、俺はガーリックが好きだな』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『ガーリック……それならコンソメの方が美味』 京太郎『コンソメかー、安定だよな 他には何が好きなんだ?』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『祖国の母の味、漆黒の実』 京太郎『ココアの方か、それは俺も好きだな』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『京太郎はよく解している 合宿頑張って』 京太郎『そっちもな! お互い試合も頑張ろうぜ!』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『おやすみなさい』 京太郎『おう、おやすみ』ピッ 京太郎「次は……憩さんだな」 京太郎「でも昨日も送ったしな……」 京太郎『大会頑張ってきます、超応援してください』ピッ 京太郎「大会までは……あと十日くらいだな」 ヴーッ ヴーッ 憩『ちょっと気早ない? それに京太郎くんが敵やったら応援しいひんで』 京太郎『そうなったら憩さんに見せつけてあげますよ 俺の凄い所!図太く逞しく憩さんが涙目になるまでにね!』ピッ 京太郎「憩さんはどっちのチームなんだ?」 京太郎「つっても、どうせ決勝戦で当たるよな」 ヴーッ ヴーッ 憩『京太郎くん……いくら夜やからってはっちゃけすぎやない?』 京太郎「どういう意味だ?」 京太郎『はっちゃける、ってどういう?』 一時間後 京太郎「……全然返って来ない」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「噂をすれば、か」 憩『返すの遅くなってごめんなー 京太郎くんはこんな遅くまで起きてないで早く寝るんやで』 京太郎『憩さんこそ、クマ作ったりしないでくださいよ それではおやすみなさい』ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『おやすみー』 京太郎「ホントに憩さん何やってたんだ?」 京太郎「まあ真面目な憩さんのことだし勉強でもしてたんだろ」 京太郎「俺も明日のために少し打って寝よう!」 【冬休み二日目】終 【冬休み三日目】(合宿一日目) 11:00 京太郎「寒っ!東京寒っ!」 京太郎「夏はあんなに暑かったのに冬はここまで寒いのかよぉ」 京太郎「移動諸々含めて全員住所バラバラだから12時にホテル集合ってことにしておいたんだけど」 京太郎「用心に用心を重ねて11時に着いてしまった……」 京太郎「誰か来ないかな、そうすれば時間も潰せるのに……」 京太郎「へっくしょん!」 京太郎「なんか足元が凍えてきた気がするぞ」ガクガク 京太郎「そういや股間と脇の間は血管があるからあったかいんだっけ」 京太郎「こうなったら直接……」ゴソゴソ 咏「…………」 京太郎「ほぁーあったけぇ~……」←手を第三階層へ 咏「…………」ジーッ 京太郎「…………」 咏「何やってんだよお前……」 京太郎「ち、違う!これは俺のせいじゃないんだ!」 咏「両腕股間に埋まってろ!」ゲシッ ゴキィィィン 京太郎「あふっ」 京太郎「ふぅ、ようやく収まって来たぜ」 咏「みっともねえからやめろよな、あーゆーこと」 京太郎「それもそうだなー」 咏「んで、最近どうなのさ」 京太郎「どうって、部活か?」 咏「んーまあ、それもあるし……あとは……京太郎のこと、とか……知らんけど」 京太郎「最近って言われてもなぁ……」 京太郎「やっぱり、咏がいなくて寂しかったかな」 咏「えっ……」 京太郎「みんなで銭湯に行ったり、鍋パーティーやったりしたんだけどさ、なんか物足りなかったんだよ」 京太郎「俺につっかかってくる咏がいなくて、学校でもお前がいないと変な気分だった」 咏「……そっか」 京太郎「そーなんだよな、咏がいないとテストの範囲が分からなくなって困るし、勉強の相談もできないし」 咏「おい」 京太郎「ま、何だかんだで俺は元気にやってるよ、そっちはどうなんだ?」 咏「おい、流すんじゃねえよ」 咏「こっちも……まあ悪かないかねぃ」 京太郎「そっか」 咏「あっ……私も……」 京太郎「ん?どした?」 咏「私も、京太郎がいなくて……」カァァ 京太郎「あん?もうちょいちゃんと声出せよ」 咏「寂しかったんだよ!京太郎がいなくて!」カァァ 京太郎「どうどう、落ち着けー咏ー」 咏「なんだよ!なんだよぉー!」ブンブン 京太郎「はーい、ストォーップ」ガシッ 咏「頭押さえるな!新喜劇かよぉーっ!」ブンブン スカスカ 京太郎「あはははははは」 咏「笑うんじゃねー!」ブンブン スカスカ 京太郎「これで全員揃ったか?」 咏「ひーふーみー……そうなんじゃね?知らんけど」 春「…………」ポリポリ 穏乃「宮永さん久しぶり!」 咲「ひ、久しぶりだね」 淡「たかかもしずの!ここで会ったが百年目!覚悟しててよ!」 京太郎「……なんか個性的な面子揃えちゃったな……」 昼 京太郎「えっと、俺が選手兼任監督の須賀京太郎です」 京太郎「この度は遠路はるばるお集まりいただき……あ、何て言うんだっけ?」 咏「そーゆーのいーから、まずは何すんだよ」 淡「はいはーい!私、人生ゲームやりたーい!」 咲「大星さん、私たち合宿に来たんだよ?」 淡「もーサキサキはわかってないなー」 咲「サキサキ?」 春「……合宿だからこそ遊ぶ」ポリポリ 淡「おぉ!タキミンわかってるね~」 春「…………」ポリポリ 穏乃「それで、何するの?」 京太郎「普通に練習だ」 淡「えー!つまんないよ!ぶー!ぶー!」 京太郎「まずはどれだけ打てるかを見たいからな」 淡「そんなんこの淡ちゃんが一番に決まってんじゃん!」 京太郎「その一番を決めようって話なんだけどな」 淡「それでも私が一番なんだけどね~」 咏「さあどうだろうねぃ、威勢だけなんじゃねえの?」 咲「打つなら本気で打つよ?」 穏乃「私も精一杯頑張る!」 淡「……ふん!蹴散らしてあげるもんね!」 京太郎「んじゃ、まずは咲と高鴨と咏と滝見さんで打っててくれ」 咏「へいへーい」 穏乃「頑張るぞー!おー!」 咲「よろしくお願いしまー……す」 春「…………」ポリポリ 淡「ねえ私は!?私も打ちたい!打ちたい!」 京太郎「お前は後だ、今は俺と特訓だ」 淡「えぇ~京太郎と~?」 京太郎「なんだよ不満か?」 淡「ま、私の厚意に感謝することだね」 京太郎「なんでお前が上から目線なんだよ」 咲「ロン、1300です」 淡「やっぱり私もあっちで打ちたい!」 京太郎「どっちなんだよ」 淡「でも京太郎に教えてもらうっていうのも……」ウーン 京太郎「考え事はいいから、次の問題行くぞ」 淡「こんな何切るなんかやったって、どうせダブリーかければ済む話だもん!」 京太郎「お前はダブリーと絶対安全圏に頼りすぎなんだよ」 淡「そっちの方が楽だし強いじゃんかー」 京太郎「実際はそうかもしれんが、素の力も重要だぞ」 京太郎「咲や照みたいに上手くなって、その力があればもっと速く強くなれる」 淡「そうなの?」 京太郎「多分な、やる気になったか?」 淡「ふふっ、しょうがないなーそこまで言うならやってあげよう!」 淡「ぐへぇー集中するの疲れたー」 京太郎「こんだけなら……まあ十分か」 咲「ツモ、1700オールです」 京太郎「あっちは咲の七連荘で終わってないみたいだな」チラッ 淡「もう何もしたくなーい」グデー 京太郎「起きろ、淡」 淡「えーなにさー」 京太郎「もうちょい続けるぞ」 淡「んぅぅ……こんなのアレだよ!過剰労働だよ!ブラック企業だよ!白糸台とは真逆だよ!」 京太郎「ホワイトだけに、ってか?」 淡「そーそーホワイトだけにね!……ってネタばらししないでよ!」 京太郎「うん、元気みたいだな、じゃあ続きやるぞー」 淡「ぐぬぬ……」 京太郎「次の問題行くぞー」 淡「…………ぐぅ……」 京太郎「おーい、淡ー」 淡「むにゃむにゃ……もう食べられないよぉ……」 京太郎「くっ、なんだこのテンプレ的な寝言は……」 京太郎「けど幸せそうに寝てるし、邪魔するのも悪いな」 京太郎「風邪引かないように上着かけて、っと」 淡「……んぅ……おいしぃ……」 京太郎「お疲れさん」ナデナデ 京太郎(……夢の中のこいつは何食べてんだ?) 淡「きょうたろーのうで……おいしぃ……」 京太郎「」 咲「ロン、1000は4000です」 咏「十本場ってどういうことだよ……」 穏乃「くそぉ、勝てなかったー……」 春「…………」 咲「京ちゃん、こっちは終わったよ!」 京太郎「ん、お疲れさん」ナデナデ 淡「すぅ……」 咲「京ちゃん、大星さんに何してるの?アイスティーに睡眠薬でも入れたの?」ムッ 京太郎「どういう発想なんだよ、疲れて寝ちまったみたいでさ」ナデナデ 咲「それで、私たちはどうすればいいの?」 京太郎「んーそうだな……じゃあ各自自由時間、休憩ってことで」 咲「はーい」 カポーン 京太郎「ぱぱっと風呂入ってゆっくり休むかなー」 京太郎「今日は淡と咏の相手で疲れたんだよな……」 京太郎「それにしても、学年選抜の合宿で温泉貸切にできるってすげーな……」 京太郎「おまけに男子は俺一人だし、ゆっくり―――」 ガララ 京太郎(男子は俺一人のはずだけど……誰だ?) 京太郎(ひょっとすると滝見さんか……?)クルッ 臨海「…………」 京太郎「…………」 臨海「キョウタロウ、言い残すことは無いか?」ニコッ 京太郎「俺がお仕置きされる方なんですか!?そっちが後でしょ!?」 臨海「確かにそうかもしれないが、今現在キョウタロウは私の裸を見ているわけだ」 京太郎「なら隠しましょうよ!隠してくださいよ!」 臨海「問答無用!」 京太郎「理不尽すぎる!」 ブオン 京太郎(何これ速っ!?) 京太郎「グヘアぁっ!」 ドバァァァァアアン 京太郎「うっ……」ズキッ 臨海「ようやく目が覚めたか」 京太郎「監督さん……ここは……?」 臨海「浅めの風呂があったから連れてきたんだ」 臨海「よくよく考えると私が悪かったな……すまなかった」 京太郎「だからそう言ったじゃないですか……」 京太郎(あれ?ちょっと待てよ?) 京太郎(俺の目の前には監督さんの顔と、白い物体) 京太郎(頭の下はやたらと柔らかいものがある……ってことは……)チラッ 臨海「元気になったか?」ナデナデ 京太郎「膝枕ぁ!?」ガバッ 臨海「!」ビクッ 臨海「…………」 臨海「キョウタロウ…………?」 臨海「膝枕なんて……嫌、だったか?」 臨海「こんな年増の膝枕なんて、嫌だったか?」ウルウル 京太郎(なんで泣きそうになってんのこの人!?) 京太郎「そんなことないですよ!気持ち良かったです!むしろずっとしてほしかったですけど、誰かに見つかるかもしれないじゃないですか!」 臨海「あう……それはそうだな……」 臨海「……わかった、後はゆっくりしていてくれ。私は先に上がるよ」 京太郎「あ……はい」 ガララ ピシャッ 京太郎「…………」 京太郎(膝枕気持ち良かったなぁ……) JR京太郎「激しく同意」 京太郎(…………抜いとくか) 京太郎「ふぅ……すっきりした……」 夜 京太郎「また練習するぞー」 穏乃「その前に卓球したい!」 淡「もう寝たーい」 咲「二人とも、京ちゃんの言うこと聞こうよ」 咏「ま、初日だしこんなもんじゃねえの?」 春「…………」ポリポリ 京太郎(滝見さん全然しゃべらないな……) 淡「ようやく私の番だね!」 春「早くサイコロ振って」ポリポリ 淡「何それおいしそー!ちょーだい!」 春「…………」ウーン 春「……考えておく」ポリポリ 穏乃「今回こそ勝つ!」 咲「私も負けないよ!」 京太郎「―――と、まああっちの四人は打たせておいて」 京太郎「俺たち何する?」 咏「べっつになんでもいんじゃね?知らんけど」 京太郎「そんじゃあ茶でも飲みながらまったりするか」 咏「それいいねぃ~、んじゃそれにしよっか」 京太郎「咏って、どうして神奈川に帰ったんだ?」 咏「何だよ藪から棒に……」 京太郎「だって、急すぎやしないか?」 京太郎「ついこの前ゴキブリを退治したと思ったら、お前はもう部屋にいないんだから」 咏「……京太郎なら、そう言うと思ってたよ」 咏「私さ、地元が嫌だったから大阪まで逃げたんだよ」 咏「半年間っていう条件付きでさ」 京太郎「半年……?」 咏「まあ国麻もあったから、厳密には七か月くらいだったんだけどねぃ」 京太郎「たった半年って、何だよそれ」 咏「それだけでも、私は十分楽しかったぜぃ」 咏「私の実家、三尋木屋って知ってっか?」 咏「元々呉服屋とかやってて、今は関東を中心にデパートとかもやってんだけどさ、私はそこの社長令嬢なわけなんよ」 京太郎「……は?」 京太郎「お前が金持ちの社長令嬢?」 京太郎「そんなこと聞いたことねえぞ」 咏「だーぁって言ったことねえもーん」 京太郎「お前なぁ……」 京太郎「結局、お前が清々荘に帰ってくるのには親の許可が必要ってことなのか?」 咏「んー……そうなんじゃね?」 京太郎「……そうか」 京太郎「一筋縄じゃ、いかないみたいだな」 淡「うがー、勝てなかったー」 京太郎「どんまいどんまい」 淡「ダブリーかけたらサキサキがタキミンの見え見えに振り込んじゃうし、絶対安全圏も効いてないみたいだし……」 京太郎「じゃあ俺と特訓して強くなろうぜ!負けっぱなしなんて嫌だろ?」 淡「そうなんだけどさー……眠いんだよねー……」 京太郎「あと一時間くらいなんだから頑張れよ」ナデナデ 淡「んむー……京太郎が言うなら頑張らないこともないけどさぁ……」 淡「……ねえ、私って強くなれるかな?」 京太郎「そりゃなれるんじゃねえの、いつもの淡のやる気があればもっと強くなれるさ」 淡「いつもの私?」 京太郎「天上天下唯我独尊!みたいな感じで、自信満々の淡なら大丈夫だ」 淡「サキサキにも勝てる?」 京太郎「もっと努力しないとダメだけどな」 淡「しずのにも勝てる?」 京太郎「手加減したり油断しなきゃ勝てるはずだ」 淡「自信、か……」 淡「わかった!頑張ってみる!」 淡「ダメ……疲れた……眠い……」 京太郎「ギリギリ一時間……もうそろそろ上がるか」 京太郎「部屋はここをそのまんま使うんだよな」 穏乃「ツモ!2000オール!」 京太郎「あいつらが終わるまでに布団敷いておくか」 穏乃「わっはー!お布団ふっかふかー!」 京太郎「高鴨ー、ちゃんと歯磨きして寝ろよ」 穏乃「はーい!」 咏「六枚布団敷いてっけど、どう寝るん?」 京太郎「あっ、そういえば……」 | 京 | 淡 | 春 | ↓ ↓ ↑ ↑ ―――――――――― A B C D | 穏 | 咏 | 咲 | ↑ ↓ ↓ ↑ 淡「それじゃー何話そっか!」 京太郎「話そっか!じゃなくて大人しく寝ろよ」 淡「だって合宿だよ!?六人部屋だよ!?寝る前にすることと言ったらガールズトークしかないでしょ!」 京太郎「俺はボーイなんだけど……」 穏乃「あーそれ憧がよく言ってたなー」 淡「でしょでしょ!さあ話そうよ!」 京太郎「頼むから静かにしてくれ……」 咏「ガールズトークっつっても何話すんだ?」 淡「やっぱりここは恋の話でしょ!ウタはわかってないな~」 咲「そういうものなの?」 淡「そーゆーもんなの!」 春「…………」 春(黒糖食べたい) 春(でも歯磨きしちゃったから無理……)ガクッ 淡「タキミンもこっち来なよ!」グイッ 穏乃「恋の話って言っても私んとこ女子高だから何にもないんだよねー」 淡「こっちは共学だけど男の方が情けないんだよー、私に見合う男はどこにいんだろ」 咏「お前の程度が低いだけなんじゃね?知らんけど」 淡「そういう咏はどうなの?……あっ、咏みたいなのに寄ってくるのは性犯罪者くらいしかいないかーごめんごめ~ん」 咏「ふんっ、こっちだって彼氏の一人や二人……」チラッ 京太郎「咏は彼氏いたことあるのか……」 咲「京ちゃんの方こそ、あっちでたくさん女の子ひっかけてそうだけど?」 京太郎「俺が女子をひっかける?ないないノーウェイノーウェイ」 京太郎「一緒に昼飯食う友だちはおろか、一緒に帰る友だちもいないんだぜ?」 咲「へ、へぇ……」 咲「……ごめん」 京太郎「謝るな!なんか惨めになる!」 穏乃「じゃあ須賀は好きな子とかいないの?」 咏「!」 咲「!」 京太郎「ん?俺か?そうだなー……」 咏「……」ゴクリ 咲「……」ゴクリ 京太郎「照、かな」 咏「は?」 咲「ひ?」 淡「えー、テルー?」 春「……インターハイチャンピオン」 淡「テルーが好きって、それちょっとおかしいんじゃないの?」 京太郎「お前も十分おかしいだろうが」 咲「ねえ京ちゃん、京ちゃんはお姉ちゃんのどこが好きなの?」ゴゴゴゴゴゴ 京太郎「あ、あのー、咲さん?いや咲様?背中から何やら悍ましいものが……」 咏「それは私も聞きたいところだねぃ」ゴゴゴゴゴゴ 京太郎「咏まで!?なんでそんなに怒ってるの!」 淡「まーまーネタの一つってことでー」 京太郎「ぐ……それはだな……」 京太郎「んっと……そうだな……」 京太郎(不安で放っておけないっていうのもあるし、それに反して頼りになるあのかっこよさ) 京太郎(などなどいろいろあるけど……) 咲「ねえ、京ちゃん?」 京太郎「なんd……!?」ビクゥ / .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ヽ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . . . . . / . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚ . ' . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . / . . . . . / . . . . . i . ,| i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . .′ . . . /i . . . . ,|ノ | ト、 . i . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ / . . . . . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . .. ' . . | . . . . . ' | . . . / | | | ヽ . . ト、_ . . . . i . . . . . . . . . ゚ ./ . . . . . . | . . . . . . . . . . . . . . ' . . | . . . . ' | . . . | | |_」 -| . .Τ 丶 i | . . . . . . . . ハ / . . . . . /| . . . . . . . . . . . . . ' . . . | . . . . ' | . . . | |/| ,′ | . ./ Ⅵ | . . . . i . . . ./∧ ./ . . . . 'フ . | . . . . . . . . . . . . i. . . . | . . . . ' | . . . .i '| |' . . 」ィ芹丐 Ⅵ| . . ∧ . // . .i / . . . '´ / . ∧ . . . . . . . . . . . . |. . . ∧ .;. ′ | . . / |' . .x豕刋 芍⌒マⅥ . ∧ V .'i . . | ./ . . '´ ' . . / ∧ . . . . . . . . . /|. . . ' V ;| | . / . . . ,狄i[_ o -i| . . }! | / i i . | . ′ / . '´ .i . /i/ ∧ . . . . . . . / | . . . .' ∨| | / . . . . . .汽,. 、汐 . . リ .|イ / / . . | . ′./'´ .| . / .| / ∧ . . . . . . i′ | . . .;' V| |' . . . . . . . .`¨¨´ ' ' / |_/ / . . . |/ .| / | ./ ∧ .. . . . . | | . / ゙| . . . , '´ .| / . ∧| .|' .| / ./ .∧ . . . . | | / . .; ´ |イ . . ./ .| .| | / . / ∧ . . . . Ⅳ |' -‐--- '´ ' /i/ .| / . / /i . \ . . .| iム / 、 イ /| .| . ./ / .| . . . .\ .从_ムー---‐ ´ .イ '! / .| / ./ .| . . . . 厂 ´ト、. ヽ _.. / / |′ .|' ./ | . . . ∧ . /| . `¨¨へ '´ ./ iル′ .|/' | / ∨ !、 . / |>o。_ / .!-ー-- .._ {. | ./ ∨{. Y/ | . . . ./i . ¨7 T¨¨¨¨¨¨´ ^ー 、 ` ̄ 咲「早く答えてよ」 京太郎「ヒィッ!」 咲「ねえ、早く」 京太郎(なんで微妙に遠いのにあんなに怖いんだよ!なんだよあの目力!) 京太郎「……嘘でした」 咲「そ、良かった」 _____ ... ´ ` .. / 、 / \ 丶 / \ \. ′ |. .| ヽー'⌒ | i i l i l\ | | | | ∧ | . l .i l⌒ヽ. .| | | |匕Ⅵ /ト、 /从 | | | 八 .i | { V ノ ∨ ,ィ | |. ヽ 从 _ ≠⌒ Ⅵ /} \ {⌒\ .{ r==ミ , Y 乂 \r' uノ 丶、 _ー‐、 r‐ ー' フ / _ヘr─ァ、ー ┬ 、 ≦-─、 京太郎(恐い!その笑顔すら恐いっす咲さん!) 【冬休み三日目】(合宿一日目)終了 【冬休み四日目】(合宿二日目) 京太郎「ん……ふぁぁ……」 京太郎(起床は8時にしておいたけど今は……) 京太郎(まだ7時か、起きようかな) 京太郎「……?」 京太郎(体の周りに変な感覚…………) 京太郎(何なんだ?) 京太郎(胸にあるのは……顔?頭?) 京太郎(腹に巻きついてるものがあって、腰には何やらやわらかいものが……って!) 京太郎(何ですとぉっ!?)ガバッ 春「…………くしゅん!」 春「…………」パチクリ 京太郎「…………」ゴクリ 春「…………何してるの?」 京太郎「それはこっちの台詞のような気がしないでもない」 京太郎(そっか、髪下ろしてるのか) 京太郎(ポニーテールも可愛かったけどこれもこれで可愛いな」 春「…………」ジトッ 京太郎「何でそんな目で見てるんですか……」 春「霞が言ってた、須賀京太郎は胸のある子には野獣だから気を付けてって」 京太郎「くっ、またこうして俺に対する誤解が生まれたのか……」 春「……今何時?」 京太郎「まだ7時だけど、どうする?」 春「…………寝る」ギュッ 京太郎「えっ、なんでそれで抱き着くの」 春「須賀君は抱き枕役」 京太郎「抱き枕に役なんて無いと思うけど……」 春「学芸会の石ころ役、みたいな」 京太郎「何だよそれ!その役の子可哀想だろ!端役にも程があるだろ!」 春「……うるさい」 京太郎「……すまなかった」 春「わかればいい、おやすみ」 京太郎「ん、おやすみ」ナデナデ 春「!」ビクッ 京太郎「すまん、寝やすいだろうと思ったんだけど……嫌だったか?」 春「……続けて」 京太郎「……なあ、一つ聞いてもいいか?」 咲「何かな?」 京太郎「どうして俺は布団に巻かれているんだ?」 咲「滝見さんを布団に連れ込んで抱きしめていた京ちゃんを罰するためだよ」ニコッ 京太郎「いや待て俺は何もしていないんだけど」 咲「小説の犯罪者って大体そう言うよ」 京太郎「無実だ!俺は無実だ!」 咲「じゃあそんな京ちゃんへの罰を言い渡しまーす」ニコニコ 京太郎(目が笑ってない!目が笑ってないぞ咲!) 咲「そーれーはー」 京太郎「」ゴクリ 咲「朝ごはん抜き!」 京太郎(意外に軽い!?) 朝 淡「はーおいしかったー!」 穏乃「朝からラーメン食べられるなんて思わなかったなー」 咏「和食まで充実してたしすげーよなここ」 京太郎「腹減った……」グゥゥゥ トントン 京太郎「ん?」 春「……須賀君、黒糖」 京太郎「いいのか?」 春「…………」コクッ 穏乃「今度は私が須賀に教わる番だね!」 京太郎「おう、ビシビシ鍛えてやるぞ」 穏乃「おっし!それじゃあ走りに行こう!」 京太郎「えっ、はっ?なんで!?」 穏乃「ほらほら!遅かった方が速かった方におごるんだからね!」 京太郎「おい!待てって!せめて下は穿けって!」 穏乃「大丈夫大丈夫!スパッツ穿いてるから!」 京太郎「風邪引いたら困るから穿けって!」 穏乃「風邪引いたことないから大丈夫だって!」 京太郎「何なんだよこの健康優良児!」 京太郎「ごらぁぁあぁ!待てぇぇええ!」ダダダダ 穏乃「男子のくせに足遅いよー!」タッタッ 京太郎「つーか真面目に麻雀しろよ!」ダダダダ 穏乃「私は走れば走るほど強くなるんだよー!」タッタッ 京太郎「そんなバカなことがあるかー!」ダダダダ 晴絵「おっシズじゃーん!」 穏乃「え、赤土さん!?」キキーッ 京太郎「どうしてここにいるんですか?」キキーッ 晴絵「そっか、シズたちも昨日から合宿だったっけ」 晴絵「で、何してんの?」 京太郎「高鴨がジャージの下を穿いてないのに部屋から飛び出していったんですよ」 穏乃「いやぁーちょっとストレス解消に」 晴絵「なるほどなるほど、じゃあシズは私たち二人でしごこうか」 穏乃「え゙っ」 京太郎「よーし、覚悟しろよ高鴨ー!」 穏乃「えええっーーー!」 京太郎「走ったらまた腹減ったぞ……」 淡「それじゃあ私との練習は無しってことで!」 京太郎「それはダメだ」 淡「戦士にだって休息は必要なんだよ!」 京太郎「そういうことは真面目に戦ってから言え」 淡「飽きたー!」 京太郎「昨日の勢いはどうしたんだよ」 淡「きょーたろーの言うことはわかってるよ?」 淡「だけどやる気が湧かないって言うか……何だろ、よくわかんないんだよね」 京太郎「じゃあ頑張ったら俺が何かしてやるよ」 淡「何か、って何でもいいの?」 京太郎「可能なことなら何でもいいけど」 淡「そっかーきょーたろーに何でもかぁ~」 京太郎「特訓始めるぞー」 淡(やっぱり一緒に買い物とか?それともタキミンみたいに一緒に寝てもらうとかも……)ホワホワ 京太郎(あ、これダメなパターンのやつだ) 朝 京太郎「まだまだ練習するぞー!」 咏「いくらなんでも根詰めすぎなんじゃねーの?」 京太郎「三泊四日なわけだし、まだまだこれからだ!」 穏乃「そうそう!まだまだ頑張ろう!」 淡「なんで熱血麻雀バカが二人もいんだろ……」 春「……黒糖おいしかった?」 京太郎「ああ、さっきはありがとな」 春「……どういたしまして」 春「…………」ポリポリ 京太郎「…………」 春「…………」ポリポリ 京太郎(滝見さんって大人しそうだけど、虫とか見たらおびえるのかな?) 京太郎(怪談とかは霞さんと同じ巫女さんだから大丈夫だろうけど) 京太郎(普段無口な子がふとした拍子で出しちゃった声とか可愛いんだよな……)チラッ 春「…………?」ポリポリ 京太郎(ポニーテールでうなじも綺麗だし、胸も大きい、顔も可愛い) 京太郎(あの四人とは大違いだな) 咲咏淡穏「くしゅん!」 春「……須賀君、教えて」 京太郎「お、ああ、ごめんごめん」 京太郎(でも無表情なのが難点か) 春「……さっきから何考えてるの?」 京太郎「いや、なんでもないぞ!これっぽちも考えてないぞ!」 春「……そう、ここ教えて」 京太郎「えっと、ここはな―――」 咲「京ちゃんは対局やらないの?」 京太郎「あっちは牌譜を見て、こっちでしっかり個人を見る!」 京太郎「どうだ、監督らしいだろ?」 咲「そうなのかな?よくわかんないけど……」 咲「見るって、滝見さんの時はどこを見てたんだろうね?」 京太郎「もちろん滝見さんの腕とかを見ていたさ!」 京太郎(細くて白かったなぁ) 咲「へぇ……腕ねぇ……」 咲「普通、そういうときは腕前っていうものだと思うけど」 京太郎「ぎくっ」 京太郎「……ってかさ、咲、お前さっきから滝見さんのことばっか気にしすぎじゃね?」 咲「ぎくっ」 咲「それは……京ちゃん昔から大きい方が好きだったし……」 咲「私なんかよりもずっと見てることが多かったし」 咲「それが気になるっていうか、不満だったの!悪い!?」 京太郎「なんで逆ギレしてんだよ……」 京太郎「ま、安心しろ」 京太郎「ちゃんと咲のことは見てるから、な?」 咲「……優しいなぁ、京ちゃんは」 京太郎「だろ?もっと俺を信じろって!」 咲「それでも朝のことは許さないけどね」ジトッ 京太郎「だから俺は何もしてないって言ってるだろ!」 咲「さあどうだか、京ちゃんのことだもん」 京太郎「お前なぁー!こうしてやるぞ!」フニフニ 咲「いひゃいよ!ほっへふはははいへよひょうひゃん!」 京太郎「苦しめ苦しめげっへっへ!」 咏(真面目に練習しろよあいつら……) 夜 京太郎「いてて……」ヒリヒリ 京太郎「なんで頭叩くんだよ!」 咲「京ちゃんが放してくれないからでしょ!」 京咲「「むむむむむ!」」ジーッ 穏乃「二人とも落ち着いて、ビークールだよ?」 咏「あいつら仲良いな……」 京太郎「次は滝見さんの番だな」 春「またよろしく」ポリポリ 京太郎「滝見さんは高鴨や淡とは違って、言うこと聞いてくれるからやりやすいよ」 春「……そういうといやらしく聞こえる」 京太郎「そういうつもりじゃなかったんだけどな、あはは」 春「…………」ポリポリ 京太郎「なあ、滝見さん?」 春「……何?」 京太郎(話しかけられときは食べやめるんだな) 京太郎「結構好きなんだな、黒糖」 春「これがないと生きていけない」 春「むしろ生きているから食べる」 春「いわば対価」 京太郎「食べないとバターみたいに溶けるってか」 春「黒糖の無い人生なんて無い方がマシ」 京太郎「そこまで好きなのか……」 春「うん、大好き」ニコッ 京太郎「」ドキッ 春「……どうしたの?」 京太郎「い、いや、なんでもない」 春「次の問題は?」 京太郎「次は……これだ」 春「考えてみる」 京太郎(何だよ今の笑顔……天使か?エイスリンさんに負けずとも劣らない天使なのか?) 咲「お疲れ様、京ちゃん」 咲「対局早めに終わったからお夜食作ってみたんだけど、食べる?」 京太郎「何作ったんだ?」 咲「えーっとね……サムゲタン!」 京太郎「なんか力が漲って来た気がする」ギンギン 咲「そ、良かった」 京太郎「でも今更漲っても相手は咲だからなー」 咲「なにそれどういう意味?」 京太郎「俺が咲に教えられることなんて無いだろ?咲は麻雀上手いし」 咲「京ちゃんとモモちゃんに麻雀教えたのも私とお姉ちゃんだもんね」 京太郎「ああ、そうだったらしいな」 咲「京ちゃんってさ、麻雀してきて良かったと思う?」 京太郎「俺か?」 咲「京ちゃんならもっと向いてることもあったんじゃないかな、って」 咲「京ちゃん運動神経もいいんだからスポーツとかやれば、男の子の友だちも増えて人気者になれたかもって最近思うんだ」 京太郎「そういうことか……」 京太郎「まあ、俺は正解だったと思うぜ、後悔なんかしてない」 京太郎「確かに男子麻雀はレベルも低くてこの頃は競技人口も衰退してきて、同じ部活の男友達なんていないけど、それでも楽しい」 京太郎「麻雀があったから照や咲やモモともっと仲良くなって、色んな人たちにも知り合えた、友だちっていうかどうかは別として」 京太郎「照たちと一緒に戦って、咲たちと打って、そんで今は咲と一緒に戦える」 京太郎「こうして咲と仲良く話してるのだって麻雀あってこそなんだ」 京太郎「それに、他人と知り合うために楽しい麻雀をやめて、何かを始める、とかしないだろ?」 京太郎「俺はそれでいいんだよ、咲が心配するようなことじゃねえ」ナデナデ 咲「もう頭撫でないでよ!子どもじゃないんだから」 京太郎「俺にとっちゃ、咲なんていつまでも変わんないちんちくりんだよ」 咲「ちんちくりん、って……」ジトッ 京太郎「俺たちはずっと友だちなんだよ、麻雀が無くてもさ」 京太郎「二人だけの思い出も、みんなとの思い出もある、良い思い出も、悪い思い出だって」 京太郎「全部咲たちがいたから作れた思い出なんだ、麻雀だけが作った思い出じゃない」 京太郎「咲もそう思うだろ?」 咲「……そうだね」 咲「私、京ちゃんと出会えて良かったと思うよ」 京太郎「何だよ、今日の咲少しおかしいぞ」 咲「ちょっと色々考えちゃったんだ、えへへ」 京太郎「ん、そっか」 咲(そして、これでわかっちゃった) 咲(私、京ちゃんのこと――――) 京太郎「っておい、麻雀しろよ」 咲「あ、そうだった」 京太郎「今日も疲れたー!」 京太郎「風呂上りは何飲もっかなー」 ガララ 京太郎「今日は……誰もいないよな」 京太郎「昨日みたいなことが無いようにさっさと上がろう」 ガララ 京太郎(もう来たの!?ってか来る前提ってどういう思考だよ俺……) 雅枝「んー!ええ場所やなー!」 雅枝「まさか日替わりでごっつい温泉楽しめるなんて思えへんかったわ、今度絹たちも連れてこー」 京太郎(雅枝さんか……だがしかし今は子煩悩モード、すきを突いて出れば……) ガララ 京太郎(ってまた誰か来た!?) 春「…………」 京太郎(滝見さんまで!?あ、また髪下ろしてる……いいなぁ) 京太郎(ってそうじゃない!二人もいたら抜け出せないじゃないか!) 京太郎(どうする俺!どうすればいいんだ!) 絹恵「お母さんの背中流したる」 洋榎「嫌や!オカンの背中はウチが洗うんや!」 雅枝「オカンの背中は半分こでけへんでー」 雅枝(みたいなことになればええなぁ……)ホワホワ 京太郎(雅枝さんは問題ないとして、滝見さんを意識しつつ出よう) 京太郎(身体はまた後で洗えばいいし)ソーッ 春「~♪」シャァー 京太郎(なんか鼻歌歌ってご機嫌みたいだな) 京太郎(シャワーのせいで見えないけど、やっぱり大きいな……) 京太郎(そうじゃねえ、早く出ないと)ソーッ 春(今日は頑張った)シャアー 春(良子たちと戦って勝つ)シャアー 春(須賀君たちと頑張る)シャアー 春(明日も頑張る)キュッ 春(早く風呂に入って寝る) 春「…………」 京太郎「あ」 春「…………」ジトッ 京太郎(見つかってしまったー!) 京太郎(やばい何だよこれどうしよう!) 京太郎(こうなったら……!) 雅枝「お前……何しとるんや?」 京太郎「はぁっ!?」 雅枝「……正面堂々女湯覗きとはええ度胸やな……」ゴゴゴゴゴ 京太郎「正面堂々入って来たのはそっちでしょうが!」 雅枝「そこの子!はやくここから出るんや!そして通報や!」 京太郎「通報ってどういうこと!?」 雅枝「それまで私が時間を稼ぐ!」ゴギッ 京太郎「腕挫十字固めだとぉ!?」ゴギゴギ 雅枝「これで堪忍したか覗き魔!はよギブアップせい!」 京太郎「痛い!痛いですよ雅枝さん!」 京太郎(あれ?手首に柔らかい感覚が……) 雅枝「なんで私の名前知っとるんや!まさかストーカーか!ストーカーなんか!?」 京太郎(あぁ~やわらけ~) 雅枝「何とか言わんかボケェ!」ゴギィッ ボキッ 京太郎「……あ」 雅枝「かーっ、まさか京太郎やったとは思わんかったわー、ほい、いちご牛乳」 京太郎「目が悪かったから男湯と女湯の区別がつかなかったってどういうことっすか」 雅枝「部屋に眼鏡置いてきたからわからんかったんや、いやー悪かったなー」 京太郎「幸い腕は大丈夫でしたし……」 京太郎(それに胸も合法的に触れたしな) 京太郎(そういえば、滝見さんはどうして男湯に入ってたんだ……?) | 咏 | 淡 | 咲 | ―――――――――― | 春 | 京 | 穏 | 淡「今日もガールズトークするよー!」 京太郎「俺はボーイなんで寝ますねー」 グイッ 春「寝ちゃだめ」ポリポリ 京太郎「えぇぇぇ……」 穏乃「そうだよ!この瞬間、このひと時も大事な思い出なんだよ!」 京太郎「なんでそんなに無駄に熱いんだよお前……」 咲「それで今日の議題は?」 淡「ん~コイバナは昨日したから……ガールズトーク……ガールズトーク……」 京太郎「話題が無いなら寝るぞー」 グイッ 春「寝ちゃだめ」ポリポリ 京太郎「だからなんでだよ……ってか黒糖こぼれるから布団の上で食べるのやめとけ」 春「……わかった」ムスッ ――十分後 淡「そだっ!趣味の話しよっ!」 京太郎「おせーよ!何分かかってんだよ!」 淡「私と喋るの……きょうたろーは嫌なの?」ウルウル 京太郎「うっ」 淡「私がやっと思いついたのに……」ウルウル 京太郎「……あーもう、しょうがねえ!さっさと喋って寝るぞ」 淡「やたっ!きょうたろーありがと!」 春「……泣き落とし」 咏「だなー」 咏(私もああすれば京太郎に可愛がってもらえんのかねぃ……知らんけど) 淡「サキサキの趣味は何ー?」 咲「私は読書、かな」 淡「へー、じゃあテルーと一緒だ!」 京太郎「二人で静かに本読んでばっかだったからな、友だちもできなかったんだよ」 咲「京ちゃんに言われたくないもん」 京太郎「俺だって友だちくらいいるさ、織斑くんだろ、葉山くんだろ、それに……」 咏「男友達に君付けしないだろ、ふつー」 京太郎「ぎくっ」 淡「まーきょうたろーは置いといて、タキミンは?」 春「黒糖探し」ポリポリ 淡「ん……そ、そっかー、黒糖探しね、うんうんわかるわかるよー」 京太郎「嘘つけ」ペシッ 淡「あわっ」 京太郎「んで、高鴨はどうなんだ?」 穏乃「私は山登ったり、たまにお母さんの手伝いとかしてるよ」 京太郎「手伝い?」 穏乃「ウチの実家和菓子屋さんでさ、こう見えて和菓子作りは得意なんだ」エッヘン 京太郎「和菓子作りは、か」 穏乃「あ、料理はインスタントラーメンくらいしかできないよ」 京太郎「だろうな」 なんだかんだで話は盛り上がった 【冬休み4日目】(合宿二日目) 終
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6396.html
【4月第3週 平日】 京太郎「新しい朝が来たぞっと」 京太郎「このまま高校ではぼっちになるのかな…なんて考えてたら全然眠れなかった…」 京太郎「一応、遅刻はしなさそうだな」 男1「な、お前最近は彼女とどうなん?」ワイワイ 男2「ええ調子よ、お前はどうなん?」ガヤガヤ 男3「小生も毎日縛られて叩かれて幸せでござる」ブヒブヒ 京太郎「はぁ…。うらやましいな」 京太郎「購買に行ってみるか」 京太郎「確かに何でもあるな…」 京太郎「制服から文房具、プロテインまで置いてある」 京太郎「お、この弁当美味しそうだな。これを買うか……ん?あれは…」 照「…」キョロキョロ 京太郎「やっぱり照か……」 京太郎「くっ、そろそろ誰かと話したい……!」 京太郎「でもここで話しかけたら負けな気がする!」 京太郎「だから……やめとくか」 アリガトウゴザイマシター 京太郎「はぁ…このから揚げ弁当美味しいな」 京太郎「気を取り直して部活に行こう!」 京太郎「きっと誰か居るはずだからな!」 京太郎「咏は…もういないや…」 ―――――――――――― 京太郎「こんにちワン!」 エイスリン「!」カキカキ エイスリン「コンニチワン!」バッ |こんにちワンの絵| 憩「やっぱり絵上手やな~エイちゃんは」 咏「うん確かに上手いね~知らんけど」 京太郎「…」ウルウル 憩「あれ、どうして京太郎君はそんな涙目なん?」 京太郎「やっと…やっと俺に応えてくれた…」 京太郎「うわああああああん」ポロポロ 咏「ちょっ、これどうするよ」 エイスリン「ワカラナイ」カタスクメ 京太郎「憩さん!一緒に特訓しましょう!」 憩「うーん、でもエイちゃんが…」 咏「エイスリンなら私が雀荘に連れてっとくよ~」 憩「え、そう?ならよろしく頼むわ」 咏「じゃ、行ってくるよ~」フリフリ エイスリン「イッテキマース」フリフリ 憩「二人も行ったことだし、始めよか」 京太郎「はい!」 京太郎「へー、そうなんですかー」 憩「そうなんやで、それはそれはすごかったな~」 京太郎「おお!」 京太郎「……あれ?」 京太郎「俺らって麻雀の特訓をしていたんじゃ…」 憩「ありゃ~日が暮れるまで話してもうたな」ハハハ 京太郎「予習してきて憩さんを驚かそうと思ったのにな…」 憩「え!京太郎君休みの日も麻雀やっとったん!?えらいなぁ~」ナデナデ 京太郎「あ、ありがとうございます!」 キーンコーンカーンコーン 憩「…ん、そろそろ下校時刻やな」 京太郎「俺、今日は雀荘行くんでお先に失礼しますね」 憩「頑張るな~じゃあね~」フリフリ 京太郎「また明日ー!」 【雀荘】 京太郎「こんにちはー」 店員「お!荒川の嬢ちゃんの彼氏やないか!」 京太郎「彼氏じゃないですってば」 店員「そういや、さっきまで三箇牧の嬢ちゃんが2人来てたで」 京太郎「あれ?帰っちゃったんですか?」 店員「せや、中々面白かったわ」 店員「けど面白い客ならまだいるで」 店員「ほら、あの卓の嬢ちゃんや」ユビサシ 怜「ロン」 おっさん「また一発……じゃと?」 おっさま「園城寺ちゃんはやっぱり面白いわ~」 おばさん「また和了ったん?偉いわ~飴ちゃんいるか?飴ちゃん」 怜「いや、ええよ」 おばさん「そう言わんといて、ほれ」 怜「だからええって……美味しな」 京太郎(なんだこの漫才) おっさん「おい、園城寺んとこの!まだ続けるで!」 怜「あんた今のでトビやないか」 おっさん「あれ……?」 おっさま「ん、君は確か荒川ちゃんの……」 京太郎「彼氏じゃないです須賀です」 おっさま「おお、せやった須賀ちゃんや」 怜「その制服、三箇牧のやな。ほんでここにおるってことは」 おっさま「せや、三箇牧の新入部員やで」 怜「ほお、そうなんか。ならそこの須賀……って言ったか?」 怜「私と打っていこうや」 おっさん「待て待て!園城寺と打つんはわしやろ!」 怜「あんたは黙っとれ」 京太郎「わかりました、受けて立ちましょう!」 結果 1位 おっさん 2位 京太郎 3位 おっさま 4位 トキ おっさん「げっげっ、これで終わりや園城寺!ツモ!」 おっさま「調子いいな~」 京太郎「なんとか2位か…」 怜「はぁ…はぁ…」 おっさん「どうだ!園城寺んとこの!」 怜「せやな……はぁ…流石やわ…」 京太郎(この園城寺さんって人、様子がおかしいぞ) おっさん「せやろ!さっすがやろ!げっげっげっげっ」 おっさま「そのへんにしときいや」 怜(あかん…消耗しすぎたわ……) 京太郎(さっきからフラフラしてるし) 怜(そんな無理するんやなかったな…) 怜(ごめん…竜華…) バタッ 京太郎「やばい!」 ガシッ 怜(あ…れ、誰や?) 京太郎「大丈夫ですか!園城寺さん!」 怜「ああ…まあ…大丈夫や…」クラッ ―――――――――――― 怜「こ…こは…?」 店員「お目覚めかい?園城寺の嬢ちゃん」 怜「私は…?」 怜「せや!さっきの男…須賀君は!?」 店員「ああ、彼なら帰ったよ。迎えを呼んでくるとか言うとったけど」 竜華「すんません!怜は!?」 店員「園城寺の嬢ちゃんはこっちやで」 竜華「怜!大丈夫なん!?」 怜「もう大丈夫やで」 竜華「怜ぃ…1人でどこか行かんといてや…心配やったんやから」グスッ 怜「迷惑かけてすまんかったな、竜華」 竜華「ええよ、そんなこと」 竜華「謝るなら須賀君に謝るんやな、ウチに連絡してくれたのあの子やし」 怜「……そうなんか」 竜華「ほんま、須賀君には感謝やな」 怜「せやな」 怜「なあ、竜華」 竜華「なんや?」 怜「竜華って須賀君の連絡先知ってるん?」 竜華「まあなー」 怜「じゃあ、さ、私にも教えてくれへん?須賀君の連絡先」 竜華「ほほー、怜は須賀君に惚れたんやな―」 怜「ちちち、違うわ!た、ただお礼のメールを送りたい思うただけや!」カァァ 竜華「まーたまたー」アハハ 【4月第3週 平日】終了 【4月第3週 休日】 京太郎「ふぁああ、今日はよく眠れたぞ」 京太郎「あの後の園城寺さんは大丈夫だったんだろうか」 京太郎「さて、今朝はなにをしよう」 京太郎「麻雀の勉強をしよう」 京太郎「今日はどうしようかな」 京太郎「今日も張り切って行こう!」 京『よろしくお願いします!』 こまきん『よろしくお願いします!』 とよねぇ『よろしくだよー』 ボンバー『よろしくお願いします』 ボンバー『ロン』 とよねぇ『ロンだよー』 こまきん『ロンですっ!』 京『』 終局 結果 1位 こまきん 2位 ボンバー 3位 とよねぇ 4位 京 とよねぇ『おつかれさまだよー』 こまきん『おつかれさまでした!』 ボンバー『またどこかの卓で』 京『おつかれさまでした…』 京太郎「負けてしまったか…」 京太郎「昼は何をしよう」 京太郎「少し離れた街に行ってみるか」 京太郎「大阪の中心街にはまだ行ってないんだよな」 京太郎「大阪城に来てみたぞ!」 京太郎「早速中に入ろう!」 京太郎「中々面白い所だったな。ん、あの人は…」 霞「今日は休日を使って大阪城に来たけど、やっぱり良い所ね」 霞「来週は姫路城に行こうかしら」トントン 霞「何かしら…」フリムキ プニッ 霞「あら、京太郎君」 京太郎「どうも…ってノーリアクションですか」ホッペプニプニ 霞「親戚にそういう悪戯好きな子がいるからもう慣れてるのよ」プニプニサレル 京太郎「霞さんも大阪城に?」 霞「ええ、もうこれで30回目くらいかしらね」 京太郎「そんなに来て飽きないんですか…」 霞「来る度に新しい所が見れて面白いのよ」 京太郎「立ち話ってのもあれなのでどっかに行きません?」 霞「それなら近くにいい喫茶店があるから、そこに行きましょうか」 京太郎「凄いですね、ここ。季節関係なく春夏秋冬の料理を扱ってるなんて」 京太郎「霞さんは何を頼むんですか?」 霞「私は今日は春の特選スイーツにするわ」 京太郎「それじゃあ僕は秋の特選スイーツにしましょうか」 京太郎「霞さんは大阪城に来たときにはいつもここに来るんですか?」 霞「そうよ、この喫茶店は、私が初めてお父様と一緒に大阪城を見に来たときに連れてきてもらったところなのよ」 京太郎「霞さんは、大阪城が好きなんです?」 霞「んー、大阪城だけ、というよりは城とか、昔からあるものが好きなのよね」 霞「でも大阪城には特別な思い入れがあるのも確かね」 京太郎「お父様と初めて一緒にきたところだからですか?」 霞「そうね、いつも厳格なお父様が大阪に来て一番最初に連れてきたところが大阪城だったのよ」 京太郎「そのお父様は、今何をしてるんですか?」 霞「今は鹿児島の実家にいるわ。去年までは私と清々荘の管理をしていたから憩ちゃんや華菜ちゃんは知っているはずよ」 オマタセシマシター 京太郎「そういえば創部には教師が1人必要って聞いたけど、霞さんを誘おうかな」 京太郎「そういえば、霞さんは部活の顧問とかしているんですか?」 霞「顧問はしていないけど、それがどうかしたのかしら?」 京太郎「実は、麻雀部の顧問になってほしいんです!」 霞「麻雀部?」 京太郎「はい、今俺と憩さんで作り直しているんです」 霞「ふんふむ、わかったわ。私も去年までは千里山で麻雀部に入っていたから、それなりのことは教えてあげられるわよ」 京太郎「え、霞さんって千里山にいたんですか?」 霞「お父様が共学の三箇牧には通わせない!って言っててね、だから女子高の千里山に通うことにしたのよ」 京太郎「ははは、それは厳しいですね」 【食後】 霞「うーん、それじゃあ5月に千里山と練習試合をしましょうか」 京太郎「そんなことができるんですか?」 霞「モチのロンよ、私の人望をあまり甘く見ないでほしいわね」 京太郎「それは頼もしいですね」 霞「私、まだ見て回るところがあるからそろそろ行くわね」 霞「それと今度私の家に来るといいわ、いいものを見せてあげるから」 京太郎「はい、ありがとうございました」 京太郎「よし!あとは部員を2人集めるだけだ!」 京太郎「でも照はどうしようか…」 京太郎「ひとまずコンビニに行こう」 京太郎「何を買おうかな」 京太郎「適当に菓子でも買ってくか」 プリン、ポッキー、プロ麻雀せんべい、かりんとう、マシュマロを買った! アリガトウゴザイマシター 京太郎「次はどこにいこうか」 京太郎「よし、雀荘に行こう!」 京太郎「中心街の雀荘に来てみたぞ!」 おっさま「いらっしゃーいっと、君は須賀ちゃんやないか」 京太郎「あれ、あなたは三箇牧の雀荘にいた人じゃないですか」 おっさま「休日はこの雀荘のマスターやっとるんよ」 ??「マスター、誰と話しているのよー?」 おっさま「おお、真瀬ちゃん。こちらがさっき話した三箇牧の須賀ちゃんや」 京太郎「どうも」 おっさま「で、こっちの子が姫松の真瀬ちゃんや」 由子「よろしくなのよー」 おっさま「じゃあ一打ちしましょか」 開局 おっさま「ツモ、500・1000や」 短パン「あぶねえあぶねえ」 京太郎 24000 おっさま 27000 由子 24500 短パン 24500 短パン(今日はなんだか調子が悪いぜ…これなら草むらでポッポ探してりゃよかったぜ)トン 京太郎「それだ!16000!」 短パン(急所に当たった!) 東3局 京太郎 40000 おっさま 27000 由子 24500 短パン 8500 オーラス開始時 京太郎 42000 おっさま 27000 由子 22500 短パン 8500 おっさま(今日は須賀ちゃんの独壇場やったな) 由子(須賀君、流石は憩ちゃんの後輩なだけはあるのよー) 京太郎「来た!ツモ、4000・8000」 短パン「ゲージ赤でなんとか耐えきったぜ!」 終局 京太郎 58000 おっさま 23000 由子 19500 短パン 500 短パン「ありがとうございました!それじゃあ賞金を…」 おっさま「ええからええから」 由子「須賀君、おつかれさま、なのよー」 京太郎「どうも真瀬さん、おつかれさまでした」 由子「三箇牧っていまどうなっとるん?」 京太郎「あと部員を2人集めるだけですね」 由子「千里山には勝てそうなの?」 京太郎「わかりませんね、でも新生三箇牧は負けませんよ」 由子「私らも頑張って全国に行くから、そのときはよろしくなのよー」 京太郎「はい!」 由子「それとこれ登録しといて、なのよー」 京太郎「これは?」 由子「私の連絡先なのよー。恥ずかしながら部の中じゃあ私はそんなに強くないのよ…だから、もしよければ須賀君と一緒に練習しようかなーって」 京太郎「そうですか、それじゃあ一緒に全国を目指しましょう!」 由子「はい、なのよー」 京太郎「三箇牧に戻ってきたぞ」 夜 京太郎「本を読むか」 京太郎「牌のお姉さんか可愛い人だな」 京太郎「そうだ、買ったときに帯が付いてきてたな」 京太郎「邪魔だから外してたけど…」ペラッ 『瑞原はやり(28)が教える!人気教本!』 京太郎「28歳か…キツイな」 京太郎「ふむふむ、わかりやすいな」 『…のことをスジといい、…のことを裏スジといったりしますっ☆』 京太郎「☆の数多すぎるだろ…」 【4月第3週 休日】終了 【4月第4週 平日】開始 京太郎「今日こそは脱ぼっち登校だ!」 テレビ「今日とってもラッキーなのは…O型の方です!誰かが構ってくれる素敵な日になりそうです!」 京太郎「やっと誰かと登校できるんですね、やったー!」 そして授業 担任「よし、授業を始めるぞ!」 京太郎「結局ぼっち登校だったじゃないですか、やだー!」 昼 京太郎「部室で食べよーっと」 京太郎「ちはーっす」ガチャ 部室「シーン」 京太郎「でっすよねー」 放課後 京太郎「本日2度目の部室である」 京太郎「ちはーっす」 部室「シーン」 京太郎「」 京太郎「…一番乗りだったんだ。きっとそうだよ」 結局部員は全員来ました 憩「今日、京太郎君はどうするん?」 京太郎「照を誘いに行こうと思います」 憩「ノーリアクションかいな」 エイスリン「ドユコト?」 咏「今日と京太郎のきょうをかけてたんだね~知らんけど」 エイスリン「ナルホド!」 憩「恥ずかしいからやめて…」 霞「でも照ちゃんがどこにいるのかわかるの?」 京太郎「とりあえず電話してここに呼ぼうと思っているんですがよろしいでしょうか?」 霞「もちろんよ」 照「京、入るぞ」 京太郎「おう、来たか!」 照「で、私と打つのは?」 憩「ウチと京太郎君と……誰にしよっか?」 咏「なら私が打つぜぃ~」 照「わかった、早速始めよう」 開局 京太郎「ツモです!3000・6000!」 憩「お、きれいな手やな~」 咏「わっかんね~調子悪いな~」 照「……」 【照魔鏡】発動! 憩「見られたか~」 【白衣の護り】が発動不可になりました 東2局 照 19000 親 京太郎 37000 憩 22000 咏 22000 咏(なんだったんだ今の…) 照「…」 京太郎(この調子この調子) 憩(うぅ、やっぱり凄いわ、あれ) 咏「わっかんね~」 照「ツモ、300・500」 東3局 照 20000 京太郎 36500 親 憩 21700 咏 21700 憩(まだアレは温存しとくか…) 咏「わっかんねーな」 照「ロン、2000」 咏「うえぇ、マジかよ…」 東4局 照 22000 京太郎 36500 親 憩 21700 咏 19700 照「ロン、3900」 咏「うぅ」 憩(そろそろや) 京太郎「まだまだ!」 南1局 親 照 25900 京太郎 36500 憩 21700 咏 15800 憩(連荘はさせたくないんで、仕掛けてくでー) 【孔穿つ閃光】発動! 憩「悪いな、咏ちゃん。それロンや3900な」 咏「」 照(連続和了を止めた…か) 憩「はぁ…」 南2局 照 25900 親 京太郎 36500 憩 25600 咏 11900 照(荒川さんは相変わらずだな…) 憩「はあ…」 照(そして京も…) 京太郎(まだまだ!) 咏(もうなんもわっかんねーよ)グスッ 京太郎「それです!ロン!18000!」 照(相変わらず…だね)クスッ 終局 照 25900 京太郎 54500 憩 25600 咏 -6100 京太郎「よっしゃ!」 憩「京太郎君すごいな~咏ちゃん雀荘でも誰にも負けへんかったんに」 咏「うぇぇぇん」 エイスリン「ヨシヨシ」ナデナデ 霞「で、照ちゃんはここに入るのかしら」 照「はい、これからよろしくお願いします」ペコッ 憩「これからよろしくな!照ちゃん!」 咏「よろしく…」グスッ エイスリン「ヨロシク!」ナデナデ 京太郎「よろしく頼むぜ!照!」 照「うん!」パァァ 京太郎「この後はどうしよう」 憩「京太郎君はこの後どうするん?」 京太郎「今日は街に行こうかと思います」 憩「わかったわ、ほなみんな帰ろかー」 【街】 京太郎「さてとどこいこっかなー」 京太郎「ゲーセンに来たぞ!」 京太郎「そしてこれが初ゲーセンだ!」 ※京太郎くんは寂しい人生を送ってきました 京太郎「何から遊ぼうかな…っとあれ?」 チンピラ1「なあなあ嬢ちゃん、ワイらと遊びに行かへん?」 ??「は、離してや~」 チンピラ2「そう言わんといて、なあ、どうやワイらと楽しいことせえへん?」 チンピラ3「ほお、よう見たらええ顔しとるやん。漲ってきたわ」 チンピラ4「はよ連れてくでー」 ??「ちょっ、そんなところ触らんといて、ひゃっ」 チンピラ5「おお!ええケツしとるやん~ええわ~」 チンピラ6「クルマガクルデー」 京太郎「女の子が絡まれているぞ…どうする?」 京太郎「助けに行こう!」 チンピラ3「ほな、はよしいや!」 ??「いやや!いやや~」 チンピラ1「しゃあないわ、こうなったら組織で新しく開発された薬を試すで」アポトキシーン ??「やめ、んぐっ」 京太郎「やめろおおおおお!」ブンッ チンピラ2「がはっ」 チンピラ6「キンテキガハイッタデー」 チンピラ1「おう兄ちゃん、ワイのダチに何しとるんや?」 京太郎「うるせえ!とにかくその人を離しやがれ!」 チンピラ4「なんや正義の味方ごっこか?」 チンピラ5「えらいな~兄ちゃん、でもな勇敢と無謀は違うんやで」ニコッ チンピラ1「おら!やったれ!」 京太郎(今のうちに逃げて)アイコンタクト ??「」コクッ ドコッバカッゴキッ チンピラ1「これで懲りたか?兄ちゃん?」 チンピラ3「ア、アニキ!」 チンピラ1「どうした?」 チンピラ5「小娘が、小娘がいません!」 チンピラ1「なんやと!?」 チンピラ1「こんのガキィ…」ギリッ ファンファン チンピラ6「サツガキタデー」 チンピラ5「チッ、覚えとれよガキ」 京太郎(あの子は逃げられたか…良かった…) ??「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」 京太郎「うっ…こ、こは……?」 京太郎(確か…女の子を助けて) ??「やっと起きた……良かった~」グスッ 京太郎「あなたはさっきの……」 京太郎(この人…さっき見たときとはなんか感じが違うぞ) 京太郎「って、なんで戻ってきてるんですか!?」 ??「なんでって…君が心配だったから…」 ??「私は赤阪郁乃いうんやけど…君は?」 京太郎「俺は須賀京太郎、三箇牧高校の1年生です」 郁乃「そうか~京太郎くん言うんやな~」スッ 郁乃「助けてくれて、ありがとな~」ダキッ 京太郎「…結局何もできませんでしたけどね」 京太郎「それはそうと、赤阪…さん、がさっきとどこか変わっているように思えるんですが…」 郁乃「郁乃でええよ~、なんかな…」 郁乃「小ちゃくなっちゃったみたいなんや~」 京太郎「や~、ってそんな能天気な……あ!?なんだって!?」 郁乃「あの男の人達に飲まされた薬のせいみたいなんやけど~」 京太郎(人を小さくする薬…?そんな某探偵マンガよろしくな展開あるわけ……ないよな) 京太郎(でも、初対面とはいえこの郁乃さんに違和感を感じてるのは確かだし……) 郁乃「せや~、京太郎くんこれ、私の連絡先やからよろしくな~」 京太郎「あ、はいどうも」 郁乃「じゃあ私はここでおさらばや~」 京太郎「おさらばって、行くあてがあるんですか!?」 郁乃「ん~ないかな~取り敢えず知り合いの女の子の家か、元監督の家に行こか思うとるんやけど~」 京太郎「わかりました、それじゃあ……」 京太郎「ウチに…来ませんか?」 郁乃「え、ええの~?」 京太郎「大家さんに頼めばなんとかなると…思います…多分」 郁乃「大家さんってことは京太郎くんは下宿でもしとるん~?」 京太郎「そうです、清々荘っていうアパートに住んでます」 郁乃「そーなんや~、それじゃあよろしくやで~」ニコッ 京太郎「はい…」 ―――――――――――― 説明はキンクリじゃ! 【石戸宅】 京太郎「…というわけなんです」 霞「ふんふむ、それで京太郎君はこの子をここに住まわせたい…と」 霞(この女の子…見覚えがあるのだけど…) 霞「あなた、名前は?」 郁乃「はい、赤阪郁乃いいます~」 霞「あかっ、赤阪郁乃!?」 京太郎「知り合いなんですか?」 郁乃「ん~私は知らんな~」 霞「この人は南の名門姫松の現監督よ!」 京太郎「姫松って…真瀬さんのいる?」 郁乃「京太郎くん、真瀬ちゃん知っとるん~?」 京太郎「一度打ったことがあるんです」 郁乃「あ、思い出した~千里山の石戸ちゃんや~」 京太郎(この人…) 霞(マイペースすぎる…) 京太郎「お願いします!」 霞「いくら京太郎君の頼みでも、こればかりは駄目よ!」 霞「この人の経歴はある一点を除いて全くの謎、この大阪では『Dark Excistence』として有名な人なのよ!」 京太郎「でも!今は17歳の女の子なんですよ!」 郁乃「『Dark Excistence』か~かっこええな~」 京太郎「って郁乃さん!?」 郁乃「無理しなくてええんよ、京太郎くん」 郁乃「結局私はどこにも行けないんやから」ボソッ 霞「今日はお引き取りください」 京太郎「ちょっと待ってくださいよ!霞さん」 郁乃「じゃ、お暇するわ~」 京太郎「郁乃さんも!」 郁乃の入居に失敗しました 【4月第4週 平日】終了 【4月第4週 休日】開始 京太郎「昨日の郁乃さん…なんだか悲しそうだったな…」 京太郎「今朝は何をしよう」 京太郎「気を取り直してバイトでもするか」 京太郎「コンビニでもらってきた求人雑誌を…」 京太郎「ん?『雀荘のスタッフ募集中!』?」 京太郎「この雀荘って先週行った中心街の雀荘じゃないか」 京太郎「面白そうだからやってみよう!」 ―――――――――――― バイトに参加するまでの過程はキンクリじゃ! ―――――――――――― おっさま「…というわけや、ほなこれからよろしく頼むで須賀ちゃん!」 京太郎「ありがとうございましたー」 おっさま「ええ仕事しとるやん須賀ちゃん、給料割増しとくでー」 京太郎「ありがとうございます!」 由子「こんにちは、なのよー」 京太郎「あ、真瀬さんじゃないですか」 由子「お、須賀君なのよー」 京太郎「その制服…ってことは真瀬さんもここで働いているんですか?」 由子「実は先週入ったばかりなのよー」 京太郎「奇遇ですね、俺も今日入ったばっかりなんですよ」 京太郎「真瀬さんはどうしてこのバイトをしようと思ったんですか?」 由子「気になったからかな?」 由子(須賀君を待つために須賀君が来た翌日から始めた、なんて言えないのよー) 京太郎「そうですか」 カランコロン 京太郎「いらっしゃいませー」 ?「ふむ、ここが大阪の雀荘か東京とあまり変わらんな」 由子「むぅ…あの人は…」 京太郎「知っているんですか、真瀬さん!」 由子「あの人は白糸台高校の主将、弘世菫なのよー」 京太郎「白糸台…照のいた高校か」 菫「ほう、君は照を知っているのか」 京太郎「はい、っていつの間に!?」 菫「それに、君は確か、姫松の真瀬…といったか」 由子「初めまして、なのよー」 菫「ふむ、これはいい。そこの二人、私と打たないか?」 京太郎「照に勝った俺をなめるな!受けて立つ!」 菫「君が照に勝った?笑わせてくれる、では早速始めようか!」っマシュマロ 菫「よろしく頼む」モグモグ 京太郎「よろしくお願いします」 おっさま「よろしくさん」 由子「じゃあ始めるのよー」 開局 おっさん「悪いな真瀬ちゃん、それロンや1000」 由子「はい、なのよー」 菫「…」モグモグ チラッ 京太郎(さっきからやたら弘世さんに見られてる感じがする) 東2局 由子 24000 親 京太郎 25000 おっさま 26000 菫 25000 全員ノーテンのため流局→東3局へ 東3局 由子 24000 親 京太郎 25000 おっさま 26000 菫 25000 全員ノーテンのため流局→東4局へ 東3局 由子 24000 京太郎 25000 おっさま 26000 親 菫 25000 菫(ようやく張れたか…よし) 【シャープシュート】 標的:京太郎 京太郎(なんだこの殺気は…!) 菫「ロン(物理)」 京太郎「は……!?」 東4局 由子 24000 京太郎 13000 おっさま 26000 親 菫 37000 京太郎「ここで一気に取り返す!」 おっさま「お、いい威勢やな」 京太郎「それです!ロン!」 菫(私の親がががが)ポロッ 由子「マシュマロが卓に落ちたのよー」 【店長の権限】 対象:菫のマシュマロ おっさま「おい姉ちゃん、さっきから黙っとったけどいい加減それ食いながら麻雀するのやめーや」ゴッ 菫「」ジワッ 南1局 親 由子 24000 京太郎 21300 おっさま 17700 菫 37000 おっさま「真瀬ちゃん、それロンや」 おっさま「ワイもそうやすやすと取られとるわけやないんやで」 京太郎「で、点数は?」 おっさま「2000や」 ズコー 菫(これが本場大阪のノリというものか) 南2局 由子 22000 親 京太郎 21300 おっさま 19700 菫 37000 京太郎「今度は流さねえ!」 京太郎「ツモ!6000オール!」 菫「なん…だと?」 南2局1本場 由子 16000 親 京太郎 39300 おっさま 13700 菫 31000 由子「そろそろ混ぜるのよー」 由子「ツモ、8100・16100なのよー」 京太郎「え?」 おっさま「ちょっと待って、え?」 菫「」ジワッ 由子「緑一色なのよー」ドヤ 南3局 由子 48300 京太郎 23200 親 おっさま 5600 菫 22900 京太郎とおっさまが同コンマのため流局 南3局1本場 由子 47300 京太郎 22200 親 おっさま 8600 菫 21900 菫(うぅ…マシュマロがないと駄目だ…) 京太郎「ロン!16300!」 菫「」ウルウル オーラス 由子 47300 京太郎 38500 おっさま 8600 親 菫 5600 由子「このまま逃げ切るのよー」 由子「ロン、1000なのよー」 終局 1位 由子 48300 2位 京太郎 37500 3位 おっさま 8600 4位 菫 5600 由子「お疲れ様なのよー」 おっさま「お疲れ様やでー」 京太郎「お疲れ様でした」 菫「お疲れ様でした…」 京太郎「じゃあ俺はそろそろ昼休みなので抜けますね」 おっさま「ういー」 菫「なあ、君」 京太郎「俺のことですか?」 菫「君、名前は?」 京太郎「俺は三箇牧高校麻雀部一年の須賀京太郎です」 菫「そうか、須賀か…覚えておくよ」 菫「それと…これを渡す。私の連絡先だ、いつか私がここに来たときにまた打とう」 京太郎「わかりました、ありがとうございます!」 菫「それでは私は行くよ、じゃあな」 由子「ありがとうございました、なのよー」 京太郎「昼休みも終わったし、午後も頑張っていこう!」 由子「おう、なのよー!」 カランコロン 京太郎「いらっしゃいませー」 怜「いらっしゃいましたでー」 京怜「「あ」」 京太郎「園城寺さんじゃないですか!」 怜「須賀君やないか!」 由子「あれ?2人は知り合いなの?」 怜「ふっふっふ、私は須賀君の腕の中で寝た女なんやで」 由子「それは本当なの?」 京太郎「少なくとも真瀬さんが想像しているものとは程遠いものですが、一応本当です」 怜「実はな……」カクカクシカジカ 由子「なるほど…なのよー」 怜「あのときの須賀君はかっこよかったなー」 怜「せやった、これ私の連絡先や」 京太郎「あ、どうも」 怜「それでや、須賀君、由子、私と打たへん?」 京太郎「はい、よろこんで!」 由子「こちらこそ、なのよー」 怜「よっしゃ!」 怜「ほなよろしく~」 京太郎「よろしくです~」 おっさま「よろしくやで~」 由子(この空間はなんなのよー) 開局 京太郎「ツモ!3200オール!」 怜「やっぱり中々やるなー」 東1局1本場 親 京太郎 34600 南 おっさま 21800 西 怜 21800 北 由子 21800 怜「とにかくこの流れを止めるわ」 怜「ロン、1300や」 おっさま「ほいほい」 東2局 京太郎 34600 親 おっさま 20500 怜 23100 由子 21800 京太郎「親は流されたけど!まだまだ行くぜ!」 おっさま「ロン、9600や」 京太郎「Oh…」 東2局1本場 京太郎 34600 親 おっさま 31100 怜 23100 由子 12200 怜(またつかわせてもらうわ) 【先読み】発動! 跳満から4段階下降で3900。したがって おっさま(お、ひっかかったわ) 【蜘蛛の巣】発動! 京太郎「リーチ!」 おっさま「通らんわ、ロン、6100や」 東2局2本場 京太郎 28500 親 おっさま 37200 怜 23100 由子 12200 京太郎「ロン、8600です!」 由子「役満和了ってから調子が出ないのよー」 東3局 京太郎 37100 親 おっさま 37200 怜 23100 由子 3600 怜(この勝負は終わらせない、最後まで、続ける!)キィィィィン 【先読み】発動! 満貫から4段階下降の2000 京太郎「ロン、2000です」 東4局 京太郎 39100 おっさま 37200 怜 23100 親 由子 1600 怜(ようやく和了れるわ) 【先読み】発動せず! 怜「ロン、2000や」 終局 京太郎 39100 おっさま 37200 怜 25100 親 由子 -400 京太郎「おつかれさまでした」 おっさま「おつかれやでー」 由子「おつかれなのよ…」 怜「おつかれさま…」ハァハァ 京太郎「大丈夫ですか?」 怜「ああ、まあ大丈夫や。須賀君と打てて楽しかったで、ありがとな」 京太郎「いえいえこちらこそ、ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」 おっさま「おー、須賀ちゃんも言うようになったなー」 由子(やっぱり蚊帳の外なのよー) おっさま「これが今日の分のバイト代や」 京太郎「ありがとうございます!」 おっさま「礼を言うのはこっちや、初めてなのによう働いてくれたわ。ほいじゃ、おつかれさん」 京太郎「おつかれさまでした」 京太郎「さて、このあとはどうしようか」 京太郎「金も入ったし買い物に行くか」 京太郎「スーパーに行くか」 商品リスト 1.プリン 70円 2.マシュマロ 70円 3.かりんとう 70円 4.ポッキー 70円 5.プロ麻雀せんべい 70円 6.WEEKLY 麻雀 TODAY 650円 7.ティッシュ 400円 8.自由 京太郎「こんくらいでいいか」 プリン 食べると調子up ポッキー 誰かの部屋に行くときに持っていくと好感度up プロ麻雀せんべい 当たった大人キャラに、街に行くと会えるようになる かりんとう 使用してから1週間コンマ下一桁判定のとき+1、2桁判定のとき+10 マシュマロ 対局前に使用選択、対局中雀力×1.5 ティッシュ ハッスルの成功率が上がる、使用可能回数5回 WEEKLY 麻雀 TODAY 1回しか読めません。 無条件で雀力up 買い物をした! 京太郎「夜は何をしようか」 京太郎「エイスリンさんと勉強しようと思ったけど、流石にこんな時間に会いに行くのは迷惑だろうからやめた!」」 【4月第4週 休日】終
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6412.html
【16日目】 京太郎「朝か、財布が軽いや……ははっ」 京太郎「どっかに落ちてないかな……」 午前 京太郎「現在朝7時、待ち合わせは9時」 京太郎「懐は……」 京太郎「どうにかして稼げないかな」 京太郎「落ちてないか探しに行こう」 京太郎「チャンピオンが何やってんだろうな」 京太郎「ひーふーみー」 京太郎「480円か、拾えただけ十分だよな」 京太郎「待ち合わせまであと1時間」 京太郎「まだできることはある!」 京太郎「雀荘に行ってみるか」 京太郎「これでも一応チャンピオンなんだ」 京太郎「どれだけ稼げるか試してやるぜ!」 京太郎「よろしくお願いします」 男A「あんた、そのお面外してくんねえか?」 男B「集中できない」 京太郎「す、少しわけがありまして」 男C「まあ、いいだろ、早く始めようぜ」 一位 京太郎 188 二位 男B 132 三位 男A 97 四位 男C 34 トビ 男C「なんつー火力だよ」 男B「しかし、その打ち筋どっかで見たような……」 京太郎「気のせいですよ、気のせい」 男A「もう一回打つぞ!」 京太郎(待ち合わせまでできて一回……どうしよう) 京太郎「受けて立ちましょう」 男A「よし、じゃあお前が負けたらそのお面を取ってくれ」 男B「たしかに、興味がある」 男C「今度は負けねえ!」 一位 京太郎 220 二位 男B 167 三位 男A 104 四位 男C 42 トビ 男C「はは……あはは」 男B「やりすぎちまったな」 京太郎「ですね……」 男A「まあ後は俺が見とくからお前は帰りな」 男B「またどこかの卓でな」 京太郎「ありがとうございました!」 男A「おう、チャンピオンは礼儀正しいな」 京太郎「ば、ばれてました!?」 男A「三連続三倍満なんてお前以外にできねえからな」 男B「ま、誰にも言わねえから安心しろ、じゃあな」 京太郎「は、はい!それでは!」 カランコロン 男C「はっ!俺は一体!?」 男B「もう半荘打つぞ」 男A「俺たちも若いのには負けてらんねえからな」 京太郎「待ち合わせは9時だったのだけど」 京太郎「8時半、もう少しゆっくり来ればよかったか?」 京太郎「でも朝から疲れたな……少しベンチで休むか」 京太郎「ん、そういえば俺は男子のチャンピオン、憩さんは女子の二位だったんだよな、それじゃあ……」 『チャンピオンの女性関係に迫る!』 『激写!夜のチャンピオン!』 京太郎「……ってなことになりかねないぞ!」 京太郎「ま、考えすぎか」 憩「京太郎くん、待った?」ハァハァ 京太郎「いや、今来たところですよ」 憩「そか、よかったぁ」 憩(デート前日に5回もスるなんて何やっとるんやウチは~!) 憩(おまけに今朝は3回もヤってもうたし……) 京太郎「じゃ、行きましょうか」 憩「イく!?」 京太郎「えっ?」 憩「ああいや、なんでもないで」 憩「ほなレッツラゴーや!」 ―――――――――― 【築地】 京太郎「一回来てみたかったんですよねー」 憩「テレビとかでもようやってたな」 京太郎「あ!あそこでマグロの解体ショーやってますよ!」 憩「うわぁ、でっかいなぁ」 京太郎「ですね!」 「お、あんたら高校生かい?」 京太郎「はい!」 「するってえとインターハイ帰りの観光ってところだな、どうだ、あんたらもやってみないか?」 京太郎「いいんですか!」 「おうともよ、姉ちゃんはどうする?」 憩「んー、ウチは遠慮しとくわ」 「そうか、んじゃ兄ちゃんは?」 京太郎「俺は……」 京太郎「やります!」 「元気がいいな!ほらよ、このあたりを切ってみな」 ―――――――――― 京太郎「楽しかったですね!」 憩「せやねー」 京太郎「どうして憩さんはやらなかったんですか?」 憩「ウチ……魚がちょっと苦手やさかい、ごめんな?」 憩「食べるのは大丈夫なんやけど、触るのは、少し」 京太郎「そうだったんですか……すみません」 憩「ええってええって、ほな次行こ、次!」 京太郎「スカイツリー高っ!」 憩「ほんまやなぁ」 京太郎「高い所は大丈夫なんですか?」 憩「うん、流石にそれは」 京太郎「にしてもきれいですね、東京の街」 憩「都心の高層ビルに下町の一軒家、色々あっておもろいね」 京太郎「東京って大きいんですねー」 憩「せやな」 憩「この東京に住んでる人のほとんどがインターハイ見とったんや、って思うと、こう……来るもんがあるな」 京太郎「何人の人が応援してくれていたんでしょうね」 京太郎「店に来てみたぞ」 憩「このストラップかわええな~」ニコニコ 憩「決めた!ウチこれ買いますーぅ」 京太郎「じゃあ俺は……」 ラインナップ マスコットのストラップ 400円 スカイツリーの置物(小) 600円 スカイツリーの置物(大) 1200円 スカイツリークッキー 800円 京太郎「お土産にクッキーを買ったぞ」 憩「クッキー、買ったん?」 京太郎「はい、おいしそうなので」 憩「ふーん……」 京太郎「あれ、どうかしましたか?」 憩「別になんでもないですよーぅ」 京太郎「次はどこ行きましょうか?」 憩「お腹空いてきたからどっかで食事したいなぁ」 京太郎「あ、あそこに丁度良さそうな喫茶店がありますよ」 憩「ネコカフェ……猫がいっぱいおるところなんやろか?」 京太郎「とりあえず行ってみます?」 憩「うん!」 ニャーニャーニャー 憩「可愛い~!」 京太郎「本当に猫がたくさんだ」 「こちらのネコカフェは子猫ちゃんたちと遊びながらお茶を楽しめます」 憩「にゃにゃんにゃんにゃん?」 ニャーニャニャウー 憩「にゃにゃー」 ニャニャニャー 京太郎「猫と会話を?」 憩「うん、かわええわ~」フニョフニョ 京太郎「憩さんが楽しめてるようで良かったな」 ニャニャーニャー 憩「あ、ちょっ、どこ入ってるん、やぁっ///」 京太郎「ね、猫が憩さんのスカートの中に!」 ウニャー 憩「あっ、そこっ、にゃ、あっ」 京太郎「猫よ、ありがとう」 京太郎「もう大丈夫ですか?」 憩「うん、おおきに」 憩(濡れてもうた……) 憩(このまま行くと―――) ―――――――――― 京太郎「お城のようなホテル!こんなところですることはただ一つ!」 憩「や、やめてぇ……」 京太郎「涙目ほどそそるものはない!」ガバッ 京太郎「……濡れている……だと?」 京太郎「けいさんはいんらんだったんですね、げんめつしました」 ―――――――――― 憩(―――なんてことに!) 憩「ダメやダメや!」 京太郎「どうしました?」 憩「ななななんでもないで!」 憩「う、ウチお花摘みに行ってくるわ!」ダダダ 京太郎「お花摘み?なんのことだ?」 京太郎「さっきから少し様子おかしいみたいだったし、ついて行ってみるか?」 京太郎「つけてみよう!」 京太郎「まだそう遠くへは行っていないはずだし」 京太郎「ん?あれは……下着屋?」 京太郎「なるほど、お花摘みとはそういうことだったのか」ウムウム 京太郎「しょうがないよな!一緒に遊びに行ってる人が入っていったんだから!」 京太郎「俺はそれについていっただけだから!」 バタム 「いらっしゃいま……せー……」 京太郎(くっ、やっぱり視線が痛いぜっ!) 憩「京太郎くん!?」 京太郎「早速見つかった!」 憩「な、なんでここに……?」 京太郎「いや、お花摘みの意味がわからなかったんで」 京太郎「こんなところにいたら悪いですよね、外で待ってます」 憩「待って!」ギュッ 憩「……えっとぉ、その……」 憩「一緒に選んで……くれへん?」ウワメ 京太郎「へ?」 憩「あわっ!何言うとんやウチは!」 京太郎「……憩さんがそういうなら……これとか」 憩「なんで手元にあんねん」 京太郎「これとかどうですか?」 憩「これ、ウチのと似とるな」ジトッ 京太郎「し、知りませんよ!偶然ですって!」 憩「ほんまやろなぁ?」ニコッ 京太郎「笑顔が恐い!?大体俺が憩さんのぱんつを見たことがあるだなんてそんなオカルトあり……ありましたね」 憩「いつ見たんや?」ゴゴゴ 京太郎「いつってほら、あの日ですよ、俺と憩さんが初めて会った日」 憩「……そういえば」 京太郎「あれが憩さんらしいなって思ってたんで」 憩「そっか、まだ覚えててくれたんやな」 憩「……って、そんな話夏祭りのときにもしたな」 京太郎「あの日のことは忘れないですって、言いましたからね」 憩「京太郎、くん」 京太郎「…………憩さん」 憩「…………」ゴクリ 京太郎「さ、試しに穿いてみてください!」 憩「……えぇぇ」 憩(良い雰囲気やったのに……) 憩「デートのしめと言ったら観覧車やな」 憩「京太郎くん、今日は楽しかった?」 京太郎「ええ、色々な憩さんが見れてよかったです」 憩「そっか、よかったぁ」ニコッ 京太郎「」ドキッ 憩「……あのときも言うたけど」 憩「ウチ、京太郎くんと出会えてよかった」 憩「照ちゃんやエイちゃんたちとインターハイ優勝できたし」 憩「……でも、照ちゃんにはまた勝てへんかった」 憩「ウチ……やっぱりダメな子やなって思う」 憩「みんなを集めたのは京太郎くん、勝てたのは照ちゃん」 憩「ウチはなんもできへん」 京太郎「そ、そんなこと……!」 憩「みんなが羨ましいんや、エイちゃんや咏ちゃんみたいに可愛くなくて」 憩「照ちゃんや郁乃さんみたいに強うなくて」 憩「霞さんみたいに……あるわけでもない」 憩「後輩の京太郎くんの方が強うなってるし」 京太郎「…………」 憩「ウチの取り柄って、何なんやろって、あはっ」 京太郎(憩さんの顔、笑ってるのに) 京太郎(どうして、どうして……っ) 憩「そろそろウチらの番やな」 憩「さ、乗ろか」 京太郎(……何か言わないと) 京太郎(あのときみたいに、俺が止めないと) 憩「デートのしめと言ったら観覧車やな」 憩「京太郎くん、今日は楽しかった?」 京太郎「ええ、色々な憩さんが見れてよかったです」 憩「そっか、よかったぁ」ニコッ 京太郎「」ドキッ 憩「……あのときも言うたけど」 憩「ウチ、京太郎くんと出会えてよかった」 憩「照ちゃんやエイちゃんたちとインターハイ優勝できたし」 憩「……でも、照ちゃんにはまた勝てへんかった」 憩「ウチ……やっぱりダメな子やなって思う」 憩「みんなを集めたのは京太郎くん、勝てたのは照ちゃん」 憩「ウチはなんもできへん」 京太郎「そ、そんなこと……!」 憩「みんなが羨ましいんや、エイちゃんや咏ちゃんみたいに可愛くなくて」 憩「照ちゃんや郁乃さんみたいに強うなくて」 憩「霞さんみたいに……あるわけでもない」 憩「後輩の京太郎くんの方が強うなってるし」 京太郎「…………」 憩「ウチの取り柄って、何なんやろって、あはっ」 京太郎(憩さんの顔、笑ってるのに) 京太郎(どうして、どうして……っ) 憩「そろそろウチらの番やな」 憩「さ、乗ろか」 京太郎(……何か言わないと) 京太郎(あのときみたいに、俺が止めないと) 京太郎「……憩さん」 憩「なんや?」 京太郎「俺に全て教えて、見せてくれませんか?」 京太郎「憩さんのホントの気持ち!」 憩「せやから、ウチはみんなに会えてよかった、京太郎くんに会えてよかった」 憩「でも、ちょっぴりみんなが羨ましいなーって」 憩「そう思っ「違います!」」 京太郎「違います、憩さんが思ってるのはそんなことじゃないはずです」 京太郎「ちょっぴり、なんかじゃないはずです」 憩「ほんまや!」 京太郎「本当なんですか?」 京太郎「嘘ついてないなら、まずは俺の目をしっかり見てくれませんか?」 京太郎「どうして、ずっと俯いてるんですか?」 京太郎「どうして、笑顔を見せようとするんですか?」 憩「……っ」 京太郎「憩さんはナンバーワンです。誰にも負けない、強い人です」 憩「そんなこと……ない」 京太郎「可愛くないって言いましたけど憩さんの笑顔は素敵で無敵です、強くないって言いましたけど強くなかったら個人戦二位も団体戦一位も取れないじゃないですか」 京太郎「忘れたんですか?三箇牧高校麻雀部の部長は憩さんなんですよ」 京太郎「あともう一つは……しょうがないですけど、大きいからいいってわけじゃないと思います」 京太郎「それに、ある人は言いました「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」と」 京太郎「憩さんは俺にとってのナンバーワンでオンリーワンなんです」 憩「ぅ……ぅ……」 京太郎「さっきも言いましたけど、憩さんはナンバーワンです。誰にも負けない、強い人です」 京太郎「でも、俺の前では素直になって良いんですよ」 京太郎「涙をこらえて笑わないで、その涙を見せても」 京太郎「『女の人の泣き顔は、見たくないです』けど、泣くのをこらえている女の人の顔は、もっと見たくないです」 憩「ぅぇっ、ぇう………」ポロポロ 憩「悔しい、悔しいよぉ……」ポロポロ 京太郎「よしよし」ポンポン 憩「ひぐっ、うえっ……」 京太郎「一年かけて照に勝てないんだったら今度は二年かければいいんです」 京太郎「それでも勝てなかったら四年かければいいんです」 京太郎「照を追いかけて、プロになって負かせればいいんじゃないすか?」 憩「うんっ……うんっ……」ポロポロ 京太郎「もうそろそろ着いちゃいますね」 憩「もう少し……このまま」ギュッ 京太郎「わかりましたよ、お姫様」 憩「今日はおおきに」ニコッ 京太郎「どういたしまして」 憩「また、一緒に遊びに行こな」 京太郎「はい、またいつか」 憩「あ!あっちにUFOが!」 京太郎「えっ!どこですか!?」チュッ 京太郎「……え?」 京太郎「憩さん、今何を……?」 憩「ひ・み・つ、やで」ニコッ 憩「じゃあねー!」 京太郎「……なんだったんだ一体?」 夜 京太郎「ただいまですよー」 洋榎「なんや、嬉しそうやな」 京太郎「ええ、まあ」 洋榎「そかそか、弟子が楽しそうなのはええことや」 洋榎「そういえば、昨日ウチのこと放置しとったよな?」 京太郎「放置?」 洋榎「トイレの紙のうなってもうたのに呼んでも来てくれんかったやないか!」 京太郎「いやいやそんなことあるわけないですって」 洋榎「とにかく今夜はウチに付き合ってもらうで!」 京太郎「で、何するんです?」 洋榎「豆まきや!」 京太郎「豆まき、って節分じゃないんですから」 洋榎「へ?今節分やろ?」 京太郎「……まあいいとして、鬼役は誰にするんですか?」 洋榎「漫辺りでええんとちゃう?」 コンコンコン 漫「こんな時間に誰や?」 漫「もう少し待ってやー」 コンコンコンコン ゴンッ パラパラ 漫「何の音!?」ガチャ 洋榎「今や!」 洋京「おにはーそとー」パラパラ 洋京「ふくはーうちー」パラパラ 漫「ちょ、主将!?い、痛っ!」 洋榎「まだまだこれからや!」ビシュッ!ビシュッ! 京太郎「うおおおおおお!」ドビュシッ!ドビュシッ! 漫「きゃああああああ!」 恭子「なにやってるんですか全く」 洋榎「すみません」 京太郎「ごめんなさい」 恭子「君、須賀君やったっけ?主将のアホには付き合わんでええですから」 京太郎「はい……」 漫「うぅぅぅぅ……男は敵や!」ガルル 恭子「とりあえず主将は掃除をお願いしますね」 洋榎「ウチはダメで須賀はええんか!?」 恭子「須賀君に落度は無いんで」 洋榎「須賀ぁ……」 京太郎「えーっと、その」 恭子「」キッ 京太郎「ひとりで頑張ってください」 洋榎「う、裏切り者ぉー!」 【16日目】終了 【17日目(最終日)】開始 京太郎「今日で東京ともお別れか」 京太郎「荷物のほとんどはもうあっちに送っておいたし、これでこのホテルからもおさらば」 京太郎「色んなことがあったな、ほんと」 午前 照「……暑い」 京太郎「しょうがないだろ、夏なんだから」 照「その中でもとりわけ暑い、まず日焼け止め塗って」 京太郎「自分でやれ」 照「背中とか塗れないから」 京太郎「はぁ……わかったよ」 照「そこくすぐっ、はぁっ」 京太郎「変な声をだすな」ペシッ 照「健全な美少女の背中をたたくなんて京はひどい」 京太郎「健全なんだったら泳げるだろ、行こうぜ」 照「美少女の方は否定しないんだ……」ボソッ 京太郎「ん、どうかしたか?」 照「いや、なんでも……でも行かない」 京太郎「はぁ?お前海来て泳がねえとか何言ってんの?」 照「まだ泳げないから」ユビツンツン 京太郎「はぁ……なんだよそんなことか」 京太郎「いいから来い」グイッ 照「ちょっと、何を」 京太郎「俺が泳ぎを教えてやるよ、それでいいんだろ?」 照「……」コクッ 照「」バシャバシャ 京太郎「よーし放すぞー」 照「うわっ、ぬぅ!」バシャ、バシャ…… 照「京、助け……て……」ゴボゴボ 京太郎「なんで水深1mでおぼれるんだよ……」 照「暑い……疲れた……ウゴケナイ」 京太郎「まだ1mも泳げてないだろ、ほら」 照「かき氷食べたら泳げるかも」 京太郎「あのなぁ……」 照「かき氷、かき氷」 京太郎「わかったよ、絶対にはぐれんなよ」 照「だいじょーぶ!」 京太郎「信用できないんだよなぁ」 照「むぅー」 京太郎「ほらよ」 照「な、なに」 京太郎「こうして握ってればはぐれないだろ?」ニギッ 照「うん……そうだね」 京太郎「じゃあちゃっちゃと食ってまた泳ぐぞ!」 照「泳ぎたくない……」 京太郎「でもさあ、どうするんだ?」 京太郎「彼氏ができて、いざ海水浴とかプールに行ったら泳げねえって」 京太郎「嫌だろ?」 照「……京が彼氏なら」 照「だいじょーぶ」 京太郎「……そっか」ポリポリ 照「うん」 照「あ、私イチゴ、お代はよろしく」 京太郎「いや待てそれはおかしい」 照「お財布持ってきてないし、こういうのは彼氏がおごるのが道理」 京太郎「彼氏じゃねえからな!」 照「ごっこってことで」 京太郎「はぁ……」 「ありがとうございましたー」 京太郎「はいよ」 照「ん」ガツガツ 京太郎「食べるスピード速くね!?」 照「おいしかった、あうっ!」キーン 京太郎「ったく、一気に食うからだぞ」 照「むぅ……正論」 京太郎「ふんっ!」プシュー 京太郎「ふんっ!」プシュー 照「なにしてるの?」 京太郎「浮き輪だよ、照が泳げねえとつまんねえからな」 照「私のために?」 京太郎「安物だけどあった方がいいなって」 照「そっか、ありがとう」 照「後は私がやるから、京は泳いでていいよ」 京太郎「お前一人にすると迷うじゃん」 照「だいじょーぶ」プシュー 照「はぁ、っ」プシュー 照(よく考えたら、これって……間接キス?) 照「~~~!///」プシュー 京太郎「ん?何ショートしてんだ?おーい」 照「完成」 京太郎「じゃあ早速行こうぜ!」 照「う、うん……」プイッ 京太郎「?」 京太郎(俺、何かしたか?) 京太郎「沖に行くぞ!」 照「ん……わかった」 京太郎「来れるかー?」 照「待って」バシャバシャ 照「はぁ、疲れた」 京太郎「もう少しだから頑張れ、頑張ったら……なんかしてやるよ」 照「本当に?」 京太郎「あんま金かかるのは無しな」 照「頑張る」 京太郎「よし、じゃあ行くぞ」 照「うん」 照(どんどん京が遠くに行っちゃう……)バシャバシャ 照(頑張らないと、頑張ったら……) 照「っ!?」 照(足がつって)バシャ…… 京太郎「照ー?どうしたー?」 ザバァーン 照(な、波が……) 京太郎「……照っ!」 照(……せっかく) 照(せっかく二人っきりだったのに……) 溺れたのはこれで二回目だった 目が覚めた 目の前にあったのは二人の女の子の泣き顔だった 妹と、私の友だち ―――隣ではもう一人の友だちが寝ていた これが一回目の時の記憶 胸に痛みを感じて、目が覚めた 目の前にあったのは顔、汗でまみれた顔だった ずっと昔からの”友だち”の顔だった 目が覚めた 目の前にあったのは知らない天井、感じたのは窓から射しこむ夏の陽光 そして、私の手を包む温かさだった 照「寝てる……の?」 京太郎「……すぅ……んんっ!」ビクゥッ 照「うわっ」 京太郎「すぅ……ごご……」 照「なんだ、よくあるアレ」 照「あのとき……」 京太郎『照!照ッ!』 照「あんなに顔が近かった……つまり……///」ボフッ 照「違う、京はそんなに大胆じゃないはず」 照「…………」 照「もう一眠り」 京太郎「浮き輪、流されちゃったな」 照「うん」 京太郎「また、いつか来るか?」 照「うん」 京太郎「……ごめんな」 照「うん」 照「それは違うと思う」 照「前も、今日も溺れた私を助けてくれたのは京」 照「そばにいてくれたのも京、寝てたけど」 照「だから謝るのはこっち、感謝するのはこっちだから」 照「京は謝らないでいい」 照「ね?」 京太郎「……ごめn」チュッ 照「ありがとう」ニコッ 京太郎「照……?」 照「さ、帰ろ?」 京太郎「お、おう……」 咏「おーい、こっちだよ~」 霞「あらあら、二人仲良く手を繋いじゃって、青春ねぇ」 郁乃「霞ちゃん、おばさんくs」ガシッ 霞「何か言いましたかねぇ?」 郁乃「な、なんも~」メソラシ 憩「京太郎くんは毎日大変やね!」プイッ 京太郎「えっ?どうしました?憩さん?」 エイスリン「ケイ!シット!」 憩「エ、エイちゃん!」 京太郎「シット……sit……座る?」 霞「みんな揃ったことだから、行くわよ?」 霞「あ、そうそう帰りも千里山の子たちが乗るからそこはよろしくね」 竜華「お願いしますーほら怜も」 怜「お願いします」 霞「そんなのいいから早く乗っちゃいなさい」 郁乃「今日は何やろか~」 咏「ちょーっといくのんは黙っててくんないかねぃ」 憩「次に東京に来るんはいつなんやろなー」 照「来年は大阪のはず」 エイスリン「マタキタイ!」 京太郎「ですね、また頑張りましょう」 竜華「ウチらも負けへんで!」 怜「泉と船Qがおるからそう簡単には行かんで」 京太郎「俺は関係ないですね」 霞「あら、そうとも言えないわよ?女装して出てもらうかもしれないし?」 京太郎「は……?」 京太郎(車の中、暇だけど何しよう) 京太郎「何かして遊びましょうか」 郁乃「お、ええな~」 憩「嫌な予感しかしいひん……」 照「同じく」 郁乃「何にする?ウノ?トランプ?王様ゲーム?」 京太郎「そうですね…… 50とか?」 京太郎「王様ゲームとか?」 郁乃「了解やで~」 憩「もう嫌や嫌や嫌や」 郁乃「まあまあそう言わずに~」 京太郎「そうですよ、楽しみましょうよ!」ニンマリ 竜華「うっわ、凄い笑顔やな」 怜「なんかゲスいわ」 咏「ま、私はなんでもいいんだけどねぃ」 京太郎「それじゃあ、王様だーれだ!」 憩「ウチが王様や!」 憩「行きのリベンジしたるで!」 憩「3番が4番に膝枕する、や!」 郁乃「私4番~」 咏「さ、3番……」 エイスリン「ハヤク!」 咏「うぅ、早く来いよ……」 郁乃「ほな遠慮なく~」 郁乃「あ~やわらかいわ~」 郁乃「咏ちゃんの太もも最高やな~」 怜「竜華のが一番や!」 郁乃「比べてみるか~?」 怜「上等や!失礼するで」 咏「うわっ、ちょっ」 怜「ん……やっぱり竜華のがええな、ほら」フニッ 咏「ひゃわっ!」 怜「竜華のはちゃうねん、もっとやわらかいんや、こうむちっと」 郁乃「ん~確かにな~」フニフニフニ 咏「あうっ……お、お前らぁ~!」カァァ 郁乃「ほな次いこか~」 怜「せやな」 エイスリン「オーサマダーレダ!」 郁乃「私が王様やで~」 咏「うげっ」 憩「うわっ」 照「むっ」 京太郎「三者三様に轢かれてますね」 郁乃「ん~ほな、1番の人と5番の人が服をチェ~ンジや~」 照「1番、私」 憩「ウチが5番やな」 京太郎(これが咏と竜華さんだったら……)ゴクリ 照「京は見ないで」 京太郎「はいはーい」 憩「うーん、少し胸のあたりがキツイなぁ」 照「むっ、そっちだってお尻ブカブカ」 憩「そっちの方がええんですーぅ」 竜華「服替えても大差ないな」 怜「せやな」 憩照「ぐぬぬ……」 郁乃「また私やな~」 京太郎「これでラストですよ?」 郁乃「わかってるわかってる」 郁乃「命令は~ドゥルルルルルル」 怜「はよせや」 郁乃「4番の子と6番の子で服をチェンジや~」 エイスリン「4!」 竜華「ウチが6番や」 京太郎(竜華さん来たああああ!」 竜華「えっ……?」 憩「お薬の時間やね?」 竜華「んっ、この服キツイなぁ」 怜「竜華、そんなに揺らすと飛ぶで」 竜華「何が?」 京太郎(あー服がぱっつんぱっつんになってらぁ) 京太郎(極・楽!) エイスリン「……」ペタペタ 服「」シワァ エイスリン「マケタ……」 照「まだ大丈夫」 憩「せやせや」 エイスリン「ミンナ!」パァァ 竜華「きっ、つぅ」バシィーン 咏「あ、ボタンが」 京太郎「ふぇ?」トーン! 京太郎「痛たたた、何だこれ……ボタン?」 京太郎「ボタン!?」ガタッ 竜華「ボタン、飛んでもうた」キクズシ 京太郎「おもち、おもおもおmち」 京太郎「生まれてきてよかった」 【SA到着】 京太郎「売店か、どこも大体同じのしか売ってないんだよなー」 京太郎「んーと、何買おっかな」 ラインナップ 1.ご当地ま○もっこり 400円 2.うなぎクッキー 800円 3.胡散臭い指輪 800円 4.うなぎTシャツ 1000円 5.木刀 800円 6.ペナント 800円 京太郎「これにこれに……これと」 京太郎「木刀……見ると買いたくなるんだよな」 灼「ハルちゃん、これ似合うと思う?」 晴絵「う、うなぎTシャツ……?」 灼「可愛いんだけど、どうかな?」 晴絵「あ、ああ、そうだな、似合うんじゃないか?」 灼「わかった、ありがと」スタスタ 晴絵「ん?ちょっと待て、灼ってMだったっけ?」 灼「私はS、これはハルちゃんの分」 灼「お揃いだよ」ニコッ 晴絵「ストーップ!」 晴絵「一旦落ち着こう灼、な?」 灼「私はもともと落ち着いてるけど」 晴絵(嫌だ、流石にうなぎTシャツなんか着られない!) 晴絵(望になんて言われるか……) 晴絵(どうしたものか……んんっ!?) 晴絵「なあ、そこの君」 京太郎「はい、なんですか?」 京太郎(この人、それに……鷺森さん?) 晴絵「君、個人戦1位の須賀くんだよな?」 灼「えっ」 京太郎「ええ、まあ」 灼「えっ」 灼「ちょっと待って、君が男子のチャンピオンだったの?」 京太郎「あのときは言い忘れてましたね」 灼「」カタン カタン 晴絵(いまだ!)シュッ シュッ 灼(雑用かと思ってた……) 京太郎「あ、Tシャツ落ちましたよ」 灼「あ、ありがと……あれ、無い」 晴絵「灼ーそろそろ戻ろうか」 灼「うん……腑に落ちないけどわかった」 晴絵「ありがとな、須賀君」ボソッ 京太郎「はぁ……?」 京太郎(何だったんだ?) 京太郎「いいもの買えたし満足満足」 泉「あ、京太郎くーん」 セーラ「遅いでー!」 京太郎「えっと、時間は……やべっもうすぐじゃねえか!」 泉「まったく、しっかりしてくださいよ」 京太郎「うん、ごめん」 郁乃「今度は何して遊ぼか~?」 エイスリン「オーサマ、ダメ」カタカタ 憩「かなりへこんどるなー」 照「あれはしょうがない」 京太郎「じゃあ大富豪をしましょう!」 郁乃「大富豪やな~」 京太郎「大富豪です!」 エイスリン「ダイフゴウ?」 憩「大富豪ですーぅ」 セーラ「カードクバルデー」 泉「こういうのあんまり得意やないんですよね」 エイスリン「イチアガリ!」 照「大貧民……」 照「なんもかんも政治が悪い」 郁乃「そんな照ちゃんには罰ゲームやで~」 郁乃「エイスリンちゃんどうぞ~」 エイスリン「テル!福岡弁!」 照「福岡弁……そいは無理やけん」 照「ばってん、大阪弁ならなんとかなるやろ」 セーラ「できとるやん」 京太郎「俺の大富豪ですね」 京太郎「ちなみに都落ちは大貧民によるもののみとしてます」 セーラ「オレが大貧民か……」 京太郎「ふんふむ、江口さんですか……」 憩「えっちなのはだめやで」 京太郎「わ、わかってますよ、はははっ」 泉「わざとらしいですねー」 照「江口さんは無いけん、大丈夫やろ」 セーラ「なんやとー!」 京太郎「うむむ……照の場合もあるから、江口さんは男言葉禁止!憩さんとか泉みたいな女言葉でお願いします!」 セーラ「そ、そな、そないなこと……」 京太郎「はいはいはいはい!」 エイスリン「エグチセーラノ!」 エイ京「「ちょっといいとこ見てみたい!」」 京太郎「標準語でもいいですよ」 セーラ「う……わかりました」カァァ セーラ「いやっ、恥ずかしいです!」 泉「ほぉ……」カシャン セーラ「何録ってるの!」 泉「いえ、船久保先輩たちに送ろうかと」 セーラ「やめて!」 京太郎(くっくっく、手札は8が2枚とそれ以外は全てK以上) 京太郎(この勝負、もらった!) 郁乃「革命やで~」 京太郎「……は?」 京太郎「いや、革命返しだ!」 郁乃「ん~それは意外やったけど~」 セーラ「革命返し返し!」 京太郎「なっ!」 郁乃「これで、私の1抜けやな」 京太郎「大貧民……負けた」 郁乃「ほな罰ゲームたーいむ」ガバッ 京太郎「うわっ、ちょっ、何するん、あっ、そこは!」 郁乃「はい完成~」 -‐.  ̄ ¨ .‐- . , '´ `丶 , ' \ / / ヽ .' / / / / / '. i ! l | l / / / / ,.イ ,' l l ', ノ/ l | / / / / / ,' ハ | | | ヽ. //.| l | / /// / / / / V | | }! ト} // || | |/∠_// / /_/ ∠.._ト、| } /l\┴、. // /l| l Vチ≧z、 / / 斗≦升ラ ,' / | \ ヽ. /´_ /|! ヽ マセッfム、〃ノ,tfヒ込ソ / / l | ', \ `ヽ __レ´ . ヽ ヽヽ  ̄ . } . / / /,イ. | 、. \( }/ / / ヽ_ > ヽ ∠ ノj ' { .l { ヽ (`ヽ し'ノ. / リ .>、 'ニ ヽ ∠イ | | ', 人 r‐、_)^ ヽr廴r-イjノリ l fr>、_.∠rf^⌒! l lヽ.ゝ-ィ'ー┬´ , -‐- 、´l ノ从} `i^Y´ // ! l∧{ | | |____ / Yi | rゝ、ヽ.} //// 、 | l / \ / ⊥≠≦-ーr=チー‐ /  ̄ ¬´ \ / r‐ 'ノ ̄/ ̄ ゝ-f'ヽ `丶. / ヽ. { ( ̄ / ,' /´ | `、 r‐ヽ ! 〉 ', .ゝ / (/ l ヽ `)r'´ | / { _ (´ / | \r'レ' | .| / l _/_ヽ廴 / | ノヽ. | .| ∧ r f‐┴、 ヽ(_r‐、 } ' . | .| / ∧ ヽ | l ヽr= |// ) r‐、 | (て V .| r、_ノヽ ノ \ \ uヘ | .// (__r'廴 ) し'¬フ | ∨て ∧ \ \ ヽ l// / `T´ | l __ム ∧ ヽ \ ヽ ', l/ / | | レ' ヽ /| / \ \ \ \ ∨ l ,' } ', `(⌒メ. l ∧ \ \ \ \ ※京太郎です 泉「可愛え……」 エイスリン「イクノ、スゴイ!」 郁乃「せやろ~さすがやろ~」 京太郎「穴があったら入りたい……」 霞「大阪到着ー!」 泉「お世話になりました」 セーラ「おーきにー」 泉「江口先輩、ちゃんと挨拶せんと」 セーラ『お呼びですか?ご主人様』ニャン セーラ「やめーや!」 泉「それじゃ」 セ泉「「お世話になりました」」 霞「またみんなで遊びに行けたらいいわね」 憩「待ってるで」 エイスリン「ウン!」 泉「ほなさいならです」 セーラ「デンシャガデルデー」 霞「さて、私たちも帰りましょうか」 霞「清々荘へ」 咏「んーっ、この景色、久しぶりだねぃ」 憩「せやね、相変わらず綺麗や」 霞「はいはい、今日はもう遅いから各自解散ね」 霞「打ちたくなったらまた私のところに来ていいから」 霞「それじゃあ、解散!」 「おつかれさまでしたー」 京太郎「そういえばあと1週間だか2週間で夏休み終わりなんだよな……」 京太郎「宿題大丈夫かな……」 エイスリン「キョウタローオヤスミ!」ガチャ 京太郎「おやすみなさい」 憩「おやすみー」ガチャ 咏「おやすみ」ガチャ 京太郎「まだまだ俺の夏はこれから!……ってか」 京太郎「頑張ろ」 照「京」 京太郎「のわっ、って、照か」 照「話したいことがあるから、私の部屋に来てくれる?」 京太郎「話?」 照「」コクッ 照「荷物置いた後でもいいから」 京太郎「んー……どうしよ」 夜 京太郎「わかった、ちょっと待っててな」 照「ありがとう」 荷物を置いて、うーんやっぱりほこりはたまるよな 明日くらいに大掃除しておくか さーて照の部屋照の部屋ーっと 京太郎「入るぞー」ガチャ バタム 照「そこに座って」 京太郎「おう、なんだか広いな、照にしては珍しい」 照「あまり物は無いから」 京太郎「そっか」 部屋の中に置いてあるのは簡単な机とゴミ箱、鞄、本棚そして少しの服 それだけだった 生活感が無いというか、まるで――― まるでここに泊まっているかのようだった 京太郎「それで、話って何なんだ?」 照「…………」 照「責任」ボソッ 照「責任取って」 京太郎「責任?」 照「昼間のこと、覚えてる?」 京太郎「照が溺れた時のことか?」 照「そう、その責任」 京太郎「確かに照から離れてた俺が悪かったけど、それが何かあるのか?」 照「違う、そっちじゃなくて」 照「……私を助けたときのこと」 照は俯いた、一瞬だけ見えた頬は少し赤くなっているようだった 京太郎「心臓マッサージか?あれは強くやらないとダメって聞いたからさ、ごめんな」 照「そっちじゃない」 むぅ、とこちらに目を向けてくる 心臓マッサージじゃないとしたら何だ? 人工呼吸はする前に照が起きたからやってな……ああ、そうか 京太郎「人工呼吸のことか?」 照「……そう」 ぷいっ、とまた俯いてしまった 首ふり人形か何かなのか?こいつ 照「私の……初めて、を京に取られた、だから責任取って、訴訟」 照「大体、本人の合意なしにそんな……嫌だよ」 照「嫌、だよ」 今度は肩まで震えだしたぞ、まったく勘違いも甚だしいな 京太郎「言っておくが、人工呼吸なんてやってないぞ」 照「えっ」 照「…………」 照「えっ」 京太郎「なぜ二回言った」 照「信じられなかったから」 俺の信頼ってどんなもんなの? ちょっとこれはお仕置きが必要みたいだな 照「京みたいな女の子が好きで好きでたまらないような男の子が私みたいな美少女を目の前にして暴走しないほうがおかしいと思う」 だから俺どんな人間!? 照「……でも、なら……いいや」 京太郎「何が良いんだ?」 照「ううん、なんでもない」 京太郎「何でもないようには見えないんだが?」 髪をくるくるいじったり、微妙にそわそわしたり、こっちに目を合わせようとしなかったり 照「大丈夫ったら大丈夫」 京太郎「そっか、で、話はそんだけか?」 照「あっ」 今思い出した!みたいな顔して、照は見ていて飽きないな 照「京、今度は真面目に聞いてくれる?」 京太郎「さっきも十分真面目なはずだったんだけどな」 照「……じゃあもっと真面目に聞いて」 ぱちっ、ぱちっ、と蛍光灯の明かりが少し暗くなったり明るくなったりしている 少ない家具 無愛想な部屋 ここに住む基本無表情な照は、ゆっくりと口を開いた まるで時が止まったかのように 「私は東京に帰る」 その言葉は、俺の脳裏をゆっくりと横切り しっかりとその余韻を残していた 第三章【全国】終了
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6231.html
特別編 ふたりの日記、由暉子ver ※本編とは完全に別のものです。別の世界線とかそういうのです side京太郎 4月×日 麻雀部に入部した 男子が少ないこの学校でどうしようかと悩んでいたが、 『そこゆく1年男子。そう、そのスケベそうな君。どーよ?ちょっと麻雀打ってみない?今ならアイドル目指すいい子いるよ?』 という謎の勧誘を受けた。何この人、と思ったが、隣に同じクラスのロリ巨乳がいたので試しに、ということでやってみた 麻雀自体も中々面白かったし、他によさげな部もない 何よりロリ巨乳とお近づきのチャンス、ということで入部した あのおもちのために、やってやるぜ!! side由暉子 4月×日 正式に麻雀部に入部しました まぁ、今まで通っていたので何が変わるという訳ではないでしょうけど 早速新しい衣装を着て『よし!部員勧誘だ!形だけでもやっとかなきゃな!!』という爽さんに連れられ廊下へ たまたま男子が通りがかり、声を掛けてみると本当に入部したのはビックリでしたね よく胸を見てますが、話やすい人ですし、先輩達も男子がいると色々助かるということで結構みんな抵抗なく受け入れてました いきなり雑用とかなの確定ですかとも思いましたが、男子本人も特に気にしてないみたいです なんにせよ、これから楽しみです side京太郎 5月○日 麻雀のルールや役は大体覚えたが……勝てねぇ 成香さん、誓子部長、揺杏さんはともかく、由暉子とか勝てる気がしないし、爽さんなんか意味わからん。 なんだアレ別の生き物か やるなら勝ちたいんだけどなー しかし最近、大会に向けて、とか言って由暉子の新しい衣装が増えてる あのちっこさであの立派すぎるおもち……そりゃ大胆で可愛い衣装なら人気出るわ 畜生、打ってる最中にどーよ?とか聞いてきやがってありがとうございます side由暉子 5月○日 最近は京太郎くんもルールや役を覚えたようでよく打ってます でも私や爽さんには全く勝ててません。特に私と打つ時、胸ばっかり見てるから負けるんです 見るのはいいんですが、ちゃんと麻雀に集中しないと それでも大半の雑用や力仕事を引き受けてくれるのはありがたいです これから忙しくなってきますし、何かお礼をするべきですよね そう先輩達に言ったら、新しい衣装を着て見せればいいと言われました その通りにやったら確かに喜んでましたけど、こんなのでいいんでしょうか? side京太郎 6月△日 麻雀部がまさかの団体戦優勝、そして全国へ 軽い感じかと思ってたけど、全国でってのはマジだったのか…… 俺なんて全然だったのにな これからはもっと頑張ろう それと、最近由暉子が呼び出されることが多くなった 大会で活躍して目立つようになってからか、つまらん男が寄ってくる、と爽さんと揺杏さんが言っていた 由暉子もさすがに変な男についてったりしないだろうけど、大丈夫か? side由暉子 6月△日 かなりきつかったけど、団体戦は勝てました これから全国、先輩達は全国デビューだ!って言ってました 全国……私達がどこまで行けるかはわかりません でも、やれるだけのことはやりたいです それと、最近男子に呼び出されることが多くなりました 告白されたり、連絡先聞かれたりとちょっと困るので先輩達に相談すると、京太郎くんが彼氏ということにすればいいと言ってくれました 実際そう言うとすぐに終わりますし、これはいい解決法です side京太郎 7月□日 最近クラスでよく男子に無意味に叩かれたり、女子に由暉子と二人きりにされたりする なんだ?何かやったのか? 男子はリア充爆発しろ!とか言ってくるし 麻雀部にいるからか?確かに女子ばっかりだが、2人くらい小学生男子みたいなのがいるけど 成香さんは小動物みたいだし、由暉子は抵抗しない、誓子部長は保護者? よく分からん、何もやってないはずなのに ま、由暉子や部に迷惑かかってないならいいか side由暉子 7月□日 学校ではすっかり私と京太郎くんが付き合ってる、ということになってました 2,3回くらいしか言ってませんけど、噂ってすごいですね おかげで呼び出されたりもなくなりました ただ、他の女子から色々聞かれるのがちょっと大変です 付き合ってないのにどこまでいった、どうやって落とした?とか聞かれても困ります 適当に返せばいい、と爽さん達が言うので、『ご想像にお任せします』と返すようにしました 何か余計に騒がれてる気もしますが、大丈夫でしょう。悪い気もしませんし side京太郎 8月●日 ま、まさかの全国制覇だああああああ!! マジで?マジなのか!? 本当に全国制覇するなんてすげーよ!! みんな泣いてたわ、感動で 俺も、もっと頑張ってみるかな…… side由暉子 8月●日 ほ、本当に全国制覇しちゃいました!! 流石の爽さんも最後は茫然としてましたし、揺杏さんも、成香さんも誓子さんも泣いてました 去年は麻雀なんてほとんどやってなかったのに、いいんでしょうか まさかのことにあんまり現実味がありません でも、それでもすっごく嬉しいです!! side京太郎 9月◇日 最近やたらと由暉子に取材やらなんやらが増えた アイドル路線、とか言ってたけどマジでアイドルになりそうな勢いだ 1回、マジで瑞原プロが来てて、次期牌のお姉さんにとかって話があったとか 由暉子には他校からまで野郎から告白とかが増えたとかだし 大変そうだなー しかし、クラスの女子がいいのか?とか聞いてくるのはなんだ? 俺がなんだというんだろうか? side由暉子 9月◇日 最近は色んな人がくるようになりました 雑誌等の取材からグラビアまで本当にやるとは思いませんでした 特に瑞原プロが本当に来たのは驚きました 次期牌のお姉さん……面白そうではありますが、まだ高校1年生ですから決められません それと、そういうのを抜きに卒業後プロに興味ないかとも聞かれました 他校の男子からも色々増えましたし、アイドルって実際は大変なんですね 少し部に顔を出す時間が減ったのが、少し寂しいです side京太郎 10月▽日 今日は由暉子の誕生日だったので、みんなでお祝いをした 俺は手編みのマフラーと手袋をプレゼントした 衣装とかじゃなく、普段使えるようなデザインにしたものだったが、由暉子は喜んでくれた 秋の大会も近く、最近忙しいのに俺の指導だってしてくれてるし、これくらい当然だ 最近は由暉子や爽さんと打っても前みたいにすぐ飛ばされたり焼き鳥だったりも減ってきたし 次の大会は俺だってやってやるぜ! side由暉子 10月▽日 今日は私の誕生日で、みんながお祝いしてくれました すっかり忘れていて、サプライズのような形で驚きましたが、とても嬉しかったです みんなからプレゼントを貰いました。でも爽さんがくれたプレゼント、派手な下着はなんでしょうね? 京太郎くんからは手編みのマフラーと手袋を貰いました 普段使えるものを、ということでしたのでさっそく明日から使います 最近は練習も頑張ってるのに。ありがとうございます、京太郎くん side京太郎 11月■日 今日はとんでもない話を聞いた 俺が由暉子と付き合っている、という話だった 6月に由暉子自身がそう言った、と告白して玉砕した男子から聞いた すぐに部室で聞くと、『……やっべ、忘れてた』と爽さんが言った アンタが元凶か! 一応由暉子の負担を減らすため、という理由があったからいいが、せめて一言言えよ 由暉子にも確認を取り、今後はそういうことは無い、ということで話が付いた side由暉子 11月■日 今日、部室で京太郎くんがいきなりとんでもないことを言ってきました 『俺と由暉子が付き合ってるって、どういうことですか!?』 成香さんは驚くし、揺杏さんはお茶を吹くし、それが誓子さんが勉強しているノートにかかるしで大変でした 『……やっべ、忘れてた』と爽さんが言い、京太郎くんに噂の件を伝えることを忘れていた、ということでした 京太郎くんもちゃんと分かってくれたみたいで良かったです でも、なんでしょうね 『そういうことは無い、ってことでな』と京太郎くんに言われた時、少し胸が痛かったです side京太郎 12月◎日 今日はクリスマス、なので麻雀部でクリスマスパーティーをした 正直、有珠山でこういうことやっていいのか疑問でもあるが 『楽しければいいじゃん?』という爽さんの一言で解決した プレゼント交換では、由暉子のブロマイドが当たった 部屋に飾るか、と冗談半分で言うと、じゃあ撮り直そう!ということで由暉子とのツーショット写真を撮ることになった 由暉子も言われるがままに、俺の腕に抱き着くような形になり、俺は腕の柔らかい感触のせいで何も言えなかった 後日、ツーショット写真は焼き増しするとか。俺としてはみんなで撮るのもいいんだが、ま、いいか side由暉子 12月◎日 今日はクリスマス、なのでみんなでクリスマスパーティーをしました 多少やっていいものかの疑問はありますが、爽さんが言うように、楽しいからいい、です プレゼント交換では、京太郎くんの用意した可愛らしいマグカップとテディベアでした 結構良いものですし、大事にします それと、京太郎くんに私の写真が当たってしまい、それから流れで京太郎くんと2人で写真を撮ることになりました もっと寄って、等と言われたので、思い切って腕に抱き着いちゃいました 京太郎くんの腕、思ったより逞しかったです。写真を早めに送ってもらえるよう頼みましょう side京太郎 1月☆日 新年あけましておめっとさん 今日はみんなで初詣に出掛けた 由暉子は着物を着ていて、なんと今回は揺杏さんが用意したものじゃないらしい 自分で着てみたかったからレンタルしてみたとか。似合ってていいと思う。綺麗だ それからお参りを済ませ、おみくじを引いた。結果は吉。ま、いっか 爽さんや揺杏さんが大凶引くまでやるとか小学生みたいなこと言ったりしてた。気持ちは分かるけど女子高生のやることじゃなねーよ 何故か由暉子は見せてくれなかった。あんまりいいこと書いてなかったか? side由暉子 1月☆日 新年あけましておめでとうございます 今日はみんなで初詣に出掛けました せっかくだからと着物をレンタルしてみました。みんな、京太郎くんからも綺麗だ、似合うと言われて嬉しかったです お参りを済ませた後、おみくじを引きました 爽さん達は何か騒いでいましたが……正直、仏教とか神道?のことなのにいいんでしょうかね 結果は小吉……恋愛、自分でも気付かない想い、はやく自覚するべし……なんでしょうか 恋愛なんて、相手はおろか男子だって京太郎くんしかいないのに…… side京太郎 2月▲日 今日はバレンタイン、という訳でチョコを貰って、そしてあげた。逆チョコって奴だ 普段のお礼も兼ねて、いいだろう でも爽さんと揺杏さんのジョークグッズみたいなチョコは許さん。無駄に高い技術でチョコとわさびを組み合わせるな 他のみんなもくれたが、由暉子がやけに凝ったチョコをくれた アイドルがそういうことしていいのか?と聞くと少し機嫌を損ねたようにそっぽ向かれた 後で何か埋め合わせでもするべきか? ホワイトデーに何かやるかな side由暉子 2月▲日 今日はバレンタイン、なので普段のお礼も兼ねてチョコを作りましたが、京太郎くんからももらってしまいました しかも誰よりも美味しかった……料理、勉強し直すべきでしょうか 京太郎くんに渡す時、頑張って手作りしたのに、『アイドルがそういうことしていいのか?』って言われました 別にいいじゃないですか。ちょっとムッっときたのでしばらく話してあげません でも、アイドルだからって。私だって1人の女の子で……アレ? 女の子として……なんでしょう。私、何を考えて? 分かりません、京太郎くんのことを考えると、変な考えばかり浮かぶのも、分からないことだらけです side京太郎 3月◆日 今日はホワイトデー、バレンタインの時のお返しも兼ねて、由暉子と2人で出かけることに 正直、爽さんや誓子さんが卒業して少し落ち込んでいるかとも思ったが、そんなことはなかった むしろ、今まで以上に頑張ろうという感じだった お互いにお返しのものを選ぼうと色々な店を回ったが、中々これというものがなかった 昼を適当なところで済ませた後、無理に今選ばずいいものがあれば、ということになり、そのまま午後は遊ぼうという話になった 映画やゲーセンなど、色々なところを回っていると、すぐに日も暮れてしまった 最後にいい景色が見れる場所があると由暉子に案内され、向かった場所は人気のない公園だった しかしそこは、夕日が綺麗に見えるいい場所でもあった しばらく2人で静かに夕日を見ていると、不意に由暉子から袖を引っ張られた なんだと思いながら由暉子の方を向くと、不意打ちでキスされた 唇はすぐに離れ、正直状況が全く理解できなかった が、それは何故か由暉子も同じようで、キスしてきた由暉子の方もかなり困惑した様子だった そのまま由暉子は走ってどこかへ行ってしまった そうしてしばらく経ち、今に至る まさかとは思うけど、由暉子の奴…… side由暉子 3月◆日 今日はホワイトデー、なのにとんでもないことをしてしまいました…… お互いにバレンタインのお返しをするため、京太郎くんと出かけました 初めは色々な店を回っていたのですが、あまり良いものがなく、午後は遊ぶことに そのまま色々遊んだ後、前に先輩から聞いた綺麗な夕日が見える公園に行きました 話に聞いてはいましたが、そこで見る夕日はそれ以上に綺麗でした しばらく見ていてふと隣を見ると、京太郎くんの横顔が見え、そこからは正直無意識でした 京太郎くんの服の袖を掴み、こっちを向かせて……私からキス、しました 京太郎くんも驚いていたと思いますが、私の方がもっと驚きました どうして、なんで……そんなことばかり考え、気付けばそこから走っていました そのまま家に帰っても、顔が熱いのもやけに鼓動が早いのも、いくら経っても収まりません だって、私から……でも……嫌じゃ、なかった? じゃあ……私は……京太郎くんのことが…… 京太郎「あー、この日のことは忘れられねーわ」 由暉子「私もです。ずっと前からだったとはいえ、自覚する前から無意識にキスなんて……」 京太郎「お前部室で翌日会うなり即行キスしてきただろ」 由暉子「確認したかったんです。本当に好きなのか、勢いじゃなかったのか」 京太郎「で、確認できたから?」 由暉子「押し倒しちゃいました」テヘ 京太郎「テヘ、じゃねーよ。真顔でやんな」 京太郎「ったく、後から来た成香さんは真っ赤になるし、揺杏さんはノリノリで根掘り葉掘り聞いてくるし」 由暉子「ガッツリ見せつけるかのごとく語ったからいいじゃないですか」 京太郎「揺杏さんが『私が悪かった、だからもういい。マジで砂糖吐く。げっろ』って言っても止めなかっただろ」 由暉子「愛が抑えられなくて……そういう京太郎も今、抑えてないですよ?」 京太郎「……ま、同意できるしな」 由暉子「結局こうなりますね。私からでも、最後はされるがままになりますし」 京太郎「嫌か?」 由暉子「むしろ、もっとお願いします」 カンッ!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6179.html
特別編 京太郎は今 「ふー、やれやれ。鶴賀の近くまで来たと思ったら龍門渕に行けとか、竹井先輩も人使い荒いな」 「……しかし和の写真か……どんな格好なんだろうな……また玄さんに送って」ピリリリ 「電話?照さんか。はい、もしもし」 「ええ、はい。じゃあ年末年始はこっちで過ごせるんですね」 「咲も喜んでるでしょう。え?麻雀?いやだなー、せっかくの家族水入らずなんですから、ゆっくりとやってくださいよ」 「あはは。いや、本当勘弁してください。おじさんとどっちが先に飛ぶかということはしたくないんです」 「ああ、そういえばこの前思い出したんですけど、昔結婚するーとか約束してましたよね?」 「ああ、覚えてました?まぁ今となっては俺なんか照さんと釣り合いませんし、無理な話ですよねー。アレ?どうしたんですか?」 「え?なんか涙声っぽいですけど……ああ、そういえばこの前言ってたシュークリームとケーキ、なんとか作れるようになりましたよ」 「ええ、楽しみにしててください。それじゃ」ピッ 「途中で泣いたり、どうしたんだろ」ピローン 「メール?愛宕洋榎さん、新ネタ考えました?」 「…………うわっ、つまんねぇ。面白さとおもちが足りない、っと」 「えっと、後こないだ小蒔さんに送ってもらった鹿児島の地鶏の刺身の写真を付けて、送信っと」 「新ネタってか古いネタじゃねーか。ん?他にもいくつかメール?」 「豊音さんから『シロが炬燵から全く動かないよー』……こたつむり状態の白望さんの写メ……」 「こたつの電源切りましょう、っと」 「阿知賀から穏乃か。『みんなで憧の神社の手伝い!』……巫女服っていいなぁ……でも宥さんはそれでも厚着するのか」 「みんな似合ってるぞ、っと」 「他にメールは」ピリリリ 「また電話?今度は怜さんか」 「もしもし。え?今ですか?今1人ですけど…」 「未来が見えた?俺の見られたくないものが見られてる未来?」 「なんだろ……副会長から押し付けられたロリ物のエロ本か?最近買った参考書表紙ダミーの巨乳巫女物か?」 「それとも友達から借りた先輩物エロゲか……ちょっと和に似た女優の巨乳物DVDか……こっそり撮ってたインハイおもちブロマイドか」 「ああ、はい。ええ、ありがとうございます。気を付けます」 「え?声に出てた?あー……忘れてください」 「へ?病弱娘物?確かハギヨシさんのコレクションから借りたことはありましたけど」 「あの、なんでいきなり『よっしゃ!』とか言ってるんですか?」 「いやまぁ大丈夫ですけど……分かりました。それでは」ピッ 「怜さん大丈夫なのか?それにしても見られたくないものか」 「ま、怜さんが昼寝しながら変な夢でも見たんだろ」 「お、電車来た。さて、早いとこ行ってしまうか」 カンッ!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6424.html
「ななっ!今度さ、みんなでプール行かねえか!」 「プールっすか?」 「お前らもどうだ?」 「麻雀の方がいい」 「だ、だよねー」 「そんなこと言って、どうせ泳げないんだろ?」 「そんなことはない」 「へー、じゃあ証明しろよ!今週末俺んちの前で集合な!」 「首を洗って待ってて」 「ははっ!よく言うぜ!」 「京太郎、どうだったよ」 「照姉ちゃんも行くってさ!」 「よしよし、楽しんでくるんだぞ」 「父ちゃんは車よろしくな!」 「おう、任せとけ」 【十日目 決勝戦】 京太郎「痛た……なんだ今の夢」 京太郎「照と、咲とモモ?」 京太郎「……いよいよ、今日なんだよな」 京太郎「もこ、っ、離れろ」 もこ「んむー」ギュゥウ 京太郎「絶対起きてるだろ!」 もこ「起きてないー」ギュゥゥウ 京太郎「起きてんじゃねえか……はぁ」 京太郎「もこー離れろー」 もこ「んーん」 京太郎(どうにかして起こさないとな……) 京太郎「もこーもこー」 京太郎「……そうか、まだ起きないんだな」 京太郎「あぁ、今わかったよ、それがお前なりの考えなんだよな」 京太郎「それじゃあ俺はもう行く」 京太郎「ラ・ヨダソウ・スティアーナ」 もこ「!」 もこ(ラ・ヨダソウ・スティアーナ……別れ) もこ「……」ガバッ 京太郎「お」 もこ「……嫌だ」 もこ「京太郎、まだ……」 京太郎「ん?」 もこ「まだ、共に、戦場へ」 京太郎「……ああ」 京太郎「いいぞ、行き掛けに朝飯食ってくか」 もこ「うん!」ニコッ 京太郎「荷物とかはもうまとめたか?」 もこ「準備万端、心配無用」 京太郎「よし、いざ出陣だ!」 京太郎「俺が一番乗り、か」 京太郎「この卓で、打つんだよな」 桃子「京太郎に先越されたっす……」 咲「もう、速すぎだよモモちゃん」 桃子「咲も体力つけないとダメっすよー!」 咲「そうは言っても、私運動音痴だし……」 京太郎「……なあ二人とも、話があるんだ」 咲「わかった」 咲「でもね、最後は京ちゃんが頑張らないとだよ」 桃子「照姉と約束をしたのは京太郎なんっすからね」 咲「そうだよ、ここまで来るのは私たちみんなの約束、でも勝つか負けるかは京ちゃん自身なんだから」 京太郎「……ああ、そうだな」 京太郎「絶対に勝つ」 京太郎「またみんなで打って、俺が勝つ」 照「…………」 京太郎「四人揃ったな、じゃあ――」 「――試合、開始だ」 東一局 親 咲 25000 桃子 25000 照 25000 京太郎 25000 全員ノーテンのため、流局 咲「ノーテン」 桃子「ノーテン」 照「ノーテン」 京太郎「ノーテン」 京太郎(……) 京太郎(幸先悪っ!) 京太郎(まあいい、これで……)ゴッ 照「…………」ゴッ 照の【照魔鏡】と京太郎の【照魔鏡】発動! 照「…………」 照(…………京) 東二局一本場 咲 25000 親 桃子 25000 照 25000 京太郎 25000 照「ツモ、600・1100」 照(……私の親番) 照(でも、京相手にどれだけ稼げるんだろう……) 京太郎(照の連続和了……今日なら、俺なら) 京太郎(まだ太刀打ちできる気がする!) 東三局 咲 24400 桃子 23900 親 照 27300 京太郎 24400 京太郎(いや、さっきのただの意気込みだから) 京太郎(少ししか自信が無かったから) 京太郎(なのになんで……) 京太郎「ロン、12000」 京太郎(マジで和了っちゃってんの俺!?) 照「…………」 京太郎(まあいい、これで親番は流した!) 京太郎「まだまだこれからだ!」 東四局 咲 24400 桃子 23900 点数移動:14300 照 15300 親 京太郎 36400 京太郎「照、それポン!」 京太郎(俺の親番……ここでもっかい行っとくか!) 京太郎(……咲、お前の十八番、借りるぜ!) 京太郎(いや、できないだろうけど……) 京太郎「カン!」 グラッ 京太郎「……っ」 京太郎「…………」 咲「京……ちゃん?」 桃子「ツモらないっすか?」 京太郎「っあ、ごめんごめん」スチャ 京太郎「……よし!」 京太郎「嶺上ツモ!4000オール!」 照「…………」 桃子(……まあ、このくらいっすかね) 桃子(こっから先は、ステルスモモの独壇場っすよ) 桃子が[ステルスモード]に移行しました 東四局一本場 咲 20400 桃子 19900 照 11300 親 京太郎 48400 京太郎(跳満に親満!ツイてる!ツイてるぜ俺ァ!) 咲「京ちゃん、それロン、16300」 京太郎「えっ」 京太郎「…………」 京太郎「えっ?」 咲「なんで聞きなおしたの」 南一局 親 咲 36700 桃子 19900 照 11300 京太郎 32100 照(流石に甘すぎたかな……) 照(ここからは、本気) 照(誰にも邪魔はさせない) 照「―――ロン、2000」 南二局 咲 34700 親 桃子 19900 照 13300 京太郎 32100 照「……ツモ、1000・2000」 照(ここは、もう攻める!)ゴッ 咲「!」ゾクッ 咲(この感じ……お姉ちゃん) 咲(大変なことになるかも……) 【鏡開き】発動! 南三局 咲 33700 桃子 17900 親 照 17300 京太郎 31100 照(最後の、親番) 手牌:一ニ112①⑧⑨南西北發中 ツモ:東 照(一索が頭、後は揃うのを待つだけ) 打:2 京太郎(ん?結構調子よくねえか?) 手牌:四四五133358③⑥⑥⑥ ツモ:5 京太郎(タンヤオ三暗刻、上手くいけば四暗刻まで行けるかも……) 京太郎(……あれ?) 打:③ 咲(二暗刻、多分これは、やっぱりお姉ちゃん) 手牌:三三三八222688④⑤⑦ ツモ:二 咲(でも、そっちがその気なら) 打:八 桃子(配牌四対子って……) 手牌:六七②②③④④④⑧東西西北 ツモ:東 桃子(まずは様子見っすね) 打:六 照(…………) 手牌:一ニ11①⑧⑨東南西北發中 ツモ:白 照(これで、一向聴) 打⑧ 京太郎(んーっと、これは……) 手牌:四四五1333558⑥⑥⑥ ツモ:四 京太郎(……狙ってみるか) 打:8 京太郎(でも、こんなこと前にもあったような……?) 咲「……ポン」 咲(お姉ちゃんのあの気配、昔と同じ……) 手牌:二三三三2226④⑤⑦ 【888】 咲(まずは……) 打:6 桃子(黒ばっかっすね) 手牌:七②②③④④④⑧東東西西北 ツモ:⑧ 桃子(混一色、一盃口か七対子あたりっすかね) 打:七 照(国士無双九萬単騎……) 手牌:一八11①⑨東南西北白發中 ツモ:9 照(これなら、勝てる) 打:八 京太郎(……そういや、よくあったっけ) 京太郎(みんな揃って役満手って) 京太郎(まあ俺は気づかなくて四暗刻崩しちゃったりしてたけど) 京太郎(今思うとクソもったいねえよな) 京太郎(……さて) 手牌:四四四五133355⑥⑥⑥ ツモ:5 京太郎(四暗刻単騎待ち……ってか三巡目でこれはおかしいだろ、どうなってんだ全自動卓) 京太郎(恐らくは照も役満……当たったら一溜りもねえ) 京太郎(でも、俺は……) 京太郎(直接対決だ、照) 咲(……んー) 咲(四槓子……和了れる、かな) 手牌:二三三三222④⑤⑦ 【888】 ツモ:8 咲「カン」 手牌:二三三三222④⑤⑦ 【8888】 ツモ:⑦ 咲(…………) 打:二 桃子(これで一向聴?っすかね) 手牌:②②③④④④⑧⑧東東西西北 ツモ:西 桃子(客風は来なくていいっすよ……) 打:北 桃子(もう集まっちゃったからしょうがないっすけど) 照(不要牌……?) 手牌:一119①⑨東南西北白發中 ツモ:⑦ 照(それだけじゃない、ヤオチュー牌がモモたちに流れてる) 照(こんなこと、今まで……) 照(……咲がずらした?) 照(いや、それなら既に手は止まってるはず) 照(…………) 照(違う、この感じ) 照(麻雀を始めたころに、段々引き戻されていくこの感覚……) 照(手が進まなくて、もどかしくて、けどわくわくして楽しい気持ち) 照(……懐かしい、気持ち) 打:⑦ 照(これは…………) 咲「ポン」 手牌:三三三222④⑤ 【⑦⑦⑦】 【8888】 咲(テンパイ……だね) 打:④ 桃子(……うわ) 手牌:②②③④④④⑧⑧東東西西西 ツモ:⑨ 桃子(一向聴のまんまっすか) 打:⑨ 照(……九筒) 照(モモのツモは本来、私のツモだったはず) 照(なら、私のツモは……) 照「…………っ」 手牌:一119①⑨東南西北白發中 ツモ:1 照(……一索) 照(もし、私の予感が当たってたら、これは多分京の和了り牌) 照(絶対的な確証はない、けどこの予感は本物) 照(オリることもできるけど、そうすれば勝ち目が無くなる) 照(…………) 照(……突っ張るか、逃げるか) 照(どうすれば……) ―――――――――――――――――――――― 京太郎「ポン!」 京太郎「チー!」 京太郎「それもポンだ!」 京太郎「さらにポォーン!」 咲「京ちゃんまた裸単騎?」 京太郎「男たるもの一個で十分だ!」 京太郎「それに今回はただの裸単騎じゃないんだぜ!」トン! 照「ロン、36000」 京太郎「そげぶっ」 桃子「致命傷っすね」 京太郎「……ちぇっ、前に一索捨ててたから和了れるって思ったのに」 京太郎「つーかその手だったら一索捨てない方が速かったじゃんか!」 照「安全だと思ったからね、考えなしの京とは違うんだよ」 京太郎「何だよそれー、危なくてもテンパイしろよー」 京太郎「高いのが恐くてやってられるかよ!」 咲「それ、完全に負ける人の台詞だよ」 京太郎「なあなあもう一局打とうぜ!」 桃子「そろそろ帰った方がいいっすよー」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「あ……」 照「終業だね」 桃子「今日はこれでお開きっすね」 咲「早く帰らないとまた先生に怒られるよ?」 京太郎「よし、早く帰ろう」キリッ 三人「切り替え早いな(っすね)」 京太郎「……あ、忘れてた!」 京太郎「ななっ!今度さ――――」 ―――――――――――――――――――――― 照(危なくてもテンパイ、か) 照(…………) 照(……私も) 照(前に、進もう) 照(たとえこれで当たっても、後悔はしない)スッ 照(これが、私の選択) 照(だから――) ――――トンッ 京太郎「――ぁ」 京太郎(……来た) 京太郎(これで……俺の勝ちだ)ギュッ 京太郎(後はただ、声を出すだけ!) 「ロ――――」グラッ (何だ、何だこれ……) (何かが、流れ込んでくる……) 「――――ンっ!?」 叫びと、目の前の人だかり 無意識の内に俺の足は走り出していて、誰の声も聞かずに飛び込む 柔い衝撃の後に少し温い水が体を包み、俺の前進を遮ろうとした 息つく間を与えずに手で水を掻いて押し出して、水が口を満たしても脚で水を蹴って押し退ける 掴みそうで掴めない感覚の先にあったのは、目指していた柔らかい肌だった 五つの感覚が、差し出した手を包む 抱えた女の子の顔は蒼白く生気を失っていて、その辛そうな表情に不安を覚える 咽る、気管に入り込んだ水に体が拒否反応を示したのだ 女の子を映す眼は光を失い、咽る内に呼吸もままならなくなり、脚からは力が抜けていく ――いなくなってほしくない ただ放すまいと腕に力を込める、絶対に救いたいと切に願う ――――だが、やがてはその願いも、込めた力も、意識が落ちると同時に果てた 京太郎「……はぁ、はぁ」 咲「京、ちゃん?」 桃子「大丈夫っすか?」 京太郎「ぁ、ああ、大丈夫だ――」 京太郎(深呼吸……深呼吸) 京太郎「すぅぅぅぅぅーー……」 京太郎「……はぁぁぁぁぁーー」 京太郎「……よし!」 ――――ロン!―――― ――――四暗刻単騎、32000!―――― 終局 京太郎 63100 咲 33700 桃子 17900 照 -14700 腹の底から声を出した、堂々と終わりの声を告げた、牌を倒した手は汗まみれで、なぜか体が熱かった それは、照を飛ばしたことの興奮からか、それとも―― 京太郎「俺の勝ちだ、照」 照「…………うん」 少しだけ下に向けた照の顔はどこか満足気で、今さっき脳裏に浮かんだ女の子の青褪めたそれが重なった ……じゃあ、俺が助けたのは…… でも、俺が照と水場に行くなんて、そんなこと、一回しか―― 『ななっ!』 ――何かが白くぼやけている ――何かが、思い出せない 京太郎「……なあ」 桃子「どうかしたっすか?」 咲「京ちゃん?」 京太郎「一つ、聞きたいんだけど」 京太郎「……俺、俺たちで海とか行かなかったか?」 照「…………」 咲「海?」 『今度さ、みんなで――』 京太郎「――――あ、いや」 京太郎「……プール」 そうだ 京太郎「プール」 膨れ上がった袋の結び目を解くように 京太郎「……三年前、みんなでプールに行ったよな?」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 俺は表彰式を終え、取材とかその他諸々の用事を済ませた後に街の喫茶店で照と落ち合うことになった ちなみに、咲とモモは都合が合わないので来ないそうだ 俺よりも取材が多い照は少し遅れて店へ来た あらかじめ俺が頼んでおいたココアを一口啜って、照は口を開いた 照「熱い」 京太郎「そりゃそうだ」 照「水が欲しい」 京太郎「はいよ」 照「ありがとう」 透明なグラスに入った水を火傷した舌でチロチロと舐める照の姿は、何と言うか可愛らしかった 照の様子が落ち着いたのを見て、話しかける 京太郎「で、話してくれるんだよな」 京太郎「三年前、俺に何があったかを」 照「……うん」 照「私は、もう逃げない」 もう一口ココアを啜って、照は話し出した ―――――――――――――――――――― 俺と照が出会ったのは、俺がモモと知り合ってから三年後、小学二年生のある春の日だった いつもは休日も暇な俺とモモで遊ぶはずだったが、モモは家の用事で遠出をしていたため、俺は暇な休日を過ごしていた 新たな出会いを求めて近くの公園へ出かけたときに、俺は照を見つけた 京太郎「なーなー姉ちゃん」 照「……何?」 京太郎「せっかくこんなに天気良いんだからさ!ぱーっと遊ぼうぜ!」 照「私には本で十分」ペラッ 京太郎「はっはーん、お前ひょっとして友だちいねーんだろ」 照「」ピキッ 照「そんなことない、友だちの一人や二人……」 京太郎「じゃあ俺とでも遊べるだろ?」 照「しょうがないな、お姉さんが相手してやる」 京太郎「よっしゃあ!何する?何する?」 照「えーっと、かくれんぼ、かな?」 京太郎「そんじゃあお前鬼だからなー!」 照「えっ」 京太郎「今日は楽しかったぜ!ありがとな!」 照「こちらこそ」 京太郎「モモがいないからひまだーって思ってたんだけどお前がいてくれてよかったぜ!」 照「……照」 照「宮永照だから、照って言って」 京太郎「テル、か俺は京太郎だ!」 照「……長いから京でいいかな」 京太郎「おう、大かんげーだ!」 京太郎「んじゃまた会おうぜ!じゃな!」 そのうち、照とモモと三人で遊ぶようになって、咲も混じって来るようになった いつからか俺たちは麻雀で時間を過ごすようになった 照曰く、俺は照と互角に打てるほどだったらしい。「曰く」や「らしい」というのは俺が昔のことを覚えていないからだ それこそ飛ぶこともあったが、今日のように照たちを飛ばすこともあったそうだ ……そうして、六年前の夏に俺たちは約束を交わした 国民麻雀大会で四人で打つ、という無謀で実現可能だった約束を 俺たちが小五になると照だけは中学に上がり、必然的に俺たちが一緒に遊ぶ回数も減っていった 距離感を感じた俺から照への呼び名は照姉ちゃん、と少し疎遠なものへと変わっていた そんなこんなで三年前、俺たちは中学へ上がり、照と麻雀部を設立した 顧問の先生は厳しい人で、遅くまで残っていると怒られたりもした 四人で麻雀を打って、喋って、帰って、遊んでいた それでも、照との距離は縮まっていないように思えた 照は一人だけ俺たちと違う学年で、中三ともあって先生に呼ばれたりして部活に来れないこともしばしばだった そこで、俺は四人の距離をもっと縮めるために、夏休みの間にみんなを県内のプールに誘った 元は俺の疑問を聞いた父さんの提案で、当日も父さんに連れて行ってもらった 俺たちが行ったのは、25mプールとか流れるプールだとか、ウォータースライダー、波のプールとかがあったりするオーソドックスでそこそこ大規模なプールだった 照とモモは流れるプールで泳ぎ、俺は25mプールで咲の泳ぎの稽古をつけていた 例の件は、その昼時に起きた ――――ここから先は、照の話によるものだ 【side-照-】 照「モモがどっか行っちゃった……」 照「みんな迷子になりすぎだよ、やっぱり私がしっかりしないと」 照「もう一泳ぎして行こう」チャプチャプ 照「…………」 照「私も京に教われば良かったかな」 照「けど、そうすると馬鹿にされそうだし……」 照「はぁ……、ッ!」 照「痛っ!」 照(あ、脚が……!)ジャバジャバ 私が脚をつったのは、流れるプールの中でも幅が大きいところ このままだと溺れる、と恐怖して 誰かが助けてくれる、と希望したその矢先――― ピンポンパンポーン 『ただいまより、安全確認を行いますのでご遊泳中のお客様はプールからお上がりください』 ―――無機質な音と少し低めの声が館内に響いた 照(なっ、なんで……) 周りの人の注意は当然プールサイドへ向いて、私の方は見もしない 溺れまい、ともがけばもがくほど力は発散されていって、息は途切れ途切れになっていく 呼吸を整えようとしても口に入ってくるのは水ばかりで酸素の一欠けらもないように思える ようやくプールサイドに人が集まって、大声が聞こえた 「助けろ!」とか「危ない!」だとか 人だまりの端から、飛び込んでくる人影が見えた。金色の軌跡が目に入った ああ、やっと助けに来てくれた、と安堵して、身体から力が抜けていった 荒い吐息が肌にかかって少しくすぐったかった 意識が遠のく中で、触れた手を握り返した 温かくて、優しい手を 気が付いて体を起こすと、目の前では咲とモモが泣いていて、私の隣では京が寝ていた 二人の話によると、あのとき私を助けてくれたのは京で、その京自身も息ができなくなって溺れてしまったらしい 咲「えっと、じゃあ私京ちゃんのお父さん呼んでくるね」 桃子「あ、私も行くっす!」 照「行ってらっしゃい」 咲「はーい、まだ寝てていいからねー」 ガチャ バタム 照「…………」 照「……京?」 隣で寝ている幼馴染に声をかけてみても―― 京太郎「ぐぅ……ぅ……」 ――返ってくるのは寝息だけだった 照「……もう」 ベッドが近いのでほっぺを突っついてみる 私のと比べると少し硬いほっぺは私よりも多くの表情を作り出す 笑ったり、怒ったり、寂しがったり、悔しがったり、京も咲もモモも私には作りにくい表情を見せてくれる 休日は遊びに連れ出して、平日は麻雀で相手をしてくれる ここ二年はあまりそういうことはできなかったけど、一人の私に構ってくれる 初めて遊んだときだって…………あれは京が寂しかっただけか 京太郎「ぐごぉ…………」 隣の恩人に「ありがとう」と小さく呟いて、手を握った 今度は、寝ている京は、握り返さなかったけど ――――――――――――――――――――――――― 照「……しばらくして京も目が覚めて、おじさんも来た」 照「次の日の部活動でもみんなで打った……でも」 照「異変があった」 京太郎「異変?」 照「京が弱くなってた」 京太郎「弱い……か」 照「前は点数計算もできてたのに、その日からはリーチも鳴きも役満もわからなくなっていて」 照「まるっきりの初心者になっていた」 京太郎「……は?」 照「私もよくわからないけど、多分溺れて気絶したときに京の頭がおかしくなったんだと思う」 京太郎「いやどういうことだよ」 照「事故のショックで記憶を失うとか、そういうことらしい」 京太郎「さっぱりわかんねえんだけど」 照「話を戻す」 京太郎「おい」 照「……咲は京を楽しませようと京を勝たせるように細工をするようになった」 照「私が東京へ行く前には8局全部プラスマイナスゼロなんてことができるようになってた」 照「モモも京を気遣って消えることが少なくなった」 照「……あの日から、私たちは変わってしまった」 照「変えてしまったのは、私」 照「だから、私はまた、京たちの輪から遠のいていった」 照「遊ぶこともなくなったし、麻雀をすることもなくなった」 照「そんなときに、母さんの転勤話がでてきた」 照「ちょうど白糸台からも話が来てたし、このままでいいと思って私は東京へ行った」 照「京は、モモと咲と一緒にいた方が幸せだと思った」 照「私はもう必要ないんだ、って思った」 京太郎「…………」 京太郎「まあ、何となくわかったけど、じゃあどうしてお前は三箇牧に来たんだ?」 京太郎「おばさんのことも、白糸台のことも都合悪いじゃんか」 照「白糸台は……嫌だった」 京太郎「部員の人たちは結構慕ってるみたいだったけど?」 照「私が入ってから麻雀部に来た人たちはほとんどが私目当てだった」ドヤァ 京太郎「若干どや顔しながら言うなよ」 照「そのうちにみんなやる気を無くしていって、その人たちと打つことも少なくなった」 照「私はただの客寄せパンダなんだ、って」 照「東京の上野だけに、ね」ドヤァ 京太郎「あーはいはい」 照「それから、だんだん麻雀に嫌気が差していった」 照「けどみんなとの約束も破るわけにはいかないから、続けた」 照「……それで、母さんから京が三箇牧に受かったって聞いた」 照「咲たちは長野の公立、京だけは大阪の私立、一緒にいるはずだった咲たちと京が離れた」 照「……私は京に謝ろうと思った」 照「あれさえなければ、京は咲たちと仲良くなれたはず」 照「あの日のことを全て打ち明けようって思った」 照「だから、今日……」 京太郎「ちょいタンマ」 照「なに?」 京太郎「お前、何か勘違いしてないか?」 照「?」 京太郎「俺が三箇牧に来たのは麻雀と勉強を頑張るためなんだけど」 京太郎「麻雀部、確か六年前に優勝してたし、全国二位もいるって聞いたし」 京太郎(あの学校複雑だからゆっくり探そうと思ってたんだけど、案外早く見つけちゃったんだよな……) 京太郎「別に俺があの二人と仲が悪いとかそういうわけじゃないぞ?」 照「そうなの?」 京太郎「今日見ただけでわかるだろ」 照「…………」ウーン 照「……あっ」ピコーン 京太郎「ったく、今の今までお前は……」 照「…………」ズズッ 京太郎「……なあ」 照「何?」 京太郎「陽も落ちるし、そろそろ帰るか」 照「うん」 京太郎「ホテルまで送ってくか?」 照「菫と淡が迎えに来るから大丈夫」 京太郎「そっか、じゃあまたな」 照「うん……あっ」 京太郎「どした?」 照「優勝おめでとう」 京太郎「ああ、ありがと」 照「バイバイ」 京太郎「またメールするからー!」 国民麻雀大会で優勝した! 京太郎「さて、どっか行こうかな」 夕 京太郎「結局暇だなー」 京太郎「他の人もゆっくりしてるんだろうし遊びに誘ってみるか」 京太郎「団体戦の労いも兼ねて雅枝さんを誘うぞ!」 京太郎「……人妻と遊びに行くっていいのか?」 prrr prrr 雅枝『愛宕です』 京太郎「雅枝さん!遊びに行きましょう!」 雅枝『いきなり何言うとるんやお前』 京太郎「団体戦、疲れたでしょう?」 雅枝『確かに疲れたけど、それがどないした?』 京太郎「なら洋榎さんの相手なんかしてないで俺と遊びに行って疲れを取りましょう!」 雅枝『どっちにしても疲れる気がするんやけど』 京太郎「まあまあ、行きましょうよ」 雅枝『そもそも行くってどこ行くんや』 雅枝『それに、夜用事があるから長くは遊べへんで』 京太郎「じゃあ行ってくれるんですね!」 京太郎「行くのは 雅枝「ファミレスで何するつもりや」 京太郎「駄弁ったり、くつろいだり」 雅枝「ええ歳した大人がええんやろか……」 京太郎「まっ、もう来ちゃいましたからね」 雅枝「せやな」 京太郎「雅枝さんは何を食べますか?」 雅枝「軽いもんでええわ」 京太郎「すみませーん!ハンバーグプレート二つー!」 雅枝「ちょいちょい待て!今軽いもん言うたやろ!」 京太郎「え?200gって軽くないですか?」 雅枝「単純な重量ちゃうわ!」 京太郎「あはは、わかってますよ、関西人を試しただけですから」 雅枝「アンタなぁ……」 店員「それで、ご注文は?」 雅枝「抹茶ぜんざい」 京太郎「じゃあ俺は……」 店員「かしこまりましたー」 雅枝「結局食うんか」 京太郎「こう見えて早食いなんですよ、俺」 雅枝「ふーん」 京太郎「素っ気無いっすね」 雅枝「遅くなりそうやから戒能プロに連絡しとこ」 京太郎「良子さんがどうかしたんですか?」 雅枝「ああ、戒能プロと臨海んとこの監督と善野監督とで飲み会行くんや」 京太郎「それが夜の予定っすか」 雅枝「ほな電話するから静かにしとき」 京太郎「」ピッピッピッ 京太郎「あ、良子さんですか?飲み会、俺も行っていいですか?」 京太郎「はい、了解っす!」 ピッ 京太郎「俺も行くことになりました」 雅枝「行くことにさせたんやろが」 京太郎「そうとも言いますね」 店員「お待たせいたしましたー」 京太郎「おっ、来た来た」 京太郎「そんじゃあお先に頂きまーす」 雅枝「ほんま気ままやな」 京太郎「そういえば絹恵さんってまだ成長してるんですか?」 雅枝「何の話しとるんや、ええ加減にせんと怒るで」 京太郎「洋榎さんは着けなくていいですよね、あれなら」 雅枝「使い回しばっかやから助かるわ」 京太郎「まあそうでしょうね」 雅枝「…………」 雅枝「娘たちと同じくらいの男となんて話しとるんや私は……」 京太郎「同感です」 雅枝「男子高校生と居酒屋行くってアカンやろ」 良子「オーライですよ、プロバブリー」メソラシ 臨海「久しぶりだな、須賀」 京太郎「お久しぶりです、監督さん」 善野「優勝おめでとな、須賀くん」 京太郎「どうも、ありがとうございます」 良子「早速中に入りましょうか」 京太郎「飲み会って大体どんなことするんですか?」 雅枝「アンタがさっきしようとしとったことや」 京太郎「ただ酒飲んで話すだけですか」 善野「そういうことやな」 良子「それではもう頼んでしまいますねー」 京太郎(流れで来たはいいけど……) 京太郎(適当に誰かと話すか) 京太郎「それにしても、なんでこの面子で飲み会なんてしてるんですか?」 京太郎「良子さんと善野さんと雅枝さんと霞さんならわかるんですけど……」 臨海「むっ、私がいると不満なのか?」グビッグビッ 京太郎「そうじゃないですけど、気になるなーと」 雅枝「前の合宿で協力もしてもろうたしな、あと石戸はああ見えて未成年やし」 京太郎「なるほど」 臨海「ふぇぇ、カイノー!須賀が虐めるぅぅぅ!」ビエーン 京太郎「えぇぇっ!?」 雅枝「もう出来上がってもうたんか……」 良子「待ち合わせ前にワンカップをスリーカップくらい飲んでましたからね」 善野「ええなぁ、お酒」 京太郎「飲めないんですか?」 善野「お酒とか、色々と先生に禁止されとるからダメなんよ」 善野「居酒屋来てもおつまみくらいしか食べられへんのよね」 良子「あ、そうでした善野さん、今度の姫松とのゲームなのですが」 善野「あー、せや頼んどったね、どないしました?」 良子「それがですね――――」 京太郎「……」チュー 雅枝「……」ヒョイ パクッ 京太郎「……」パクッ 雅枝「……」ゴクッ 雅枝「……何か話そか」 京太郎「そうしましょう」 店員「お待たせいたしましたー」 店員「こちら、砂肝と若鶏のから揚げでございます」 京太郎「」ピクッ 雅枝「」ピクッ 京太郎「から揚げ……」 雅枝「ほなレモンかけるで」 京太郎「え、何言ってるんすか?レモンかけるとか正気ですか?」 雅枝「から揚げにはレモンって相場はきまっとるやろ」 京太郎「雅枝さん、それ一回内科に行った方がいいですよ」 雅枝「から揚げにレモン無しで食べられる方がどうかしとるわ」 京太郎「俺の方が主流だと思いますけどね」 雅枝「ほな他のにも聞いたろか?」 京太郎「いいですよ、どうせ……」 「レモン?から揚げにレモン?……ププッ」 京太郎「とかなるんですから」 雅枝「さあどうやろな、そっちこそ」 「どうして、から揚げに何もかけないで食べることができるだろうか?いいや、できまい」 雅枝「とか言われるに決まっとるわ」 京太郎「なんで反語?」 京太郎「……雅枝さんの家に電話して答えてもらうってのはどうですか?」 雅枝「ふん、ええわ、愛宕家に勝負を挑むとはええ度胸や」 京太郎「じゃあ俺からかけますね」 prrr prrr 洋榎『はいはーい、いつもニコニコ元気な愛宕やでー』 京太郎「あ、洋榎さんですか?」 雅枝「なんや洋榎か……」 洋榎『京太郎か、どないしたん?』 京太郎「洋榎さんってから揚げに何かけます?」 洋榎『ウチと絹は何もかけへんで』 雅枝「……は?」 京太郎「雅枝さんがかけたりするんじゃないんですか?」 洋榎『オカン帰り遅いからな、絹とウチだけで食べとるんや』 洋榎『あ、もちろん作るんは絹やで』 京太郎「知ってます」 洋榎『今日も飲み会やいうし、たまには一緒に食べたいわ』 京太郎「……俺からも言っておきますね」チラッ 雅枝「……」 絹恵『お姉ちゃーん、ご飯できたでー』 洋榎『はーい、ほなまたな』プツッ 雅枝「…………」 京太郎「…………」 京太郎「俺の勝ちですね!」ドヤァ 雅枝「この雰囲気で言う言葉!?」 京太郎「んー、でも家族と食べた方がいいですよ」 京太郎「なるべく早く切り上げるとか……はもうしてるんでしょうね」 雅枝「……そうなんやけどな」 京太郎「俺も一人暮らしなんで寂しいんですよ、だから洋榎さんたちも寂しいんじゃないかな、と」 雅枝「せやったら今度うちに来るか?四人で食べるのも悪ぅないやろ」 雅枝「なんなら京太郎のこと迎えに行くのもええし、あとは……この後とか?」 京太郎「……雅枝さんが俺を家に連れ込んだら、洋榎さんたちってどんなリアクションするんでしょうね」 雅枝「…………」 雅枝「!」 雅枝「べ、別に変な意味は無いんやからな!」 雅枝「こうすれば洋も絹も京太郎も寂しないやろ!」 京太郎「わかってますよ、機会があればお願いします」 雅枝「それでええわ、それで」 雅枝(ちょっと変なこと想像してもうたやないか、まったく) そして四時間後 良子「きょぉたろぉ……もう遊べないの?」 京太郎「松山と大阪じゃあ流石に無理でしょう」 良子「いやだいやだいやだぁー!」ギュッ 京太郎「あーもう面倒くせぇ……」 雅枝「京太郎?聞いとる?」 京太郎「はいはい、それで洋榎さんがどうしたんですか?」 雅枝「それでなーそこで洋がなー」 臨海「焼酎もう一杯……」Zzz 善野「……そろそろお開きにしよか」 京太郎「ですね」 臨海「新大阪どっちらっらへ?」 京太郎「何言ってるのかわかんないっすよ」 良子「きょぉたろぉ、送っていってぇー」 京太郎「よっかからないでくださいよもう、ほらしっかり立って」 雅枝「あ、洋と絹が見えるわぁ……」 京太郎「いないですよ!どこにもいないですから!何見えてるんですか!」 雅枝「あはははぁ……」 京太郎(大人ってめんどくせぇ……) 善野「ふふふっ、ほな帰ろか」 京太郎「ちっとも笑いごとじゃないですよ」 洋榎「ほな監督お疲れさんさんさんころり~」 絹恵「さよなら~」 雅枝「本物や、本物がおる~」ウツラウツラ 洋榎「とっとと帰るで」グイグイ 雅枝「うぇへぇはぇ~洋の腕やわらか~い」 洋榎「気持ち悪いわ!」 絹恵「せやったら私は左!」 雅枝「絹もやわらかいなぁ~」 善野「また学校でな」フリフリ 良子「あぁぁ……帰りたくないー」ギュッ 京太郎「帰ってください、タクシー来てますから」 臨海「カリフォルニアへレッツゴー!」 運転手「えっ」 京太郎「新大阪まででいいですから!」 良子「きょぉたろぉとどこまでも~」 京太郎「さっさと離れてくださいよっ」 ブロロロロ 京太郎「というわけで帰りましょうか」 善野「ええの?」 京太郎「善野さんみたいな人が一人で夜道を歩いてたら危ないですからね、行きましょうか」 善野「よろしく頼むで、王子様」 京太郎「かしこまりました、お姫様」 京太郎「段々寒くなってきましたね」 善野「風邪引きやすぅなるのは勘弁や……」 京太郎「風邪と言えば……末原先輩ってどうなんですか?」 善野「どういう繋ぎ方しとるんや」 善野「恭子ちゃんはええ子やで、いつも一生懸命やし、洋榎ちゃんよりも主将らしいし」 京太郎「俺が打ったときも強かったですよ、少し自信なさそうに見えましたけど」 善野「宮永咲ちゃんにやられたときからあんな調子やったんや、洋榎ちゃんたちとみんなで励ましたけどな」 善野「今度、須賀くんと打ってみたいわ」 京太郎「はい、俺もです」 善野「これからも同じ大阪やさかい、よろしうな」 京太郎「ははっ、三箇牧は負けませんからね」 善野「こっちやって負けてばっかりやないんやで」ニコッ 善野「あ、もうここまででええわ」 京太郎「そうです、か、じゃあまた!」 善野「はいはい、お疲れさん」 京太郎「善野さんも送って無事帰って来たことだし、何かするか」 夜 京太郎「少し寒いけど散歩して来よう」 京太郎「夜も遅いし、いつも通り人もいないなーっと、あ」 京太郎「あの人は……」 エイスリン「ア!キョウタロー!」 京太郎「すっごく久しぶりな感じがしますね」 エイスリン「!」 エイスリン「ン……」ゴソゴソ エイスリン「キョウタロー、コレ!」つ|京太郎が笑っている絵| 京太郎「これ、俺のために?」 エイスリン「」コクッ エイスリン「キョウタロー、オメデトウ!」 京太郎「うわぁ、ありがとうございます!」 エイスリン「ドーイタシマシテ!」 京太郎「で、何してたんですか?」 エイスリン「sketch!」 京太郎「夜道を描いてたんですね」 エイスリン「ゼンゼン、カイテナカッタカラ!」 京太郎「ずっとホテルでしたもんね、やっぱりこっちの方が楽ですよ」 エイスリン「ラクチン!」ニコニコ エイスリン「…………」カキカキ 京太郎「……」ジーッ エイスリン「キョウタロー?」 京太郎「何ですか?」 エイスリン「ツキ、キレイ?」 京太郎「確かに綺麗ですね、それが何か?」 エイスリン「"I like you"ハ『ツキガキレイ』!」 京太郎「そうなんですか?」 エイスリン「ナツメソウセキ!」 京太郎「へぇ、そんなことが」 エイスリン「キョウタロー、ツキガキレイ!」 京太郎「同感ですね」 エイスリン「エヘヘ……」 エイスリンの好感度が上がった! 【11月第1週 休日】終
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6411.html
【12日目】開始 京太郎「三回戦、もっと強い人と戦えるのか……」 京太郎「燃えてきた!」 京太郎「今日も頑張ろう!」 午前 京太郎「三回戦ともなると人が多くなってくるな」 京太郎「気引き締めないと!」 三回戦開始(2位以上で通過) 親 男I 25000 男G 25000 男H 25000 京太郎 25000 京太郎「ロン、16000」 男H(こいつの雰囲気……鹿児島の県予選に……) 男I(都の予選の彼に……) 東2局 男I 25000 親 男G 25000 男H 9000 京太郎 41000 男I「ツモ、500・1000」 男I(彼はなんというか、陰鬱なものに包まれていましたね) 男I(自分の打ち筋を持たず、誰かを頼っているかのように) 男I(この人は、どうなんでしょうか) 東3局 男I 27000 男G 24000 親 男H 8500 京太郎 40500 京太郎(ここまでトントン拍子) 京太郎(このまま優勝!) 京太郎(なーんて上手くはいかないよな) 京太郎「ロン、16000」 三回戦通過 男I 27000 男G 24000 男H -7500 京太郎 56500 三回戦開始 親 憩 25000 女F 25000 女G 25000 由子 25000 全員ノーテンのため、流局 東2局一本場 憩 25000 親 女F 25000 女G 25000 由子 25000 女F「ロン、16300」 憩「え……?」 由子(荒川さん、それはどうなのよー?) 女G(個人戦二位、大したことない) 東2局二本場 憩 8700 親 女F 41300 女G 25000 由子 25000 全員ノーテンのため、流局 東3局三本場 憩 8700 女F 41300 親 女G 25000 由子 25000 憩「ロン、8900」 憩(まだまだ腐らんで!) オーラス 憩 17600 女F 41300 女G 16100 親 由子 25000 由子(焼き鳥、でもこのまま流せば通過なのよー)トン 憩(そ、そこで来るかー!) 憩(ノミ手……どうすりゃええんや……) 憩(真瀬さんに直撃なら最低でも3900) 憩(ツモなら1300・2600) 憩(また練り直さな……) 憩(一旦捨てて) 憩(またツモを……) 由子(荒川さん、少し笑顔が崩れてるのよー) 憩(よし、そんで)トン 女F(とりあえず勝ち抜け決定、と) 憩(来たで……ごめんな真瀬さん) 憩「ツモ、1300・2600!」 由子「まくられちゃったのよー」アハハ 憩「すみません」 由子「別にいいのよー、これが勝負なんやから」 三回戦通過 憩 22800 女F 41300 女G 16100 由子 22400 夜 京太郎「今日もあっさり勝ってしまった」 京太郎「そろそろ照みたいな人が出てくるかな?」 京太郎「こわいけど楽しみだ」 洋榎「さっきからなにブツクサ言っとんねん」 京太郎「洋榎さん?いつからそこに」 洋榎「ずっとおったんやけどな……まあええわ」 洋榎「そういえば由子、荒川に負けたらしいで」 京太郎「そうなんですか……すみません」 洋榎「……由子は強いから、大丈夫やで」 洋榎「それにそないなこと須賀が言うことやないやん」 洋榎「気分転換になんかしようや」 京太郎「そうですね、それじゃあ……」 洋榎「で、何しよか」 京太郎「何かしたいものとかあります?」 由子「二人の好きなのでいいのよー」 洋榎「ほなババ抜きやろ!ババ抜き!」 京太郎「またですか!」 洋榎「前は二人だけやったけど今は由子もおるから楽しいで!」 京太郎「それもそうですね、由子さんもそれでいいですか?」 由子「うん」 京太郎「うはぁ、負けたぁ……」グデー 洋榎「由子は強いなぁ、五戦五勝やん」 京太郎「ずっとニコニコしてるんですもん、わかるわけないじゃないですか」 由子「二人とも表情がわかりやすいだけなのよー」 由子「そんなことやったらまだまだ勝てないのよー」 洋榎「あーなんか今ムカついたわ、腹立ったわ」 洋榎「次はジジ抜きで勝負や!」 京太郎「結局あまり変わってない!?」 京太郎「いやでもジジ抜きなら表情は関係ないよな……」 由子「1抜けなのよー」 洋榎「ムダヅモ一つもあらへんのはおかしいやろ……」 京太郎「次は神経衰弱で!」 由子「27ペア揃えたのよー」 洋榎「なんで1巡だけで終わんねん」 京太郎「勝てる気がしない……」 京太郎「こうなったら次は……!」 【12日目】終了 【13日目】開始 京太郎「あの後も俺たちの負けは続いた」 京太郎「七並べに至っては8を4色とも止められてたし、おかしすぎるだろ」 京太郎「少し疲れた……」 午前 京太郎「準決勝前だから特訓をしておこう」 京太郎「照や憩さんも頑張ってるだろうし」 京太郎「姫松の人に手伝ってもらうのもありだな」 ※憩と照も特訓をしています 京太郎「やっぱり実戦あるのみだよな!」 京太郎「近くに雀荘あるし」 京太郎「誰か誘ってみよう!」 京太郎「というわけでサイコロころころー」 洋榎「なんやまたチビっこかいな」 咏「京太郎に呼ばれて来てみたらまたアンタかよ」 洋榎「今回も勝たせてもらうわ」 咏「でけえ口叩けんのも今の内だぜぃ、しらんけど」 由子「ふ、二人とも落ち着くのよー」 東1局 親 由子 25000 咏 25000 洋榎 25000 京太郎 25000 京太郎「ロン、12000」 咏「うげっ」 洋榎「なんやアタリ牌もわからんのかいな」 洋榎「これだからお子様は嫌やなぁ」 咏「むかっ、ちょーっとそれは私をなめすぎてるんじゃねぇか?」 洋榎「なんや?ウチに勝てる言うんか?」 咏「ああ勝ってやるとも、お前なんかちょちょいのちょいだってーの」 洋榎「まあ楽しみにしとくわ」 【灼熱の矛】発動! 東2局 由子 25000 親 咏 13000 洋榎 25000 京太郎 37000 京太郎「ツモ、4000・8000」 咏「親っかぶりかよぉ……」 洋榎「ええでーやったれー!」 由子「洋榎ったらまた」 咏「次は和了るぜ!絶対に!知らんけど!」 洋榎「いやどっちやねん」 洋榎「ま、ウチも容赦はせんけどな」 【灼熱の矛】発動! 東3局 由子 21000 咏 5000 親 洋榎 21000 京太郎 53000 京太郎「あ、ロン12000」 咏「えっ」 京太郎「終わり、だな」 咏「えぅ……」グスッ 京太郎「ごめん、ごめんって」 洋榎「せ、せやこの後ウチとどっか遊びに行こ、な?」オロオロ 由子「洋榎は試合があるのよー」 洋榎「あ、せやった」 由子「もう、三尋木ちゃん、私と少し出かけるのよー」 咏「……うん」 由子「それじゃあ二人とも頑張るのよー」 京太郎「はい」 洋榎「はい」 ガチャ バタム 洋榎「……雰囲気悪うなってしもたな」 京太郎「すみません」 終局 由子 21000 咏 -7000 洋榎 21000 京太郎 65000 京太郎「会場まで来たけど、咏のやつ大丈夫かな」 京太郎「俺も自分の心配しなきゃなんだけど」 京太郎「準決勝頑張るぞ!」 準決勝開始(2位以上で通過) 【絶対平和空間】により、流局 男I「ノーテン」 平太郎「ノーテンです」 水太郎「ゲホッ、ノーテン」 京太郎「テンパイです」 京太郎(なんだこの雰囲気) 京太郎(温かいのか寒いのかわからない) 京太郎(変な気分だ……) 東2局 男I 24000 親 平太郎 24000 水太郎 24000 京太郎 28000 【絶対平和空間】により、流局 平太郎(私の支配が裏目に出ましたか) 平太郎(しかしそれも一興、平和に行きましょう) 京太郎(親の人のアタリ牌ばっかりツモってたのか、危なかったな) 京太郎(次は和了るぞ!) 東2局流れ二本場 男I 23000 親 平太郎 27000 水太郎 23000 京太郎 27000 京太郎「ロン、12600です」 水太郎「はい、ゲホッゲホッ」 京太郎「ちょ、大丈夫ですか?」 水太郎「なんとか、はい。次行きましょう、次」 東3局 男I 23000 平太郎 27000 親 水太郎 10400 京太郎 39600 京太郎「ロン、12000」 男I「相変わらず大きいですね」タハハ 平太郎(このままだと私は2位通過) 平太郎(それもいいですが) 平太郎(微妙ですね……) 東4局 男I 11000 平太郎 27000 親 水太郎 10400 京太郎 51600 【絶対平和空間】により、流局 平太郎(今回は上手くいったようです) 平太郎(私の場合支配というよりは流れを加速させる、と言った方がよいのですが) 平太郎(とりあえずはあの高目を処理できたようでよかったです) 水太郎(役満……危なかった) 東4局流れ一本場 男I 9500 平太郎 25500 水太郎 11900 親 京太郎 53100 【絶対平和空間】により 水太郎(リーチかけずに数え役満……これでを対面の人に当てれば2位通過) 水太郎(親の人に当てればまくれる) 水太郎(あと少し、あと少し) 男I(都予選のときにはやられましたが) 男I(ようやく準決勝まで来れたんです) 男I(まだ希望はある!)トン 水太郎「ロン、32000の一本場は32300」 水太郎「終わりです」 男I「な……に……?」 平太郎(あちゃー) 終局 男I -21500 平太郎 25500 水太郎 43900 京太郎 53100 【side-憩】 憩(今朝から特訓もしたし、今日も頑張るで!) 憩(相手は誰やろなー) 穏乃「あ、荒川さん!今日はよろしくお願いします!」 憩「高鴨さんが相手か、よろしく」 竜華「ウチもおるで」 憩「予選の時以来ですね」 竜華「今日は負けへんで!」 穏乃「私もです!」 準決勝開始 親 憩 25000 女F 25000 穏乃 25000 竜華 25000 竜華「ツモ、700・1300やで」 憩「親流されたかー残念や」 穏乃「凄い笑顔なのですが、それは」 東2局 憩 23700 親 女F 24300 穏乃 24300 竜華 27600 穏乃「ツモ!3翻で90符なので満貫!」 穏乃「2000・4000です!」 竜華「カン多すぎやろ」 穏乃「宮永さんの真似をしてみました!」 東3局 憩 21700 女F 20300 親 穏乃 32300 竜華 25600 憩(高鴨さんも清水谷さんも強いから) 憩(早めに使っとこか)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 憩「ロン!6400!」 女F「はい」 憩(できればあの二人に当てたかったんやけど、しゃあない) 憩(まだまだやで!) 竜華(……ときちゃん?) 【ときちゃんパワー】発動! 東4局 憩 28100 女F 13900 穏乃 32300 親 竜華 25600 竜華(見える、見えるで怜!) 竜華(これが怜の見とった世界なんやな!) とき(ちょっと違うけどな) 竜華「ロン、3900や」 東4局一本場 憩 28100 女F 10000 穏乃 32300 親 竜華 29500 穏乃「ツモ!1100・2100!」 穏乃「このまま一位通過しますよ!」 竜華「なかなか言うやないか、そう簡単には負けへんで」 穏乃「上等です!」 【インフレーションギア】がレベルアップしました! 竜華に飛び火しました 南1局 親 憩 27000 女F 8900 穏乃 36600 竜華 27400 女F「ロン、8000です」 穏乃「うわっ!……はい」 女F「どうもです」 憩(一位まで近くなったけど、どうしよ) 南2局 憩 27000 親 女F 16900 穏乃 28600 竜華 27400 穏乃「ロン!12000です!」 女F「せっかくとれたのに……」 穏乃「あ、すみません」 女F「いえいえ、大丈夫ですから気にしなくていいですよ」 南3局 憩 27000 女F 4900 親 穏乃 40600 竜華 27400 憩(あの子に当てればウチにも勝ちが見える) 憩(もういっちょ)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 憩(今度は高かったな) 憩「ツモ!3000・6000!」 憩「まくったで!」 穏乃「うおお!凄い!」 穏乃「私も負けてられません!」 【インフレーションギア】がレベルダウンしてレベルアップしました オーラス 憩 39000 女F 1900 穏乃 34600 親 竜華 24400 穏乃「ツモ!4000・8000!」 穏乃「まくりかえしましたよ!」 穏乃「よっしゃああああ!」 竜華「賑やかな子やな」 憩「そうですね」 竜華「ウチのぶんもよろしくな、応援しとるで」 憩「おおきに」ニコッ 終局 憩 35000 女F -2100 穏乃 50600 竜華 16400 夜 京太郎「メールでもするか」 京太郎「……よし、照に送ろう」 京太郎「決勝戦前だから気を楽にしておいてやろう」 京太郎『あンた、背中が煤けてるぜ』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッヴーッ 照『何、どういうこと?』 照『かちかち山?』 京太郎「実を言うと俺もあんまし知らないんだよな」 京太郎『かちかち山って本当は狸がお婆さんの煮汁をお爺さんに飲ませるんだってな』 京太郎『切って煮てって』ピッ 照『何でそんなことを話すの』 照『寝れなくなるじゃない!』 京太郎『そうそう、シンデレラ、もとい灰かぶりでも』 京太郎『あの義理のお母さんと姉たちいたじゃん?』 京太郎『あの人たち、最後に鳩に目をくりぬかれたらしいぞ』 京太郎『痛そうだよな、目だぜ?目』ピッ 京太郎「あれを知った時は衝撃的だったな」ウーン ヴーッヴーッ 京太郎「電話?……照からだ」 照『……京のばか』 京太郎『え?』 照『ばかばかばかばかばか!』 照『もう知らない!』プツッ プーップーッ 京太郎「……やりすぎたな、謝っておくか」ポチポチ 京太郎『すまなかった』ピッ 照『わかればいいんだよ、わかれば』 照『次変なこと言ったらもう許さないからね!』 京太郎『P.S.そのお姉さんの方はガラスの靴に入れるために親指を切り落としたらしいぞ』ピッ 京太郎「勢いで送ってしまったけど、いいよな?」 ヴーッヴーッ 京太郎「また電話か」 照『きょ・う・た・ろ・う?』ゴゴゴ 京太郎「ヒィッ」 京太郎(電話越しでも伝わるこの殺気!) 京太郎(ま、間違いねえこいつぁ……) 京太郎(俺の命が危ない!) 照『あとで覚えておいてね』プチッ プーップーッ 京太郎「照をからかうのはやめよう」 京太郎「いや昔も結構からかってたけどさ」 京太郎「……やっぱりあいつでも緊張とかしてんのかな」 京太郎「気になるけど寝よ寝よ」 照(猟奇ものはまあ慣れてるから) 照(京も私に気を遣ってくれたのかな) 照(気になるけど寝よ寝よ) 【13日目】終了 【14日目】開始 京太郎「決勝戦!」 京太郎「いやーまさかここまで来れるとは思ってなかったぜ」 京太郎「照や咲、モモは全中まで行ってたのに俺だけ県予選落ち」 京太郎「でもこれで胸を張ってあいつらと対等になったって言えるんだ」 京太郎「負けてられない!」 午前 京太郎「牌を握ってないと落ち着かないな」 京太郎「ちょっとばかしウォームアップでもするか」 ※照と憩も特訓を始めました 京太郎「洋榎さん!」 洋榎「な、なんや朝っぱらから」 京太郎「俺に稽古をつけてください!」 洋榎「今日が決勝か……ええわ!付き合うたる!」 洋榎「ウチがおれば百人力やからな!」 京太郎「ありがとうございます!」 洋榎「ほなまずはツモ切り3340回からや!」 京太郎「……え?」 京太郎「こんな特訓になんの意味ががががが」トン 洋榎「余計なこと考えんでツモって切るんや!」 京太郎「うごごごご」トン 京太郎「あれ、お守りが見当たらないけど、まあいいや」 京太郎「そろそろ行こう」 洋榎「須賀!頑張ってな!」 京太郎「はい、待っててくださいね」 京太郎(絶対に、勝つ)ゴッ 決勝戦開始 親 京太郎 25000 水太郎 25000 狂太郎 25000 学太郎 25000 京太郎「ロン、18000」 学太郎「はいよ」 京太郎「一本場」 京太郎(やっべープレッシャーすげー) 京太郎(でもみんな見てるんだから頑張らねえと!) 京太郎(決勝戦でトビなんてなったらその日は……)グヘヘ 京太郎(頑張るぞ!) 東1局一本場 親 京太郎 43000 水太郎 25000 狂太郎 25000 学太郎 7000 狂太郎「ツモ、1000・2000は1100・2100」 狂太郎「んーまだまだ、こっからだよ」 狂太郎「狂気は続くよどこまでも」 学太郎(何言ってんだこつ) 東2局 京太郎 40900 親 水太郎 23900 狂太郎 29300 学太郎 5900 京太郎(テンパイ……なんだか照みたいだな) 京太郎(これで終わるかもな) 狂太郎(これが終わったら女子の会場でロリ探しをしに行くか)トン 京太郎「えーっと、ロンです、国士無双」 京太郎「32000です」 狂太郎「」 学太郎「それは消せない……無念」 水太郎(二位なのに嬉しくない) 終局 京太郎 72900 水太郎 23900 狂太郎 -2700 学太郎 5900 男子個人戦で優勝しました! 京太郎「ありがとうございました」 狂太郎「なんでだよおおおお!」 狂太郎「ざっけんじゃねえ、くそ!くそ!くそっ!」 水太郎「目が血走ってる……」 学太郎「これが彼の言う狂気、か」 狂太郎「アウアウアー!」 京太郎「とりあえず外に出るか」 京太郎「だぁーっ、疲れたーっ」 京太郎「それにしても優勝か、実感湧かないな」 京太郎「最後の国士、和了るとき……」 京太郎「少し、懐かしい気がした」 京太郎「あの感覚は一体……?」 京太郎「気のせいか、そりゃそうだよな」 京太郎「みんなで一緒に打ったのも遠い話だし」 京太郎「とりあえず咏に教わったこの技術、あとでお礼しておくか」 京太郎「……ところで」 京太郎「取材とか誰も来ないのな」ポツーン 【side-憩】 憩(個人戦決勝、こっちの方が心地ええわ) 憩(ほな、化け物退治といきますか) 照「……今日はよろしく」 憩「負けへんで」 決勝戦開始 親 憩 25000 照 25000 小蒔 25000 穏乃 25000 小蒔「ツモ、4000・8000」 照(この感じ、前やったときとは違う?) 照(この前よりも強大になってる) 照(それに……何も見えない) 憩(神代さん強いなぁ……) 憩(まだこっからや) 【照魔鏡】の発動が阻止されました 東2局 憩 17000 親 照 21000 小蒔 41000 穏乃 21000 小蒔「ツモ、4000・8000」 穏乃(さっきから高いのばっかり、すごい) 穏乃(私も頑張らないと)ギュッ 照(阿知賀の人……そうだよね) 照(和了らせてばっかじゃいられない) 憩(照ちゃんのアレが無かった) 憩(やっぱり神代さんのが原因?) 憩(なら、今の内や) 小蒔(……はっ!) 小蒔(私ったら、また寝ちゃってました) 小蒔(全力で前傾に!) 東3局 憩 13000 照 13000 親 小蒔 57000 穏乃 17000 小蒔「ロン!12000ですっ!」 照「……」 照(さっきと雰囲気が違う) 照(起きたのか) 憩(和了れへん……) 東3局一本場 憩 13000 照 13000 親 小蒔 69000 穏乃 5000 憩(ようやくテンパイ) 憩(ウチかて、負けっぱなしは嫌や)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 小蒔(団体戦では負けてしまいましたが、こっちは頑張ります!) 小蒔(霞ちゃんも見てるかもしれませんし!)トン 憩「ロン、8300や」 小蒔「は、はい」シュン 照(和了れない……) 照(そろそろ使おうかな……) 東4局 憩 21300 照 13000 小蒔 60700 親 穏乃 5000 照「ロン、1300」 小蒔「あうっ」 照(やっぱり守りが薄い) 照(これなら、行ける) 南1局 親 憩 21300 照 14300 小蒔 59400 穏乃 5000 照(さっきは神代さんのせいで見れなかったけど) 照(前までの憩と同じなら、大丈夫のはず) 照「ロン、2000」 憩(前まで?) 憩(ウチは去年より、春より、さっきより強いさかい) 憩(今回は押し切る!) 【白衣の護り】発動!シャキーン 照(……) 照(抑えられた?) 照(でも、こっちにだって……) 【鏡開き】発動! 南2局 憩 19300 親 照 16300 小蒔 59400 穏乃 5000 ゴッ 憩(なっ!?) 穏乃(ふえっ?) 照(狙いは……神代さん) 照(鏡を開いて、相手を視る) 照(そして相手から奪う) 照(これで、一発) 照「ロン、48000」 照(捲った) 南2局一本場 憩 19300 親 照 64300 小蒔 11400 穏乃 5000 穏乃「ロン!12000の一本場は12300です!」 照「……」 照(やっぱりさっきのが結構効いてる) 照(あれも使えるかどうかわからないし……) 憩(和了っとけばよかったんかな?) 南3局 憩 19300 照 52000 親 小蒔 11400 穏乃 17300 憩(あと2局……) 憩(照ちゃんの打ち方から予想して誰かが飛ぶことはありえへん) 憩(照ちゃんまで38700点) 憩(勝ったる!) 【孔穿つ閃光】発動! 憩「ツモ、500・1000」 憩(小さい!) 憩(このまんまやと届かん!) 【インフレーションギア】【コークスクリュー】が無効となりました オーラス 憩 21300 照 51500 小蒔 9400 親 穏乃 16800 憩(あと30200点!) 憩(倍満直撃か役満和了るしかない) 憩(ここで戦わんでいつ戦うんや!) 【孔穿つ閃光】発動! 憩(ツモってもうた……) 憩(1500・2900) 憩(これやったら届かへん!) 憩(どうすればええんや……) 憩(今年こそは勝つんや!) 憩(今は……ごめんな)トン 憩「カン!」 憩(なるべくドラを増やす!) 憩(ウチは運頼りさかい、その数はなるべく増やす!) 憩(そして) 憩「リーチ!」 憩(行ったれ!) 憩(お願いや!) 憩(来た!) 憩「ツモ!リーチ一発三槓子三暗刻ドラ2!裏は、2と1」 憩「……6000・12000」 憩「……ダメ、やった」 終局 憩 45300 照 45500 小蒔 3400 穏乃 4800 照「お疲れ様でした」 小蒔「お、お疲れさまでした!」 小蒔「200点差……すごいですっ!」 小蒔「また打ちましょうね!」 穏乃「私もです!」 穏乃「またどこかの卓で!」 照「……うん」 小蒔「それではお先に失礼しますね」 穏乃「お腹すいたので私も……」 ガチャ バタム 照「……憩」 憩「いやー照ちゃんやっぱり強いわ」 憩「ウチもまだまだやな」 憩「ここで去年初めて照ちゃんと打ったときと変わっとらん」 憩「勝てへんかった」 憩「照ちゃん、おおきに」ニコッ 照「……憩」 照「無理しなくていいから」 照「まだ国麻もあるんだし、ね?」 憩「うん、わかっとる」 憩「照ちゃん、先行っててくれるか?」 照「…………」 照「また後で」 ガチャ バタム 【side-京太郎】 京太郎「インタビューなんて初めて受けたぜ」 京太郎「鼻毛出てなかったかな?」 京太郎「今日はどっと疲れた気がするー」 京太郎「女子は照が優勝、憩さんが準優勝、高鴨さんが3位、神代さんが4位」 京太郎「200点差ってすごい試合だったんだろうな」 京太郎「……洋榎さんもいないし暇だな」 京太郎「何かすることは……」 京太郎「誰かとメールでもするか」 京太郎「照……いや、憩さんにしよう」 京太郎「お世話になったからな」 京太郎「そんじゃ……」 京太郎『お疲れ様でした!準優勝おめでとうございます!』 京太郎『一位二位独占じゃないですか!?』 京太郎「こんな感じで送信っと」ポチッ 京太郎「さーてと、明日はどう過ごそうかなー」 京太郎「あれ?そういえばなんか忘れてるような……?」 ヴーッヴーッ 京太郎「お、返ってきた」 憩『おおきに!』 憩『京太郎くんも優勝おめでとな!』 憩『大阪に戻ったらお祝いしよ!』 京太郎「憩さん、元気そうだな」 京太郎「そういえば確か憩さんと何か約束をしてたんだっけか」 京太郎「どうだったっけ?」 京太郎「デート!そうだ!デートに行くんだ!」 京太郎「そんなこと忘れるなよ、まったく」 京太郎「日にちとかを聞いておこう」 京太郎『ありがとうございます』 京太郎『決勝となるとやっぱり緊張するんですね、疲れましたよ』 京太郎『あとこの前約束したデートの件なんですけど 憩『マリオパーティー、覚えててくれたん?』 憩『ウチは冗談のつもりやったんやけど』 憩『ほな明後日の朝9時にホテルの前集合やな』 憩『覚えててくれておおきに、楽しみにしとるで』 憩『おやすみ』 京太郎「おお、緊張してきた」 京太郎「明後日、ホテル……ホテル……」 京太郎「よし、覚えたぞ!」 京太郎「今日はこのままグッナイ!」 ―――――――――― 京太郎「寝れない」 京太郎「まだ10時だしな」 京太郎「あと1人くらいなら送れるか?」 京太郎「後はやっぱり照か」 京太郎『優勝おめでとう流石チャンピオンだな』 京太郎「送信っと」ポチッ ヴーッヴーッ 京太郎「相変わらず返信速いな」 照『ありがとう、京もおめでとう』 照『これでアベック優勝だね』 照『京、昔からずっと強くなった』 京太郎「そういえば男子も女子もうちが制したのか」 京太郎「よくよく考えると凄いな」 京太郎「それにしても強くなった、か照に言われると感慨もひとしおだな」 ヴーッヴーッ 京太郎「また照からか?」 照『あと、憩と話した?』 京太郎『話した、っていうかメールだけど』 京太郎『それがどうした?』ポチッ ヴーッヴーッ 照『元気そうだった?』 京太郎『見る限りは元気だったけど、どうかしたのか?』 ヴーッヴーッ 照『ならいい、おやすみ』 京太郎「ああ、おやすみ……って、また何か忘れてるような?」 京太郎「海に行くんだよな……?」 京太郎「このこともメールしておくか」 京太郎『海に行くって約束のことなんだけど』 京太郎「明日は休もう」 ヴーッヴーッ 照『ずいぶん前のことだったのに、覚えてるんだ』 照『じゃあ明々後日、朝8時にホテルの前で』 照『嬉しい、ありがと』 照『おつかれさま』 京太郎「ふむ、今日はここまでにするか」 京太郎「照と二人っきりか……誰か誘おっかな」 京太郎「とりあえず寝よ」 【14日目】終了 【15日目】 京太郎「うん、良く寝た!」 京太郎「あと3日間は東京にいるんだよな」 京太郎「思う存分楽しんで帰ろう!」 京太郎「咏を誘ってみるか」 prrr prrr 咏『は~い、咏ちゃんだけど、どうかしたのかぃ?』 京太郎『一緒に遊びに行こうぜ!』 咏『遊びに?』 京太郎『東京観光でもどうかな、と』 咏『うん……わかった、付き合ってやろうじゃねえか!』 咏『それじゃあまた後でな!』 京太郎『おう!』 プーップーッ 京太郎「あ、待ち合わせ場所伝え忘れてた」 京太郎「浜離宮恩賜庭園?」 咏「そうだよん、一回来てみたかったんだよねぃ」 咏「あの松とか、茶屋とか、風情があるなーって」 京太郎「咏って年寄りくさいよな」 咏「どういうことだい?」 京太郎「和服しか着なかったり、料理する時も割烹着で」 京太郎「盆栽もやってるし部活で淹れてくれるお茶も美味いし」 京太郎「……見た目の割に」 咏「最後の一言は余計じゃねえか?」 咏「んーまあ家がそんな感じだったからじゃねえの?知らんけど」 京太郎「そういや咏の家のこととか聞いたことなかったな」 咏「話してないからねぃ」ケラケラ 咏「まあその気になったときに、な」 咏「お!アヒルがいる!」 咏「こいつら可愛いなー」ツンツン アヒル「ガァーガァー」ヤ、ヤメロ!オレハジユウニイキルッテキメタンダ! 咏「ほら、エサやるよっと」 アヒル「ガァーガァー」フッ、ソンナミエスイタトラップニヒッカカルカ アヒル「ガガァーガ」アラ、オイシイジャナイコレ 咏「エサ食べてる!うっはー可愛えー」キャッキャッ 京太郎(アヒルと遊んでる咏も可愛いけどな」 咏「は……はぁ?」カァァ 京太郎「やばっ!声に出てたか!」 咏「か、可愛い……って……」 咏「悪くないね……知らんけど」ボソッ 午後 京太郎「さて、と」 京太郎「咏も送っていったところだし、またどっか行こっと」 京太郎「誰を誘おっかな」 京太郎「近いだろうし弘世さんでも誘ってみるか」 prrr prrr 菫『私だ、何の用だ?』 京太郎『突然ですけど、今暇ですか?』 菫『生憎だが、少し行くところがあるんだ』 京太郎『そうですか、いやー残念だなー』 京太郎『せっかくおいしそうなワッフル屋を見つけたのに』 菫『なんだと!』 京太郎『近くの公園においしそうなワッフル屋さんがあるから弘世さんでも誘おうかなって思ったんですけど』 京太郎『予定があるなら仕方ないですね』 菫『ぁぅ……』 京太郎『少し焦げてサクサクした生地にあのほんわりとしたクリーム』 菫『…………じゅるっ』 京太郎『そしてその上に乗る真っ赤なストロベリーソース』 京太郎『おいしそうだったんですけど、予定があるなら仕方ないですね、それじゃ』 菫『待て待て待て!切るな!』 菫『予定が変わった!行こうじゃないか!』 京太郎『それじゃあ○○公園で』 菫『わかった』 プーップーッ ―――――――――― 菫「どうして私はこう、全く全く」 菫「でも、ワッフルか……おっと涎が」 京太郎「お待ちしてました!」 菫「やあ」 菫「それで件のワッフル屋はどこなんだ?」キョロキョロ 京太郎「あそこにありますよ」ユビサシ 菫「お、おお!」 菫「カスタードクリームにホイップクリーム、チョコレートをかけるもよし」 菫「ブルーベリーにストロベリー……メロンとは変わり種だな」 菫「うむ、迷うな……」 京太郎「じゃあおっちゃん!「待て!」」 菫「こういうのはじっくりとだな……」 京太郎「だったら俺が適当に頼みますよ」 菫「……わかった、お前に任せよう」 京太郎「任されました!」 菫「まさかカスタードクリームのみとは」 京太郎「こういうのはシンプルなのがいいんですよ」 菫「それで、お前のはどうしたんだ?」 京太郎「あー実は俺今金欠なんですよね」 京太郎「ただここのワッフルがおいしそうだから弘世さんに教えようと思いまして」 京太郎「だからこうして見てるだけで十分です」 菫「……そうか、では」ハムッ 菫「お、おいしい……!」 菫「おいしい……」トローン 京太郎「何も二回も言わなくても」 菫「お前も食べてみろ!」 京太郎「じゃ、じゃあ」ハムッ 京太郎「……うまい!」テーレッテレー 京太郎「俺の目も節穴じゃないということですね!」 菫「ああ、ありがとうな」 京太郎「いえいえ、弘世さんには合宿のときにもお世話になりましたからね」 京太郎「このくらいどうってことないですよ」 菫「……そうか」 菫「機会があればまたここに来ような」 京太郎「はい、またいつか」 ヴーッヴーッ 菫「む、そろそろ行かなくてはいけないようだ」 菫「それではまたな」 京太郎「はい、さようなら」 夜 京太郎「定食屋来てみたけど」 京太郎「金がねえ……」 京太郎「どうするかな」 お品書き 大食いチャレンジ ご飯中盛り 100円 格安定食 150円 水 0円 京太郎「俺が頼んだのはご飯中盛り」 京太郎「たったワンコインで丼ぶり一杯分の量を食べられる」 京太郎「おかわりも自由、中盛りとは言っても大盛りはないんだな」 京太郎「これで満足しよう、米には神様がいるって言うしな」 【15日目】終
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6405.html
【7月第3週 地区予選2日目】 京太郎「いよいよ来たぜ!男子個人戦!」 京太郎「ちゃちゃっと終わらせてやるぜ!」 京太郎「なんで男子は女子と違うところなんだよ……」 【side-憩-】 憩「昨日は消化不良やったから、頑張ります!」 開局 親 モブ1 25000 南 憩 25000 西 モブ2 25000 北 モブ3 25000 憩「よろしくお願いしますーぅ」 モブ1(なんで去年の2位と当たっちゃうかなー) モブ2(ああ、やばい、うん、やばい) モブ3(ど、どうしよう……)ワナワナ モブ1(2位だろうが関係ない!) モブ1(和了れば無問題だ!) モブ3(こ、こんな人に勝てるわけないよぉ)トン モブ1「ロン!混一色!」 モブ2「いや、それ……」 憩「緑一色……」 終局 1位 モブ1 73000 2位 憩 25000 3位 モブ2 25000 4位 モブ3 -23000 憩「東1局で終わりなんて……」 開局 親 モブ6 25000 南 モブ4 25000 西 憩 25000 北 モブ5 25000 憩(今度こそ和了るでー!) モブ4(気分上々!調子も上々!攻めてくよー!) モブ5(ああ、神よ、私に力を!) モブ6(容赦は、しない) 憩「ツモ!1600・3200!」 憩(この調子で行くでー!) モブ6(ぐぬ) 東2局 モブ6 21800 親 モブ4 23400 憩 31400 モブ5 23400 同コンマのため、流局 東2局1本場 モブ6 21800 親 モブ4 23400 憩 31400 モブ5 23400 憩「ツモ!4100・8100」 憩(このまんま、飛ばす!) モブ4(気分絶賛下降中……) 東3局 モブ6 17700 モブ4 15300 親 憩 47400 モブ5 19300 モブ6(前に、進まなくては!)トン モブ5「ああ、神よ、感謝いたします」 モブ5「ロン、タンヤオのみです」 オーラス モブ6 16700 モブ4 15300 憩 47400 親 モブ5 20300 憩(これは…使わんでええか) 憩(よし) 憩「ツモ!1600・3200!」 終局 憩 53800 モブ5 17100 モブ6 15000 モブ4 13700 【各校の地区予選】 【白糸台】 「試合終了ー!!」 「これでインターハイ西東京代表は3年連続」 「白糸台高校!!」 「先鋒の小走選手と次峰の弘世選手、中堅の渋谷選手が作ったリードを副将亦野選手がチャラにし、ラスに転落したものの」 「大将の大星選手が他校を圧倒し、逆転優勝となりました!」 誠子「すみませんでしたっ!」 淡「ほんとですよー『決勝は副将戦で終わらせるから大星の出番は無い』とか言ってたくせにー」 誠子「うっ」グサッ 尭深「……」ズズッ 尭深(10万点失点って……ぷぷっ) 尭深(とか言ってみたい、でもキャラを優先しよう) 菫「お前、そろそろその癖直せよ」 菫「もう少し場を見てだな――――」 やえ「ま、何にせよ勝ったんだから結果オーライだ、そう落ち込むな」 誠子「はい……」 【阿知賀】 実況「奈良地区予選団体戦終了!!」 実況「奈良の王者、晩成高校は先鋒岡橋初瀬が飛び、初戦敗退」 実況「そして今年、インターハイへ駒を進めたのは!」 実況「阿知賀女子学院だ!!」 憧「初瀬、大丈夫かな……」 玄「慰めるのはこの私におまかせあれ!」 憧「いや、玄は初瀬のこと知らないでしょ」 玄「あ、そうなのでしたっ!」 【新道寺】 哩「ツモ、8000オール!」 哩「あっ」ビビクン 哩「ロン!12300!」 哩「ひぐっ」ビビクン 煌「部長は相変わらず強いですねぇ」 美子「ねぇ、姫子ちゃん、さっきから何ばしよっと?」 姫子「ぶちょーにバイブば仕掛けとるんです」 美子「バイブ?」 姫子「点ば取れば取るほど激しくしとるんです」 哩「ツモ!16400オール!」 煌「おや、飛びましたね」 姫子「じゃ、こればサービスです」 姫子「超激強」ポチッ 哩「あっ、うっ……~~~!」ビビクンビビクンビビクン 【姫松】 実況「南大阪の団体戦決勝を制したのは、名門姫松!」 実況「去年の春に倒れた善野監督が戻って再始動した姫松女子は、先鋒上重と中堅愛宕洋榎が作ったリードを次峰真瀬と副将愛宕絹恵が守りました」 実況「大将末原の大量失点には肝を冷やしましたがなんとか勝ち抜けとなりました!」 恭子「監督、すみませんでした」 善野「ええよ、気にせんといてや」 善野「失敗は成功の元や、これからもメゲずに頑張ろな」 恭子「はいっ!」 漫「監督と末原先輩……いい雰囲気やな」 由子「恭子が気になるのよー?」 漫「そ、そんなことあるわけないじゃないですか、やだなーもー真瀬先輩ったらー」 由子「うーん……それなら別にいいのよー」 由子「でも、困ったことがあったら相談するのよー」 洋榎「なんや?漫の相談か?」 洋榎「由子にもするならウチにも相談してくれや!」 漫「いや、主将に相談はありえないですわ」 洋榎「何やて!?」 【永水】 初美「戻りましたよー」 巴「おつかれハッちゃん」 ??「よく頑張ったな、誉めてつかわすぞ」 初美「上から目線は少し腹が立つのですよー」 春「みんな上から」ポリポリ 初美「ちっちゃくって悪かったですねっ!」 巴「今年は統廃合とかで学校が減って早く終わっちゃったね」 ??「おかげでわらわの出番が無かったからのう」 初美「まあまあ、早く終わるのはいいことてはないですかー」 初美「この調子でらっくらく~に全国優勝してしまいましょう!」 【宮守】 豊音「ただいまー」 胡桃「お帰り、トヨネ」 塞「おつかれ」 シロ「おつかれ……」 ??「お疲れ様でした」 トシ「え?豊音戻って来たん?うわーお疲れー」 豊音「熊倉先生……」 prrr トシ「あ、ちょっとタンマ」 トシ「んー、もしもしアッシだけどー……えー何それチョベリバー」 塞「……どうしてああなっちゃったんだろうね」 シロ「さあ……」 豊音「そうだ!約束覚えてる?」 ??「優勝したらサイン、でしたよね」 豊音「うん!」 ??「もう貰って来てありますよ、はい」 豊音「わぁ、ありがとー!」 ??「あと友人の大沼プロのサインも貰いましたよ」 豊音「うわ、ほんとだー!ちょーうれしいよー!一生の宝物にするよ!」 ??「喜んでもらえてよかったです」 胡桃「――が入ってくれて良かったよ!」 胡桃「そうじゃなきゃインターハイには行けなかったからね!」 豊音「まさかあのプロにお孫さんがいたなんてねー」 塞「トシ先生のツテが役に立ったね」 シロ「ま、当の本人はあんな感じだけど」 トシ「えっ、それマジ~?ギャハハハ」 一同「うん……」 【鹿老渡】 いちご「おつかれ」 ??「おお、部長か」 いちご「まさか次峰戦で飛ぶなんて考慮しとらんかったけど」 いちご「またインターハイに行けて嬉しいけぇ!」 ??「そうじゃな」 ??「今年こそ勝つんじゃ!」 いちご「うん!頑張ろな!」 いちご「ワカメちゃん!」 ??「……その呼び方はやめてくれんか?」 憩「おつかれさまでしたー!」 モブ5「お疲れ様でした」 モブ4「おつかれ~って、勝てるわけないやん!」 モブ6「前、進めませんでした……」 憩「これで予選通過や!」 憩「京太郎くんの調子はどうやろなー」 京太郎「よっし!初戦から飛ばしていくぜ!」 男1(あ、アイツが我が天使咏ちゃんと同じ高校の男子部員か……) 男2(あんな野郎が俺の女神憩ちゃんと同じ高校の男子部員だとぉ?) 男3(彼が私の大天使エイスリンちゃんと同じ高校の男子部員ですか……) 123(裏山氏ね) 京太郎「」ゾクッ 京太郎(なんだろう、殺気を感じる……) 開局 親 男1 25000 南 男3 25000 西 男2 25000 北 京太郎 25000 京太郎(まずは流れをつかむ!) 京太郎(安くても、早く!) 京太郎「ツモ!タンヤオのみ、300・500」 男2「ちっちぇな」 男1「チッ」 東2局 男1 24500 親 男3 24700 男2 24700 京太郎 26100 男1(国士テンパイ!) 男1(あのリア充に天誅を!) 男1「ロン!32000!」 男2「えっ」 男1「えっ」 終局 男1 56500 京太郎 26100 男3 24700 男2 -7300 予選第2戦 京太郎「あの後なんとか巻き返したぞ!」 京太郎「ってかいきなり国士って……」 京太郎「次はこの卓か」 京太郎「この試合で2位以上で本選出場確定」 京太郎「本選は女子と同じ会場、プロの解説も来るらしいから頑張ろう!」 開局 親 京太郎 25000 南 男5 25000 西 男4 25000 北 男6 25000 京太郎(さっきは調子付けに安い和了をしてただけでおわっちゃったからな) 京太郎(今回は高く!) 京太郎「ツモ!8000オール!」 京太郎(ガンガン行こうぜ!) 男5「ツモ――その言葉を聞いた瞬間、僕の体に電流が走った―――」 男4「いっきなり親倍かー辛いなぁー」 東1局1本場 親 京太郎 49000 男5 17000 男4 17000 男6 17000 男4(三箇牧……女子団体は面白かった) 男4(こっちは、どうやろな) 男4「ロン!12300!」 男4(見極めさせてもらうで!) 東2局 京太郎 49000 親 男5 17000 男4 29300 男6 4700 同コンマのため、流局 男5「ノーテン」 男4「テンパイ」 男6「ノーテン」 京太郎「ノーテン」 東3局 京太郎 48000 男5 16000 親 男4 32300 男6 3700 男6(見る限り周りは格上、点棒も少ない) 男6(でも、取られた分は倍返し) 男6(そう、教わったんや!) 男4(……ここは隣を飛ばして逃げるか、だとすれば、跳満) 男4(三箇牧はもう放っておいても大丈夫やろ)トン 男6「それ、ロン!」 男6「四暗刻で32000!」 男4「な、スッタンやと!?」 オーラス 京太郎 48000 男5 16000 男4 300 親 男6 35700 京太郎(今日2回目の役満、羨ましいな) 京太郎(でも) 京太郎(ラストスパート、このまま逃げ切る!) 男4(まだ、あきらめるわけにはいかんのや) 男4(出来るだけ稼いで、次につなげる!) 男4「ツモ!1600・3200!」 終局 京太郎 46400 男6 32500 男5 14400 男4 6700 【予選を通過しました】 京太郎「ここが本選会場かぁ」 京太郎「あれ、もう女子の本選始まってるのか」 京太郎「みんなの予選の結果は……」 総合 1位 宮永照 2位 荒川憩 3位 清水谷竜華 4位 エイスリン・ウィッシュアート 5位 江口セーラ 平均打点 1位 三尋木咏 2位 赤阪郁乃 3位 江口セーラ 和了率 1位 エイスリン・ウィッシュアート 2位 宮永照 3位 荒川憩 京太郎「エイスリンさんが和了率1位か、凄いな」 京太郎「咏は打点1位、総合では照と憩さんがワンツー」 京太郎「俺は男子3位か、目指すぜ1位!」 【side-憩-】 憩「やっぱり宮永さんには負けるかー」 憩「でも、頑張るでー!」 開局 親 モブ1 25000 セーラ 25000 憩 25000 竜華 25000 憩「最初はこの部屋やな」 ギギィ 憩「あ」 モブ1「い」 セーラ「う」 竜華「え?」 モブ1(千里山の三年生コンビ、それにまた荒川さんまで……なんでまた) モブ1(こんなところまで来ちゃってよかったのかなー)カタカタ 憩「安心して、2人であの怖い怖い先輩たち倒そな」トン モブ1「わ、私のことか?」 憩「うん、頑張ろな」 モブ1「お、おう!」 セーラ「怖いってなんや怖いって!ツモ、1300・2600」 東2局 モブ1 22400 親 セーラ 30200 憩 23700 竜華 23700 同コンマのため、流局 竜華「んー流局かー」 セーラ「このまま1位行ったるわ!」 憩(いきなりこの2人はやっぱりきついなぁ) 東2局1本場 モブ1 19400 親 セーラ 31200 憩 24700 竜華 24700 憩(早速使ってくでー!)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 竜華(相変わらずようわからん感覚やな……) 憩「ツモ、400・600」 東3局 モブ1 19000 セーラ 30600 親 憩 26100 竜華 24300 憩(親だし、稼いでくで!) 憩「ロン、1500や!」 セーラ「はっ、ええわ」 【大望背負いし大砲】発動! 【ヒーリングスペース】により、憩の聴牌・和了判定-5 東3局1本場 モブ1 19000 セーラ 29100 親 憩 27600 竜華 24300 セーラ(憩に和了られるといっつも調子悪くなるなぁ) セーラ(安いのは嫌やけど、しゃあなしや) セーラ「ロン!6700!」 東4局 モブ1 12300 セーラ 35800 憩 27600 親 竜華 24300 憩(全員黙らせてみたけど) 憩(まだまだ、やな) 憩「ツモ、4000・8000!」 憩「これで一旦逆転や!」 南1局 親 モブ1 8300 セーラ 31800 憩 43600 竜華 16300 憩(よし……ツモ) 憩(これだとなんか1ちゃん騙しちゃったみたいやな) 憩(これも勝負……なんや) 憩「ごめんな、ツモ、6000・12000」 憩「トビ終了や」 終局 憩 67600 セーラ 25800 竜華 10300 モブ1 -3700 【憩がインターハイに進出しました】 京太郎「結局インターハイ出場は照、憩さん、清水谷さん、船久保さんか」 京太郎「エイスリンさんは地区予選和了率が全国1位になったし、凄いな」 京太郎「郁乃さんが負けるのはもっと意外だったな」 京太郎「次は俺の番か、緊張してきたな!」 京太郎「一旦休憩室で寝るか」 ガララ 怜「すぅ……すぅ……」 京太郎「怜さんか、確か清水谷さんは取材受けてたな」 京太郎「時間までここにいるか……」ナデナデ 怜「ん……」パチッ 怜「京…くんか」 京太郎「あ、起こしちゃいましたか?」 怜「いや…休めたから、大丈夫や」 怜「京くんはもう試合なんか?」 京太郎「はい」 怜「緊張、しとるんか?」 京太郎「情けないですけどね」 怜「そっか……」ニギッ 怜「頑張ってな」ニコッ 京太郎「はい!」 京太郎「1戦目、ここで勢いをつける!」 本選第1戦 京太郎(この部屋か……) 京太郎(どんな人たちがいるんだろう) ギギィ 開局 親 男7 25000 京太郎 25000 男9 25000 男8 25000 京太郎「ロン、1000」 男8「ぐぬぬ」 男7(須賀京太郎、情報通りだとすれば、その打ち筋は宮永照と同じ) 男7(お手並み拝見) 東2局 男7 25000 親 京太郎 26000 男9 25000 男8 24000 京太郎(親番なのに聴牌できねー、どうしよ) 男8(1000か、安すぎるな) 男8「ロン!6400!」 男8(親は流させてもらおう) 東3局 男7 25000 京太郎 26000 親 男9 18600 男8 30400 男7(須賀京太郎は左程脅威ではなかったか) 男7(つまらん) 男7「ロン、5200」 東3局 男7 30200 京太郎 26000 男9 18600 親 男8 25200 京太郎(やっとテンパイできた……) 京太郎(と思ってる間にまた) 京太郎「ツモ、500・1000」 南1局 親 男7 29700 京太郎 28000 男9 18100 男8 24200 京太郎(よし、あともうちょい) 男7(こんなやつにアイツは負けたのか) 男7「ロン、7700」 南1局1本場 親 男7 37400 京太郎 28000 男9 18100 男8 16500 男7(連荘、だが配牌が悪いな……) 京太郎「ツモ!1700・3300!」 京太郎(一応逆転だな) 南2局 男7 34100 親 京太郎 34700 男9 16400 男8 14800 京太郎(いい調子だ) 京太郎「ツモ、6000オール!」 京太郎(逃げ切ってやる) 南2局1本場 男7 28100 親 京太郎 52700 男9 10400 男8 8800 男8(8800はあかんなぁ) 男8「ロン、8300」 男9「うげっ、マジですか」 南3局 男7 28100 京太郎 52700 親 男9 2100 男8 17100 京太郎(憩さん、あなたの力) 京太郎(いま、使います) 京太郎「リーチ!」ピキーン 男7「」ゾクッ 男8(今、背筋が一瞬……)トン 京太郎「ロン、リーチ一発裏3、8000です」 男8「は……!?」 男9「こんなん役無同然やないか」 オーラス 男7 28100 京太郎 60700 男9 2100 親 男8 9100 全員ノーテン流局 終局 京太郎 60700 男7 28100 男8 9100 男9 2100 男7(本来役無の和了、ただの偶然による和了) 男7(こんな和了をするのは……いや、気のせいだろう) 男7(こんな和了なんていくらでもあるしな) 男8(ムダヅモばっかじゃねえか、クソッ) 男8(なんか、運が無くなったみたいや)トン 男9「流局、やな」 男8「ノーテン」 男7「ノーテンや」 京太郎「ノーテン」 男9「ノーテン」 ―――――――――― 京太郎「あの後本選ではトップになり続けて……」 京太郎「県1位になったぞ!」キャッホー 京太郎「みんなと待ち合わせしてる場所に行くか」 京太郎「この辺だったかな」 照「こっち」 京太郎「お、これはこれはチャンピオン様じゃありませんか」 照「そんな呼び方しないで」ムスッ 照「それに京だって北大阪のチャンピオン」 京太郎「あ、そういえばそうだったな」 照「何言ってるの」 京太郎「それで、みんなは?」 照「もう帰った」 京太郎「えっ」 照「県予選1位同士仲良く帰ってきなさい、って霞が」 京太郎「照が迷子になったらどうする気なんだよ……」 照「でさ、京、私、1位になったでしょ?」 京太郎「ああ、なったな」 照「だからさ、その……」チラッチラッ 京太郎「なんだ?ご褒美が欲しいのか?」 照「う、うん……///」 京太郎「それならそうと言えばいいのに」 京太郎「でもご褒美か、何をしよう」 京太郎「じゃあ二人で甘いものを食べに行こうか」 照「……ん」 京太郎「というわけで会場近くの喫茶店に来てみたぞ」 カランコロン 店員「いらっしゃいませー」 店員「お、あなた方ひょっとしてひょっとするとカップルですか?」 京太郎「いや、ちが「じゃあじゃあ!」」 店員「こちらのカップルパフェをどうぞ!」 京太郎「だから俺た……」 ギュッ 照「……」ギュッ 京太郎「照……」 照「いいから、別に」 店員「じゃあごゆっくりー」 京太郎「良かったのか?」 照「うん」 照「このパフェおいしそうだし」 京太郎「カップルに間違われて」 照「えっ」 京太郎「えっ」 照「……///」 夜 京太郎「もうすぐ夏休みだ」 京太郎「今のうちに出されてる課題を片付けよう」 京太郎「この英語の課題難しいな……」 京太郎「エイスリンさんとやろうか……いや、自分の分は自分でやろう」 京太郎の学力が上がった! 60→61 【7月第3週 休日】終 【第2章】終 【第3章 全国】 【7月第4週 平日】 京太郎「今日から夏休みだ!」 京太郎「毎日が休日だ!」 京太郎「何をしようかな」 京太郎「インハイは東京、東京観光に備えて金を貯めよう!」 おっさま「今日も元気やなー」 由子「元気なことはいいことなのよー」 由子「須賀くーん、こっちに麦茶よろしくなのよー」 京太郎「はい、ただいまってうわっ!」ドンガラガッシャーン 京太郎「やばい、コップを割ってしまった……」カタカタ おっさま「あちゃーやってしもたかー」 京太郎「あ、店長!これは、そのですね!」 おっさま「給料から引いとくなー」 京太郎「そ、そんな……」 カランコロン 由子「いらっしゃいませ、なのよー」 桃子「こんにちはーっす」 京太郎「いらっしゃいま……ってモモ!?」 桃子「あれ、どうして京太郎がここにいるっすか?」 京太郎「いまバイト中なんだよ」 桃子「へぇ、とうとう京太郎も働くような人になったっすか」ウンウン 由子「二人は知り合いなのよー?」 桃子「はい、幼馴染っす!」 由子「私は真瀬由子なのよー」 桃子「京太郎がいつもお世話になってるっす」フカブカ 京太郎「で、何するんだ?」 桃子「もちろん打つっすよ!」 由子「じゃあこちらの卓へどうぞ、なのよー」 桃子「京太郎も一緒に打つっす!」 京太郎「わかったよ、真瀬さんもどうですか?」 由子「わかったのよー」 おっさま「じゃあワイも入れてもらおかー、ってアンタ清澄の東横ちゃんやないか」 桃子「私のこと、知ってるっすか?」 おっさま「長野代表清澄高校の次鋒、通称『黒の天使』」 おっさま「それに去年の全中3位、知らないわけないやろ」 由子「長野代表ってことは、私と打てないのよー」 京太郎「えっ、そうなんですか?」 おっさま「大会規定で団体戦の代表同士は打てないんや」 京太郎「じゃあ、あと1人はどうするんですか?」 おっさま「今日はあいつがおるから大丈夫や」 おっさま「いま呼んでくるわ」 開局 おっさん「よぉ、須賀んとこの、調子はどうや?」 京太郎「上々ですね……」トン おっさん「がっはっは、そうかそうか」トン 桃子「なんで店長がここにいるっすか」トン おっさま「昔からの知り合いなんや」トン 京太郎(テンパイできねー)トン おっさん「ツモ、300・500や」 おっさん「頑張れよ、北の1位」 東2局 京太郎 24500 親 おっさん 26100 桃子 24700 おっさま 24700 桃子(なんかさっきから高い手が作れないっすね……) 桃子(でも、京太郎には負けられないっす!) 桃子「ロン!3900っす!」 東3局 京太郎 24500 おっさん 26100 親 桃子 28600 おっさま 20800 京太郎(和了れないのはやだなぁ……) 京太郎(憩さんの力はなんか使っちゃいけない気がするし) 京太郎「あ、ロン、1000です」 桃子(地味な対局っすねー) 桃子(消えにくいっすよ、まったく) 東4局 京太郎 25500 おっさん 25100 桃子 28600 親 おっさま 20800 おっさん「そういえば、須賀は男子個人戦1位やったらしいな」 京太郎「凄いでしょう」フフン おっさま「そういえば、今年から個人戦の出場枠が4人になったんやな」 京太郎「今年からだったんですか?」 おっさま「意図はようわからんけどな、東横ちゃんも真瀬ちゃんも個人戦出場者やで」 京太郎「へー、あ、ツモです、3000・6000」 おっさま「しれっと和了るんやなぁ」 南1局 親 京太郎 37500 おっさん 22100 桃子 25600 ※[ステルスモード]に移行しました おっさま 14800 京太郎(本当に安い手しか作れないな……一回使ってみるか) 京太郎(これで、テンパイだ)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 京太郎(全てを照らすような、闇を明かすような) 京太郎(そんな光を、イメージする!) 京太郎「カン!」タン 京太郎「来た!嶺上ツモ、面前のドラ3で4000オールです!」 南1局1本場 親 京太郎 49500 おっさん 18100 桃子 21600 ※[ステルスモード] おっさま 10800 桃子(今、何が起こったっすか?) 桃子(背筋がゾクッってなって、そしたら京太郎が和了ってて……) 京太郎「ロン、1500の1本場は1800」 桃子(わけがわからないっす……) 南1局2本場 親 京太郎 51300 おっさん 16300 桃子 21600 ※[ステルスモード] おっさま 10800 京太郎「ノーテンです」 おっさん「ワシもノーテンや」 桃子「ノーテンっす」 おっさん「ノーテンや」 南2局2本場 京太郎 51300 親 おっさん 16300 桃子 21600 ※[ステルスモード] おっさま 10800 桃子(さっき京太郎が和了ってからツモが悪くなってるっす) 桃子(まーた流局っすか) 南3局2本場 京太郎 51300 おっさん 16300 親 桃子 21600 ※[ステルスモード] おっさま 10800 京太郎(やっぱりあれ使うと運が悪くなるな……) 京太郎(使いすぎは禁物、だな) 京太郎「ロン、1000の2本場は1600です」 オーラス 京太郎 52900 おっさん 16300 桃子 21600 ※[ステルスモード] 親 おっさま 9200 京太郎(オーラス……もういっちょ!) 京太郎「リーチ!」ピキーン 桃子(いまさらリーチっすか……) 京太郎(運を、集める) 京太郎(よし、来た!) 京太郎「ツモ!リーチ一発、1600・3200!」 終局 京太郎 59300 桃子 20000 おっさん 14700 おっさま 6000 桃子「いやぁ、楽しかったっす!」 京太郎「そうか、なら良かった」 桃子「それじゃあそろそろ帰るっす」 京太郎「おう、咲たちによろしくな」 桃子「次は3週間後、インターハイっすね!」 京太郎「そうだな、三箇牧は強いから覚悟しとけよー」 桃子「楽しみにしておくっすよ」 桃子「それじゃ」 バタム 由子「影の薄い子だったのよー」 京太郎「あれ、そういえば真瀬さんはモモを見えたんですか?」 由子「なんとなく見えたのよー」 カランコロン 京太郎「いらっしゃいま……」 姫子「部長、こっち来るとですよ」 哩「姫子、ちょんっ、っと待って」ヴィーン 哩「ここば、どこ?」メカクシ 姫子「雀荘です」メカクシハズシー 京太郎(なんだあの2人) 由子「いらっしゃいませなのよー、あ、白水さんなのよー」 哩「おお、真瀬やなか」 由子「お久しぶりなのよー」 京太郎「真瀬さん、お知り合いなんですか?」 由子「この2人は新道寺女子の子たちなのよー、その小さい子が鶴田さん、赤い顔をしてる方が白水さんなのよー」 京太郎「新道寺って花田さんのいるところですか?」 哩「花田のことば知っとると?」 京太郎「はい、一度ここに来ましたね」 姫子「そういえば、花田ん奴ば雀荘ば行って楽しかった言うとりました」 哩「ふむ、花田と打ったのは君か?」 京太郎「はい、たしかに楽しかったですね」 哩「じゃあ、私たちと打たんか?」 京太郎「まあ、いいですけど」 開局 京太郎(新道寺女子、福岡だったけな) 京太郎(……ま、いいや) 京太郎(誰が相手でも、勝つ) 京太郎(楽しむ) 京太郎「ロン、2000です」 東2局 おっさま 23000 親 哩 25000 京太郎 27000 姫子 25000 哩(リザベーション失敗、か) 哩(すまんな、姫子) 京太郎「ロン、5200!」 哩(ツモじゃなきゃ気持ちよくなか) 東3局 おっさま 17800 哩 25000 親 京太郎 32200 姫子 25000 哩(直撃ば受けたい……) おっさま「お、リーチや」 哩(直撃、直撃…)トン おっさま「それや、ロン24000」 哩「あ、ああっ!」ビクンビクン 哩(直撃、気持ちよかぁ……) 姫子「ぶ、ぶちょー…」 京太郎(なんだこいつら) オーラス おっさま 41800 哩 1000 京太郎 32200 親 姫子 25000 哩(東風にしたのは間違いだった) 姫子(全然和了れんとです……) 京太郎「ロン、5200です」 終局 京太郎 37400 おっさま 36600 姫子 25000 哩 1000 京太郎「お疲れ様でした!」 姫子「おつかれです」 哩「おつかれ」 哩「須賀云うたか、これば私の連絡先ばい」 姫子「ぶちょー、よかとですか?」 哩「よかよか、ほれ、姫子も」 姫子「はい……っと」 哩「次に打つときは負けなかよ」 京太郎「ええ、こっちこそ」 姫子「じゃ、行きましょう」カチッ ブイーン 哩「んっ!」 哩「ひ、姫子、いきなりばやめっ」 カランコロン 京太郎「何だったんでしょうね、あの2人は」 由子「私にもよくわからないのよー」 京太郎「今日のバイト代少なかったな」 京太郎「まあモモに会えたからいっか」 京太郎「夕方だけど、何しよ」 夕 京太郎「久しぶりに買い物に行くか」 京太郎「どこに行こうかな」 京太郎「コンビニに来てみたぞ」 京太郎「お、ガ○ガ○くん梨味、もう売ってたのか」 京太郎「さて、何を買おう」 京太郎「ハーゲンダ○ツ確保っと」 京太郎「お、これ花火セットか」 京太郎「そういえば今週末に祭があったっけ」 京太郎「みんな、千里山の人たちも誘って一緒に行こうかな」 京太郎「その後に清々荘の近くでやるか」 京太郎「よし、買った!」 京太郎「そういえば照とみんなで海に行く約束もしてた気がするな」 京太郎「少し散歩するか」 京太郎「今日も楽しい1日だったな」 京太郎「バイトから帰った後は誰にも会わなかったけど」 京太郎「それも俺らしさの1つだよな、うん」 京太郎「うっし、インターハイまで頑張るぞ!」 【7月第4週 平日】終 【7月第4週 休日】 京太郎「暑い……」 京太郎「もう来週の日曜には東京にいるのか」 京太郎「東京は涼しいのかな……」 京太郎「夏祭りに誰かを誘おう」 京太郎「誰を誘おうかな」 京太郎「咏と憩さんを誘ってみるか」 ――――――――― 京太郎「二人共話に乗ってくれたぞ」 京太郎「でも憩さん、なんか顔赤くて息荒かったけど大丈夫かな」 京太郎「夏風邪とかじゃなけりゃいいんだけど」 ――――――――――― 憩「京太郎くんと…祭り……あっ」クチュ… 京太郎「誰かの部屋に遊びに行くか」 京太郎「誰の部屋に行こう」 京太郎「照の部屋にでも行こうかな」 京太郎「照、いるかー」コンコン シーン 京太郎「……」 京太郎「別のことをしよう」 京太郎「散歩だ、散歩に行こう!」 京太郎「というわけで公園まで来た……お、あれは照じゃないか」 京太郎「少し驚かしてみるか……」グチャ 京太郎「ん?」 犬の糞「うーっす」 京太郎「ん?」 靴「私、汚れちゃいました」 京太郎「……えぇぇ」 ビチャ 鳥の糞「ちはーっす」 京太郎「」 京太郎「犬の糞踏んで、鳥の糞当たって」 京太郎「照もどっか行っちゃうし」 京太郎「なんか、もうメゲるわ……」 夕 京太郎「祭りに行くぞ!」 咏「おー!」 憩「いぇいー!」 京太郎「憩さんも浴衣なんですね」 憩「どや?似合うやろ?」フリフリ 京太郎「はい、可愛いですよ」 憩「か、かわっ?」 咏「なんだよ、私にはなんも無しかよ、ま、知らんけど」ツーン 京太郎「だって咏いっつも和服だし可愛いじゃん」 京太郎「だからあえて言うことはないかなーって」 咏「な、なんでそんなこと言えるんだよ、わ、わっかんねーな」カァァ 憩「可愛い、ウチが、可愛い……えへ///」 京太郎「さ、さっさと行きますよ」 ワイワイガヤガヤ 憩「賑やかやなー」 京太郎「はぐれないように気をつけないとですね」 咏「んで、まずはどこに行くよ?」 憩「最初はやっぱり金魚すくいとかでええんやない?」 京太郎「そうですね、じゃあ探しましょうか」 セーラ「金魚がすくえるでー!金魚やでー!」 憩「あ、江口さんや」 セーラ「なんや荒川に三尋木と須賀やないか、ここで何しとんねん」 咏「何するも何も遊びに来てるだけだぜぃ」 憩「そっちは何してはるんですか?」 セーラ「ちょっと知り合いのおっさんの店番やってんねん」 セーラ「須賀、やってけや」 京太郎「何円ですか?」 セーラ「1回10000円や」 京太郎「高すぎでしょそれ!2桁くらい間違ってますよ絶対!」 セーラ「冗談や冗談、1回50円や」 京太郎「たった50円でいいんですか?俺全部取っちゃいますよ?」 セーラ「ほぉ、言うやないか、ならやってみぃ」 京太郎「じゃあ遠慮なく……」 京太郎「はぁぁぁぁ……」 男「な、なんだアイツ!屋台の前で精神統一を始めやがったァッ!」 女「み、見てあれを!あの人から流れるあのオーラを!」 京太郎(今こそ、今こそ俺が長年培ってきたあの技を見せるときッ!いや、魅せるときッ!) 京太郎(モモも咲も照も旅行に行ったりして、一緒に祭りに行くことができなかった俺が) 京太郎(家でカピバラと秘密の特訓をして得た力ッ!) 京太郎(これぞ須賀式―――――) ―――――金魚すくい―――――! 京太郎「うぉぉぉぉぉぉぉぉお!」 男「何だあの動きは!見えねェ!目で追い切れねェ!」 女「か、彼の器には金魚が着実に入っているわ!」 男「クッ、俺たちはどうやら本物の怪物を見てしまったようだなッ!」 京太郎「手が痛い……」 憩「金魚全部取ったりするからやで」 咏「あの後セーラが怒られてるように見えたけど、よかったんかねぃ」 京太郎「……あ、くじ屋だ」 憩「話題の転換早すぎやない?」 京太郎「隣にも何件かあるけど、どれにしよう」 京太郎「この店でいいか」 店員「いらっしゃい、何回引いてくんや?」 京太郎「2回くらいで」 店員「へいへい、こちらにどうぞ」 京太郎「2回とも外れか……」 京太郎「あれ、咏がいないぞ」 憩「咏ちゃん、綿あめ買いに行ったっきり帰ってこないんや」 憩「どうする?」 京太郎「心配なので2手にわかれて捜しましょう」 京太郎「見つけたら連絡してまたここに集まりましょう」 憩「うん、わかった」 京太郎「じゃあ俺はこっち捜してきます」 憩「また後でー」 京太郎「見つかりましたか?」ハァハァ 憩「綿あめ屋行ってみたけど、見当たらんかった」ゼェゼェ 京太郎「じゃあどこにいるんだよ……」 咏「遅れちゃってごめんねぃ~」 京太郎「咏!」 憩「それに照ちゃんも」 照「……」モフモフ 京太郎「で、何があったんだ?」 咏「それがかくかくしかじかでねぃ」 京太郎「ふんふむなるほど」 京太郎「照も一緒に来るか?」 照「うん」 京太郎「じゃ、行くか」 セーラ「ちょいと待てや」 京太郎「あれ、江口さんじゃないですか」 セーラ「江口さんじゃないですか、やないわ!須賀のせいで怒られて店番代も無くなったやんか!」 セーラ「どうしてくれんねん!」 憩「まあまあ落ち着いて」 咏「そんなに不満なら京太郎に何かしてもらえばいいんじゃね、知らんけど」 セーラ「あ、せやな。じゃあオレも行くわ」 京太郎「急に2人も増えちゃったよ」 京太郎「次、どこに行きますか?」 照「お腹すいた」グゥ 京太郎「さっきまで林檎あめ食べてたろ」 咏「でもたしかに減ったねぃ」 セーラ「じゃあ「たこ焼き!」」 憩「たこ焼き食べよ!」 ――――――――――― 京太郎「5個入り1パック買ったらもう1パックサービスしてもらったぞ」 憩「んー!やっぱりここのたこ焼きはおいしいなぁ」 セーラ「いやいや、あそこの方が「照、おいしいか?」」 照「うん」モグモグ 咏「どんまい」 セーラ「オレなんて竜華も怜もいなかったらただの男っぽい女なんや」グスッ 京太郎「さて、この後はどうするかな」 京太郎「皆さん!花火をしましょう!」 憩「花火?」 京太郎「実は今日のために買っておいたんですよ花火セット!」 セーラ「お、ええやん」 京太郎「どうです?やりますか?」 照「いいんじゃないかな」 咏「迫り来る怒涛の花火の時間だねぃ」 京太郎「バケツよし!チャッカマンよし!蝋燭よし!」 京太郎「花火パーティーの始まりだ!」 セーラ「火が出るでー!」ファイアー 咏「回れ回れー!」ファイアー 憩「あー綺麗やなー」 京太郎「まずは穴の線香花火を」ガサガサ 京太郎「ん?」 照「ん」 京太郎「照も線香花火か?」 照「うん」 ボッ 京太郎「照は1人で来たのか?」 照「うん」 京太郎「でもどうして」 照「京が憩たちと出ていくのが見えたから気になってね」 照「途中から見失って困ってた」 京太郎「行きたいなら行きたいって言ってくれれば良かったのに」 照「言いにくいのは、京もわかるでしょ?」 京太郎「…まあな」 照「……」 照「実は、京に言いたいことが」ポトッ 京太郎「落ちちゃったな、で、どうした?」 照「…ううん、なんでもない」 京太郎「一体なんだったんだ?」 憩「くらえー!」ファイアー 京太郎「あつっ!足に向けないでくださいよ!」 憩「いやーごめんごめん」 京太郎「郁乃さん並みに誠意を感じられない謝罪ですね」 憩「京太郎くんもどうや?」つ花火 京太郎「じゃあ火くださいよ」 憩「うん、ちょっと待ってな……あ、消えてしもた」 京太郎「そういえば」ファイアー 憩「なんや?」ファイアー 京太郎「憩さんっていつも部屋で何して過ごしてるんですか?」 憩「うーん……」 憩(ナニして過ごしてるんですか?ってこればれてるんじゃ……) 憩(早く話題換えんと……) 憩「そ、そういう京太郎くんは何しとるん?」 京太郎「俺はネト麻とか勉強とかですね、それで憩さんは?」 憩(ここは一旦落ち着こ、うん) 憩「そういえば、京太郎くん憶えとる?」 京太郎「何をですか?」 憩「ウチと京太郎くんが初めて会って、京太郎くんが入部してくれた日のことや」 憩「もう4か月くらい前のことやったね」 憩「ウチのこと慰めてくれて、麻雀部に入ってくれて、一緒に掃除して」 憩「ぱ、ぱんつ見られたこともあったけど、その後は一緒に帰って、雀荘行って」 憩「そのときにたこ焼き食べたやろ?」 京太郎「ああ、2人で食べましたね」 憩「あのたこ焼きなんやけど」 京太郎「さっき食べたたこ焼き、でしょう?」 京太郎「忘れませんよ、あの店の人の顔特徴的ですし」 京太郎「憩さんと初めて会った日のことなんて忘れるわけないじゃないですか」 憩「ふふっ、ありがとな」 憩「京太郎くんがみんなを集めてくれて、そんでここまで来れた」 憩「感謝してるで、京太郎くん」 京太郎「憩さん……」 京太郎「結局、部屋で何してるんですか?」 憩「」 【7月第4週 休日】終